新機種発売から3年未満:新機種 / 3年以上:旧機種
BP-71C45は、カラー・モノクロともA4ヨコで毎分45枚を出力し、両面原稿を毎分300ページで読み取れるA3フルカラー複合機です。
印刷速度だけを極端に高めるのではなく、契約書や申込書の電子化、クラウドへの共有、日常のコピーやファクスを一台で効率化したい事業所に向いています。
両面同時読取原稿送り装置、無線LAN、OCR、Adobe PostScript 3、ファクスを標準装備し、Microsoft Entra IDを使った認証やクラウド連携にも対応します。
本体希望小売価格は2,430,000円+税です。
ここでは標準仕様とオプションを分け、導入判断に必要なポイントを具体的に解説します。
BP-71C45の特徴と位置づけ
BP-71C45の中心的な特徴は、毎分45枚のカラー・モノクロ出力と、毎分300ページの両面スキャンを組み合わせたことです。
出力速度は中高速帯ですが、読み取り性能は同じBP-71Cシリーズの上位速度機と共通です。
そのため、印刷量だけで選ぶよりも、紙の申込書、契約書、報告書、伝票などをまとめて電子化する業務が多い会社で持ち味が出ます。
コピー、ネットワークプリント、ネットワークスキャン、ファクス、無線LAN、両面同時読取原稿送り装置が標準です。
インターネットファクスとCOCORO OFFICEはオプション扱いなので、標準機だけですべてのクラウドサービスが利用できると考えないようにしましょう。
メーカーのBP-71Cシリーズ公式製品ページでも、BP-71C45の標準機能とオプション機能が区別されています。
2025年10月23日に発売されたモデルで、2026年9月29日時点ではシャープの公式製品ページに掲載されています。
旧型機の在庫処分を前提とした選び方ではなく、現行のネットワーク環境やクラウド認証を含めて構成を検討できる機種です。
印刷とスキャンのバランスがよいモデル
出力速度だけを見ると、毎分55枚や65枚の同シリーズ機が上位にあります。
一方、BP-71C45も片面150ページ/分、両面300ページ/分のネットワークスキャンに対応します。
大量原稿の読み取り速度を維持しながら、印刷側を毎分45枚に抑えられるため、窓口、管理部門、士業事務所、複数部署の共用機などで構成を合わせやすいモデルです。
数値を読むときの注意
毎分45枚はA4ヨコの連続複写速度です。
A4タテは毎分27枚、B4とA3は毎分23枚であり、すべての用紙サイズが毎分45枚になるわけではありません。
また、スキャン速度はA4ヨコ、200dpiまたは300dpi、メーカー標準原稿など所定条件での値です。
実際の処理時間は原稿の状態、解像度、データ量、送信先の通信環境でも変わります。
BP-71C45の主要仕様
BP-71C45はデスクトップ形式のレーザー静電複写機ですが、通常は給紙デスクなどを組み合わせて床置きで使用します。
最大原稿サイズはA3です。
複写サイズはSRA3、A3ワイドからA6Rまでに加え、はがきや複数種類の封筒にも対応します。
特殊紙や厚紙は、紙質や環境によって搬送性・定着性が変わるため、利用予定の現物で事前確認することが重要です。
| 項目 | BP-71C45の確認済み仕様 |
|---|---|
| カラー方式 | フルカラー |
| 連続複写速度 | A4ヨコ:カラー・モノクロとも45枚/分 |
| ファーストコピー | カラー6.5秒、モノクロ4.6秒。A4ヨコ給紙時 |
| ウォームアップ | 14秒。電源ボタンからの場合で、環境により変動 |
| 標準給紙 | 本体トレイ600枚+手差し120枚=720枚。64g/㎡紙 |
| 標準メモリー・ストレージ | メモリー5GB、SSD 256GB |
| 本体寸法 | 幅609×奥行662×高さ860mm |
| 質量 | 約86kg |
数値の条件やシリーズ各機の列は、メーカーのBP-71Cシリーズ仕様ページで確認できます。
ファーストコピーやウォームアップの値には複数機種で共通する行がありますが、連続速度はBP-71C45の行に記載された数値を使用する必要があります。
原稿送りとスキャン仕様
標準の両面同時読取原稿送り装置には、64g/㎡紙で最大375枚、または積載高さ38mmまでの原稿をセットできます。
対応原稿はA3からA6Rまでで、名刺も51×89mmから55×91mmに対応します。
ネットワークスキャンはモノクロ・カラーとも片面150ページ/分、両面300ページ/分です。
PDF、PDF/A、暗号化PDF、高圧縮PDF、サーチャブルPDF、DOCX、XLSX、PPTX、TXT、RTFなどに出力でき、紙文書の再利用にも向きます。
