新機種発売から3年未満:新機種 / 3年以上:旧機種
MFX-C7305は、A3出力とカラー・モノクロ毎分30枚の速度を備えた、ムラテックのフルカラーデジタル複合機です。
日常的な見積書や会議資料の印刷に加え、紙文書の電子化、ネットワーク共有、オプションによるFAX運用まで1台にまとめたい中小規模事業所に向いています。
2025年4月下旬から順次発売された3機種の中間モデルで、上位機ほどの速度を必要としない一方、25枚機では待ち時間が気になる職場で検討しやすい位置付けです。
本体価格だけでは実際に利用できる構成が完成しないため、原稿送り装置、FAX、給紙、仕上げ、保守まで含めて選ぶことが重要です。
MFX-C7305の特徴とシリーズ内での位置付け
MFX-C7305は、ムラテックが2025年4月24日に発表し、同年4月下旬から順次発売したMFX-C7365/C7305/C7255シリーズの中間機です。
メーカーの発売資料では、従来のMFX-C7360N/C7300N/C7250Nシリーズの後継機と説明されています。
対象機の名称は末尾が「C7305」であり、旧機種のC7300Nや上位のC7365とは別製品です。
最大の判断材料は、A4ヨコのカラー・モノクロ連続複写速度がともに毎分30枚である点です。
少人数だけが断続的に使う卓上機というより、複数人が共有し、A3資料や両面資料も日常的に扱う部署向けです。
一方、メーカーは月間の推奨出力枚数を公開仕様に示していません。
速度だけで過不足を決めず、現在の月間カウント、繁忙時間帯の集中、カラー比率を調べて選びます。
本シリーズでは、10.1インチの大型タッチパネル、暗号化機能付きSSD、ネットワークスキャンなどを利用できます。
標準給紙カセットは1段600枚で、本体の2段モデルなら600枚×2段です。
原稿送り装置の積載は最大140枚ですが、原稿送り装置そのものは本体標準価格に含まれず、用途に合わせて選択します。
30枚機が実務で意味すること
30枚/分は、1枚だけの出力時間ではなく、同じ条件で連続出力したときの公称速度です。
MFX-C7305のカラー・モノクロのファーストコピータイムは、A4ヨコ、等倍、1段目カセット、原稿ガラス読み取りという測定条件で、それぞれ6.7秒以下、5.0秒以下です。
短いジョブを頻繁に処理する職場では、毎分速度だけでなく、この立ち上がりとジョブの混雑具合も使用感を左右します。
新規導入で見落としやすい構成差
カタログ上の「本体」と、一般的なオフィスで使う完成構成は同じではありません。
コピー板だけで運用するのか、両面原稿を連続読取するのか、FAXを使うのか、床置き用デスクと増設給紙のどちらを選ぶのかで金額と機能が変わります。
導入時は型番だけでなく、見積書の構成品名まで照合してください。
主要仕様と印刷・給紙性能
メーカー公式の仕様・価格表でMFX-C7305の列を確認すると、読み取り解像度は600×600dpi、標準的な書き込み解像度は1,800dpi相当×600dpiです。
プリンターでは1,200×1,200dpiモードも選べますが、その場合は連続プリント速度が低下します。
画質設定と処理速度のどちらを優先するか、出力物ごとに使い分ける仕様です。
| 確認項目 | MFX-C7305の仕様 |
|---|---|
| 方式・カラー | レーザー静電複写方式・フルカラー |
| 最大原稿サイズ | A3 |
| 連続複写速度 | A4ヨコ:30枚/分、B4:17枚/分、A3:15枚/分 |
| ウォームアップ | 主電源ONからカラー/モノクロ11秒以内 |
| メモリー・SSD | 8GB、SSD標準256GB・最大1TB(増設はオプション) |
| 本体寸法 | 幅615×奥行688×高さ1,152mm(2段/4段モデル) |
| 電源 | AC100V・15A、50/60Hz |
カセットはSRA3から小サイズ、不定形、はがき、封筒まで幅広く、手差しトレイでは最大長1,200mmの長尺紙にも対応します。