用紙と画質の確認点
本体トレイは60~300g/㎡、手差しトレイは52~300g/㎡に対応します。
書き込み解像度には600×600dpi、9600dpi相当×600dpi、1200×1200dpiが示されていますが、1200×1200dpiの注記はモノクロのみです。
52~55g/㎡未満はA4のみで標準環境が推奨され、ラベル紙、光沢紙、エンボス紙、OHP、106~300g/㎡の厚紙などは販売担当者への確認が必要です。
操作性とクラウド・モバイル連携
操作部には10.1インチのフルフラットパネルが採用され、ホーム画面を業務に合わせてカスタマイズできます。
頻繁に使うコピー条件やスキャン先を見つけやすく整えることで、部署共用機でも操作の迷いを減らせます。
USBメモリーを挿すとスキャンまたは印刷の選択画面が表示され、印刷前にサムネイルで内容を確認できます。
OCRは標準搭載です。
読み取った文字を検索可能なサーチャブルPDFにしたり、Officeファイルやテキストファイルへ出力したりできます。
複数の領収書や写真を一度に読み取り、それぞれのデータに分けるマルチクロップにも対応します。
紙を画像として保存するだけでなく、検索、転記、再編集まで見据えた電子化を行いやすい構成です。
連携機能と必要条件はメーカーのBP-71Cシリーズ特長ページに整理されています。
クラウドコネクターでは、本体からクラウドストレージへスキャンデータをアップロードし、保存済みデータをプリントできます。
Microsoft Entra IDを外部認証サーバーとして利用でき、ユーザー認証を有効にすればOneDrive for Businessなどへのシングルサインオンも可能です。
モバイル端末と無線LAN
無線LANはIEEE 802.11a/b/g/n/acに標準対応し、2.4GHz帯と5GHz帯を利用できます。
NFC対応のモバイルタッチエリアとSharpdesk Mobileを使えば、対応するAndroid端末との接続や、スマートフォンへのスキャン取り込み、端末内の写真の印刷が行えます。
利用前には、端末のOS、アプリの対応状況、社内無線LANの認証方式を確認してください。
プリントとファクスの連携
プリンター言語はSPDL2-cに加えてAdobe PostScript 3を標準搭載します。
WindowsとMacが混在する環境や、PostScriptを必要とする制作データを扱う場合にも検討しやすい仕様です。
ファクスはスーパーG3に対応し、受信データをGoogle Drive、OneDrive for Business、Dropbox、Boxへ転送できます。
クラウド転送は回線だけで完結せず、利用するサービスの契約、認証、通信許可も含めた設定が必要です。
標準セキュリティと追加対策
BP-71C45は、本体ストレージに蓄積される電子データを暗号化して保存し、出力または送信後に自動消去します。
廃棄や返却の際には、登録した個人情報や保存データを初期化し、本体をロックする個人情報初期化設定も利用できます。
ただし、初期化を実行したという事実の記録や、契約終了時に必要な証明書の発行可否は、導入先と保守会社の運用事項として別に決める必要があります。
起動時にはBIOSの異常を検証し、異常検出時は起動を中止して自動復旧する機能があります。
BIOSがファームウェアを検証し、異常時に修復する仕組みも備えます。
オンラインでファームウェアを更新できますが、インターネット接続が必要です。
更新作業の担当者、実施時間、障害時の連絡先を決めておくと、機能を形だけにせず運用できます。
- 認証:Active Directory、LDAP、Microsoft Entra IDなどの外部認証に対応します。
- 通信保護:SSL/TLS通信、IPsec通信に対応します。
- アクセス制限:IPアドレスとMACアドレスのフィルタリングを利用できます。
- 出力管理:受信データホールド、プリントホールド、追跡情報印字を利用できます。
- ICカード:カード認証には別売のICカードリーダーライターが必要です。
オプションのセキュリティ機能
Bitdefender社のスキャンエンジンを利用するウイルス検知キットBP-VD10、追加機能を提供するデータセキュリティキットBP-FR12U、多機能サーバーBP-SB10とUTMライセンスを使う構成が用意されています。
UTMはファイアウォール、侵入防御、アンチウイルスなどをまとめる別売構成であり、複合機本体に標準搭載される機能ではありません。
契約期間、ライセンス更新、検知時の対応窓口まで含めて比較します。
設定だけでなく運用を決める
利用者認証を有効にしても、共有アカウントを全員で使えば追跡性は弱くなります。
管理者権限の付与範囲、アドレス帳の編集権限、USB利用、保存文書の保持期間、ファクス転送先、ログ確認の頻度を導入時に決めましょう。
ネットワークを分離している会社は、印刷、スキャン、DNS、時刻同期、クラウド認証に必要な通信だけを許可する設計が適しています。
BP-71C45が適する用途
BP-71C45は、単純に月間印刷枚数が多い会社だけを対象とする機種ではありません。
高速な両面スキャン、375枚積載の原稿送り装置、OCR、クラウド連携を組み合わせ、紙で受け取った情報を後工程へ早く渡したい職場に適しています。
メーカーは推奨月間印刷枚数を公式仕様として示していないため、根拠のない枚数基準で向き不向きを断定せず、実際のピーク量と業務時間から判断します。
| 想定業務 | 活用方法 | 確認点 |
|---|---|---|
| 契約・申込業務 | 両面原稿をまとめて読み取り、OCR付きPDFで検索しやすくする | 保存先の権限、ファイル名、原本保管のルール |
| 経理・総務 | 領収書のマルチクロップ、受信ファクスの転送、部署別プリント | 電子保存の社内規程と転送失敗時の確認方法 |
| 営業・企画 | A3カラー提案書、グラフ、パンフレットを社内出力する | 必要な紙厚、色再現、後処理のサンプル確認 |
| 受付・窓口 | 大量の申請書を短時間で読み取り、担当部署へ共有する | 重送検知ユニットの要否と個人情報の扱い |
| 複数部署の共用 | ユーザー認証とマイフォルダープリントで取り違えを抑える | 認証方式、部署コード、管理者の運用負荷 |
向いている事業所
A4を中心に毎分45枚の出力が必要で、同時にスキャン量が多い中規模以上の事業所に合わせやすいモデルです。
印刷待ちが一定時間に集中する会社、紙の両面原稿を日常的に電子化する会社、A3図面や掲示物も扱う会社では、一台に集約する効果を検討できます。
カラーとモノクロの速度が同じなので、カラー資料が混ざっても公称速度上の差はありません。
過剰構成になりやすいケース
一日に数枚しか印刷せず、A3もファクスも使わない職場では、本体サイズや価格に対して機能が過剰になる可能性があります。
また、印刷は多いもののスキャンをほとんど使わない場合は、上位の読取性能を生かしにくくなります。
ピーク時の待ち時間、A3比率、カラー比率、両面原稿の束数、必要な給紙段数を一週間程度記録してから選ぶと、速度だけの比較を避けられます。
同シリーズと近い機種の比較
機種比較では、平均印刷枚数だけでなく、朝の始業時や締め時間にジョブがどれほど集中するかを見ます。
BP-71C45はBP-71Cシリーズの中間に位置し、両面毎分300ページの読取性能を保ちながら、出力を毎分45枚にした構成です。
毎分26枚の機種から入れ替える場合は待ち時間の短縮が期待できますが、毎分55枚や65枚が必要かどうかはピーク時の連続出力で判断します。
| 比較候補 | 選び分けの考え方 |
|---|---|
| BP-71C26 | A4ヨコ毎分26枚。同シリーズで印刷量を抑えたい場合の候補ですが、両面スキャンは毎分240ページです。 |
| BP-71C45 | A4ヨコ毎分45枚。両面スキャン毎分300ページとのバランスを取りたい場合の中心候補です。 |
| BP-71C55 | A4ヨコ毎分55枚。印刷ジョブが重なる時間帯に、45枚機より余裕を持たせたい場合に比較します。 |
| BP-71C65 | A4ヨコ毎分65枚。同シリーズで出力速度を優先する拠点や集中出力用途の比較候補です。 |
シリーズをまたぐ場合は速度の数字だけで決められません。
毎分65枚のBP-51C65は、BP-71C45より高速な出力候補ですが、原稿送り装置や読取性能、必要な認証・仕上げ構成を個別に比較する必要があります。
出力を毎分26枚に抑えるなら、別系列のBP-61C26も候補になります。
こちらも標準装備、原稿送り方式、オプション条件を同じ表にそろえて検討してください。
45枚機で足りるかを判断する方法
最も長い印刷ジョブの枚数、同時に待つ人数、締め時間の集中度を確認します。
100ページの資料を一度だけ印刷する場合と、複数部署が同時に数十部ずつ出力する場合では、同じ月間枚数でも必要速度が違います。
A3やA4タテは毎分45枚ではないため、実際に多用するサイズも分けて集計しましょう。
比較表でそろえる条件
本体価格、出力速度、スキャン速度だけでなく、給紙容量、ファクス、無線LAN、PostScript、認証、フィニッシャー、設置寸法、保守の対応時間を同条件で並べます。
見積書にオプションが含まれているか、本体だけの価格かも明確にすると、シリーズ違いによる見かけの価格差を避けられます。