ただし、長尺紙はプリント時のみです。
封筒は種類や保管状態、環境によってシワや印刷不良が生じる場合があります。
標準給紙と増設の考え方
2段モデルは600枚カセット×2段と165枚の手差しトレイ、4段モデルはそれに570枚カセット×2段が加わります。
これらは64g/㎡紙での値です。
A4の普通紙を大量に使う部署では単純な総容量だけでなく、A3、色紙、裏紙などを常設するトレイ数を先に決めると、用紙交換の手間を見積もりやすくなります。
用紙条件は実紙で確認する
対応坪量はカセット52~256g/㎡、手差し60~300g/㎡です。
ただし、メーカーは210g/㎡以上では十分な画質が得られない場合や、用紙によって正しく印刷できない場合があると注記しています。
インクジェット専用紙には対応しません。
特殊紙、ラベル、封筒を継続使用するなら、紙銘柄と通紙方向を販売担当者へ伝え、導入前に実紙で確認するのが安全です。
操作性・スキャン・モバイル連携
MFX-C7305は10.1インチのWSVGA TFT静電式タッチパネルを採用しています。
画面は、よく使う基本機能を中心にした「ベーシックスタイル」と、細かな応用設定を扱える「クラシックスタイル」を使い分けられます。
ホーム画面にはフォルダーを作り、コピーやFAXなどのボタンを利用者や部門ごとにまとめられるため、頻繁な操作を短い導線に整えられます。
スキャンの保存先はE-mail、SMB共有フォルダー、FTP、WebDAV、USBメモリー、本体ボックスなどです。
対応形式にはTIFF、JPEG、PDF、コンパクトPDF、XPSなどがあり、OOXMLの一部やサーチャブルPDFはオプションです。
共有フォルダーへの保存では、複合機だけでなく、サーバー名、権限、認証情報、SMB設定を含めて動作確認します。
原稿送り装置は2種類から選択
1パス方式の自動両面同時読取り原稿送り装置を選ぶと、A4ヨコ・200dpi時にカラー/モノクロとも片面100枚/分、両面200ページ/分で読み取れます。
最大140枚を積載でき、重送検知や傾き補正も利用できます。
一方、価格を抑えた自動両面原稿送り装置は3パス方式です。
コピー時600dpiでは両面読取速度が、同時読取型の110ページ/分に対して26ページ/分となるため、両面原稿の電子化量が多い職場では差が大きくなります。
スマートフォン連携の前提条件
Android端末はNFCとKonica Minolta Mobile Printを使った登録、印刷、スキャン、認証に対応し、iOS端末はBluetooth LEによる本体検索に対応します。
ただしモバイル印刷やスキャンには無線LAN環境が必要で、iOSのBluetooth LE連携にはローカル接続キットも必要です。
社用端末のOS、無線LANの分離方針、アプリ配布の可否を確認してからオプションを決めてください。
セキュリティー機能と安全な運用方法
MFX-C7305は、保存データを常時暗号化するSSDを標準採用しています。
また、本体だけで完結するユーザー認証を使い、機能ごとの利用制限や個人別・部門別の出力枚数管理を行えます。
機密文書をすぐ排紙せず、利用者の認証後に出力する認証&プリントやセキュリティー印刷も、放置文書を減らすうえで有効です。
一方、機器に機能があるだけで安全が完成するわけではありません。
管理者パスワードの変更、不要なプロトコルや宛先の整理、ファームウェア更新、アドレス帳の権限、廃棄・返却時のデータ処理を社内ルールに組み込みます。
SSD暗号化は紛失時の対策になりますが、誤送信や共有フォルダーの過剰な権限まで自動的に防ぐものではありません。
カード認証とウイルススキャンは追加条件を確認
FeliCaやMIFAREを利用する非接触ICカード認証には、ICカード認証装置に加え、ワーキングテーブルまたは専用取付キットが必要です。
Bitdefender社のエンジンを利用したファイルのウイルススキャンには、i-Option LK-116とインターネット環境が必要です。