本体価格・オプション・保守の考え方
シャープが公表したBP-71C45の本体希望小売価格は2,430,000円+税です。
発売日は2025年10月23日で、価格と発売日はシャープの発売ニュースリリースでも確認できます。
この金額は本体の基準価格であり、実際の導入総額やリース料そのものではありません。
メーカーは、本体希望小売価格に感光体や現像剤などの消耗品は含まれず、使用には別途保守サービス契約が必要と案内しています。
標準給紙は720枚ですが、オプションを組み合わせた最大給紙容量は7,120枚です。
これは本体600枚、大容量給紙デスクの600枚・1,350枚・950枚、大容量給紙トレイ3,500枚、手差し120枚を合計した64g/㎡紙での値です。
最大構成をすべての事業所に付ける必要はありません。
用紙サイズごとの消費量と補給頻度を確認し、必要な給紙段だけを選びます。
- 重送対策:原稿の二枚送りを検知したい場合はBP-DD10を検討します。
- ストレージ:SSDを最大512GBにするにはBP-SD10が必要です。
- 後処理:ステープル、中とじ、紙折りは対応フィニッシャーや紙折りユニットを組み合わせます。
- セキュリティ:ウイルス検知、データセキュリティ、UTMはそれぞれ別売条件を確認します。
- インターネットファクス:利用には拡張キットMX-FWX1が必要です。
リース見積りで確認する項目
月額リース料は、本体価格だけでなくオプション、搬入設置、設定、契約期間、リース料率、審査条件で変わります。
したがって、根拠のない一律月額では比較できません。
本体構成をそろえたうえで、契約期間、総支払額、中途解約条件、契約終了時の返却費用、所有権の扱いを見積書で確認します。
保守契約で確認する項目
カウンター料金、最低料金、トナーの扱い、感光体などの部品代、定期点検、出張費、受付時間、復旧目安、対応地域を確認します。
メーカーは補修用性能部品を製造打切り後7年間保有すると案内していますが、個別の保守契約期間や訪問対応を一律に保証する記載ではありません。
販売会社から提示される保守条件を契約書で確かめましょう。
導入前に確認したい設置・運用条件
本体寸法は幅609×奥行662×高さ860mmですが、手差しトレイを伸ばした機械占有寸法は幅1,003×奥行662mmです。
給紙デスク、フィニッシャー、大容量トレイを付ければ、必要面積と重量はさらに増えます。
搬入口、エレベーター、廊下、曲がり角、設置床の水平性、保守員が作業できる周囲の余白まで現地で確認してください。
電源はAC100V・15A以上の専用コンセントを使用し、アース線を接続します。
延長コードや他機器との共用を前提にせず、電気設備側の条件を先に確認します。
作動音が気になる場合、メーカーは事務所などと別室への設置を推奨しています。
受付や会議スペースの近くに置く場合は、連続印刷時の音と排紙動線も検討対象です。
- 現在のA4ヨコ、A4タテ、A3、封筒、厚紙の使用量を分けて集計する。
- コピー、プリント、スキャン、ファクスのピーク時間を確認する。
- 給紙段、フィニッシャー、重送検知、セキュリティオプションを確定する。
- 固定IP、DNS、SMTP、SMB、クラウド認証、無線LANの接続方針を決める。
- 利用者認証、保存先権限、USB利用、ログ確認、データ消去の担当を決める。
- 搬入経路、設置寸法、専用電源、アース、LAN配線を現地確認する。
- リースと保守の対象範囲、契約期間、終了時の返却条件を書面で確認する。
用紙と仕上がりは実物で確認する
カタログ上で対応する紙厚でも、表面加工、含水率、紙目、保管状態によって給紙や定着の結果は変わります。
封筒、ラベル紙、光沢紙、エンボス紙、OHP、長尺紙、厚紙を日常的に使う場合は、実際の用紙とデータでテストします。
色についても、パソコン画面との完全一致を前提にせず、社内で許容できる見本を作ると運用が安定します。
仕様書と見積書の最終照合
メーカーのBP-71Cシリーズ公式カタログには複数機種が同じ表に掲載されています。
最終確認ではBP-71C45の列・行と脚注を追い、上位機の速度やオプション装着時の容量を標準値と取り違えないようにします。
見積書の型番も末尾まで確認し、BP-71C45本体、給紙装置、フィニッシャー、ライセンス、設置設定、保守の各項目が希望構成と一致していれば、導入後の不足や過剰構成を抑えられます。
参考情報・出典
仕様・価格・保守条件は構成や地域で変わります。
正式な条件は最新の見積書をご確認ください。
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