社員証の方式やインターネット接続制限を先に確認し、ライセンス更新を含む運用費も見積もります。
Information server 5Xとの組み合わせに注意
オプションのInformation server 5XはFAX・スキャン文書の統合管理に役立ちますが、メーカーは装着時に本体のユーザー認証および部門管理機能を利用できないと注記しています。
文書管理と本体認証のどちらを優先するかは重要な構成判断です。
カード認証、部門カウント、FAX振り分けを同時に求める場合は、見積段階で実現方法を販売担当者に確認してください。
MFX-C7305が適する用途と職場
MFX-C7305が適するのは、A4文書を中心にしながら、契約書、図面、掲示物などでA3カラーも必要になる職場です。
毎分30枚のカラー・モノクロ同速出力は、カラー資料だけ極端に遅くなる構成を避けたい総務、営業、管理部門の共有機に向きます。
PCL5e/c・PCL6・PostScript 3互換・XPSに対応するため、一般的な業務アプリからの出力環境を組みやすい仕様です。
大量の紙文書を定期的に電子化する職場では、両面同時読取型の原稿送り装置が効果的です。
傾き補正と重送検知は、契約書や申込書の取り込み漏れを抑える助けになります。
FAXを多用する業種では、オプションのFAXキットによりスーパーG3、受信文書のSMB転送、PC-FAXなどを利用できます。
最大4回線への拡張も可能ですが、回線数に応じた追加キットが必要です。
向いている導入例
- A3とA4を混在させ、カラー提案書とモノクロ帳票を同じ機器から出力する事業所
- 複数部署が1台を共有し、利用者別・部門別の認証や出力管理を行いたい職場
- 両面の契約書や申込書をまとめてPDF化し、共有フォルダーへ保存する業務
- 紙FAXを残しながら、受信文書の電子共有や誤送信対策も進めたい組織
別のクラスも検討したいケース
朝夕に長い印刷ジョブが集中して待ち時間が生じる場合は、36枚機以上を比較したほうがよいでしょう。
逆に、出力が少なくA3もほぼ使わない拠点では、床置きA3機が過剰になる可能性があります。
また、厚紙への高品位出力、色校正、高速な製本を主目的とするなら、オフィス複合機の公称解像度だけで判断せず、専用プリンターや上位の仕上げ構成を含めて実紙テストを行います。
同シリーズと他社候補の比較方法
同シリーズ3機種の主な差は連続速度と本体価格です。
操作パネル、基本的な用紙対応、メモリー、標準SSDなど多くの仕様は共通するため、速度差に対して投資する価値があるかを、ピーク時の待ち時間で判断します。
| 機種 | A4ヨコ連続速度 | 本体価格(税別) |
|---|---|---|
| MFX-C7365 | 36枚/分 | 1,930,000円 |
| MFX-C7305 | 30枚/分 | 1,679,000円 |
| MFX-C7255 | 25枚/分 | 1,505,000円 |
30枚機から速度を上げたい場合は、同シリーズのMFX-C7365を比較すると、オプションを揃えたまま速度差を検討しやすくなります。
他社まで広げる場合は、メーカー名だけで決めず、原稿送り装置、FAX、給紙段数、認証、ドライバー対応、保守拠点を同じ条件にそろえます。
近いクラスの候補を並べる
キヤノン系の候補としてimageRUNNER ADVANCE DX C3930FやimageRUNNER ADVANCE DX C3935F、シャープ系ではBP-61C31、リコー系ではRICOH IM 3510の各ページも確認できます。
比較時は各ページの掲載価格だけを横並びにせず、必要オプションを含む総額と保守条件を個別に見積もってください。
A3が本当に必要かも再確認する
A3出力が年に数回しかなく、設置面積を抑えたい場合は、コンパクトクラスのimageRUNNER ADVANCE DX C359Fも選択肢を整理する材料になります。
ただし、用紙サイズ、給紙量、仕上げ機能が異なる製品を速度だけで比べるのは適切ではありません。
過去1年のA3利用枚数と、外部印刷へ切り替えた場合の手間を確認して判断します。
本体価格・オプション・保守の考え方
MFX-C7305のメーカー本体価格は1,679,000円(税別)です。
ただし、これは原稿送り装置、FAXキット、デスクまたは給紙キャビネットを含みません。
トナー、ドラムユニット、現像ユニットなどの消耗品や関連商品も本体価格には含まれません。
したがって、この金額をそのまま一般的な導入総額やリース対象額として扱わないことが大切です。
メーカーが示す代表構成では、自動両面原稿送り装置、本体、専用デスク、FAXキットを組み合わせた2段標準モデルが2,029,000円、専用デスクを2段給紙キャビネットへ替えた4段標準モデルが2,129,000円で、いずれも税別です。
Information server 5Xを加えたIsモデルは別価格です。
構成と脚注はメーカー公式カタログでも照合できます。
リース料金は見積条件で変わる
実際のリース料は、機器とオプションの合計、搬入・設置、ソフト設定、契約期間、料率、審査条件によって変わります。
中途解約条件や契約終了後の返却費も契約書で確認します。
月額だけを比べると、原稿送り装置の種類、給紙段数、設定台数、保守範囲が異なることがあるため、同一構成・同一期間の見積書を作ることが比較の前提です。
メーカー公表の保守条件を読む
メーカー公式の保守サービスページでは、MFX-C7305のトータルサービス基本料金は月額4,500円(税別)です。
カウント料金は月間出力数によって段階があり、フルカラーコピー40~30円、フルカラープリント35~25円、モノクロ8~6円と記載されています。
両面は片面ごとに1カウント、457mm以上の長尺紙は2~4カウントです。
これはメーカー公表条件であり、販売店の提示条件と同一とは限りません。
最低料金、トナー配送、部品、訪問範囲、休日対応を契約前に確認してください。
導入前に確認したい設置・契約チェックリスト
MFX-C7305を導入する前に、まず設置場所を確認します。
本体の公称寸法は幅615×奥行688×高さ1,152mmですが、手差し補助トレイを開いた機械占有寸法は幅937×奥行688mmです。
2段モデルの質量は約114kg、4段モデルは約117kgで、いずれも所定の原稿送り装置などを含み、消耗品を除く値です。
扉、エレベーター、段差、床強度、保守作業の空間まで含めて搬入経路を確認します。
電源はAC100V・15Aです。
最大消費電力は1,500W以下なので、同じ回路に高消費電力の機器を集中させないよう設置担当者へ相談します。
ネットワークでは固定IPまたはDHCP予約、DNS、SMTP、SMB、認証、時刻同期、管理者連絡先を事前に整理すると設定作業が進みやすくなります。
見積書で照合する項目
- 型番がMFX-C7305であり、旧C7300Nや別速度機になっていないか
- 原稿送り装置が同時読取型か3パス型か
- FAXキット、デスク、給紙キャビネット、フィニッシャーの有無
- 搬入、設置説明、ドライバー設定、追加パソコン設定の費用
- リース期間、総支払額、返却条件、保守の最低料金とカウント単価
- カード認証、ウイルススキャン、Information server 5Xの両立条件
運用テストまで行って導入を決める
最終判断では、普段使うPDF、表計算、封筒、厚紙、両面原稿を用意し、印刷品質と読み取り時間を確認します。
WindowsやmacOSの対応状況は、導入時点のドライバー配布状況まで確認してください。
FAX転送やスキャン送信は、テスト宛先で権限とファイル名を検証します。
MFX-C7305は30枚機としてバランスのよい構成ですが、必要なオプションと保守を含む完成形で比較してこそ、導入後の不足や過剰投資を避けられます。
参考情報・出典
仕様・価格・保守条件は構成や地域で変わります。
正式な条件は最新の見積書をご確認ください。
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