新機種発売から3年未満:新機種 / 3年以上:旧機種
imageFORCE C3150Fは、A4カラー・モノクロとも毎分50枚の出力性能と、小サイズ原稿を扱える両面同時読み取りADFを組み合わせた、キヤノンのA3カラー複合機です。
D² Exposureによる高精細な出力、名刺や領収書のスキャン、FAX、各種ネットワーク送信を一台にまとめたい事業所に向いています。
2025年11月19日発売の現行機で、本体標準価格は3,390,000円(税別)です。
ここではC3150Fの仕様をC3150FQと混同せず、適する業務、必要なオプション、見積もり前の確認事項まで具体的に整理します。
imageFORCE C3150Fの特徴
imageFORCE C3150Fの軸は、毎分50枚の生産性、高画質、小サイズ原稿の読み取りです。
一般的なA4文書だけでなく、A3図面や帳票、名刺、領収書、はがきなどを日常的に扱う環境で、印刷と電子化を一台に集約できます。
コピー、プリント、スキャン、FAX、ボックス、アドバンスドボックス、MEAPを標準構成で利用でき、無線LANはオプションです。
出力部には、LEDマルチチップを光源とする「D² Exposure」を採用しています。
メーカーは、色ずれの防止、文字品位の向上、滑らかな階調表現を特徴として挙げています。
細い文字を含む提案書、色付きのグラフ、写真と文字が混在する社内資料など、速度だけでなく読みやすさも重視する用途と相性のよい設計です。
- A4はカラー・モノクロとも毎分50枚、A3はともに毎分25枚
- 最大A3のコピーと、SRA3や長尺紙などの多様な用紙に条件付きで対応
- C3150F専用ADFは、名刺を含む小サイズ原稿の両面同時読み取りに対応
- スーパーG3 FAX、ネットワーク送信、モバイル端末からの標準印刷に対応
高精細な文字と階調を両立する出力方式
書き込み解像度は4,800dpi×2,400dpiで、コピー時は600dpi×600dpiです。
解像度の数値だけで実際の見え方が決まるわけではありませんが、D² Exposureと画像処理を組み合わせ、文字、罫線、写真の混在するビジネス文書を安定して出力することを狙った機種です。
広告制作向けの色校正機ではないため、厳密な特色再現や商業印刷品質が必要なら、運用する用紙と元データを使った事前確認が適切です。
日常操作にも配慮した本体設計
カセットやトレイ内部は用紙と見分けやすい黒色で、排紙部は用紙を確認して取り出しやすい曲線形状です。
給紙カセットには引き込みアシスト機構も採用されています。
高速性だけでなく、用紙補給や出力物の回収といった毎日の動作まで含めて選びたい機種です。
主要仕様と処理性能
C3150Fはデスクトップ形式のA3カラー複合機です。
本体の大きさはADFを含めて幅565mm×奥行745mm×高さ862mm、質量は約85kgです。
ただし、この数値だけで設置場所を決めることはできません。
手差しトレイを伸ばした機械占有寸法は幅894mm×奥行745mmで、保守作業、用紙補給、ADF開閉のための余裕も必要です。
| 項目 | C3150Fの確認済み仕様 |
|---|---|
| 連続複写速度 | A4:カラー・モノクロ各50枚/分、A3:各25枚/分 |
| ファーストコピー | カラー5.5秒、モノクロ4.2秒(室温20~30度) |
| 読み取り/書き込み解像度 | 600dpi×600dpi/4,800dpi×2,400dpi(コピー時600dpi×600dpi) |
| 用紙坪量 | カセット52~256g/㎡、手差し52~300g/㎡ |
| 本体側給紙と手差し | 640枚×2段、手差し120枚(いずれも64g/㎡基準) |
| 電源 | AC100V、15A、50/60Hz |
ADFはC3150F専用の列を確認する
C3150FのADFは110枚収容で、300dpi時の読み取り速度は片面がカラー・モノクロとも毎分80ページ、両面が毎分120ページです。
名刺の収容枚数は35枚で、通常紙より制限があります。
シリーズ表の隣にあるC3150FQは250枚収容、片面毎分135ページ、両面毎分270ページという別仕様です。
C3150Fの記事にC3150FQの数値を流用してはいけません。
用紙対応には給紙位置とオプション条件がある
A3、A4、B4、B5、A5、A6R、はがき、封筒などに対応しますが、すべての用紙を全カセットから給紙できるわけではありません。
SRA3やフリーサイズは手差し、長尺紙は長尺用給紙トレイなどのオプションが必要です。
封筒も種類により給紙位置やアタッチメントが異なります。
特殊紙はサイズだけでなく坪量、表面加工、保管状態を販売店へ伝えて確認しましょう。
操作性とスキャン・FAX連携
C3150Fは、紙文書をデータ化して後工程へ渡す機能が充実しています。
ADFはA6Rに加え、はがき、領収書、小切手、名刺などの不定形小サイズ原稿に対応し、原稿サイズを検知して画像部分を切り出せます。
読み取りガラスには糊や修正液、インクなどが付着しにくい防汚処理が施され、センサーと画像処理によるスジ補正も備えます。
汚れを完全に防ぐ機能ではないため、画質確認と定期清掃は必要です。
プッシュスキャンでは、SMB、FTP、WebDAVによるファイル送信と、SMTPによるメール送信に対応します。
出力形式はTIFF、JPEG、PDF、XPS、OOXMLのPowerPoint・Wordです。
Microsoft Exchange OnlineとGoogle WorkspaceへのSMTP送信ではOAuth 2.0認証を利用できます。
実際の接続には、テナント側のポリシー、証明書、DNS、ファイアウォールなども関係するため、導入前に情報システム担当者と送信方式を決めておくと円滑です。
パソコン・スマートフォンからの印刷
標準のLIPS LXプリンター機能は、有線LANの1000Base-T/100Base-TX/10Base-TとUSB 2.0に対応します。
OS標準印刷ではMopria Print、Apple AirPrint、IPP Everywhereを利用でき、対応端末から印刷できます。
Wi-Fi 6を含むIEEE 802.11ax対応の無線LANは標準ではなくオプションです。
無線接続を前提にする場合は、アクセスポイントの周波数帯、社内認証方式、ゲストネットワークとの分離も確認してください。
FAXの履歴管理まで考える
スーパーG3 FAXを標準装備し、通信速度はSuper G3で33.6kbpsです。
送信済みFAXの画像に日時や送信元情報を付けて本体SSDまたは外部サーバーへ自動保存でき、通信管理レポートはCSV化できます。
送信証跡を紙だけで保管したくない業務に有用ですが、保存先の権限、保存期間、バックアップ、個人情報の取り扱いまで運用規程に含める必要があります。
セキュリティー機能と運用の考え方
複合機は、印刷物、スキャンデータ、アドレス帳、認証情報、通信履歴を扱うネットワーク端末です。
C3150Fは、文書、デバイス、ネットワークとクラウドという三つの側面から保護する考え方を採用しています。
SSD暗号化、暗号化PDF、機器署名PDFなどが標準構成に含まれますが、搭載されているだけで情報漏えいを防げるわけではありません。
利用者認証、保存データ、通信先、管理権限を会社の方針に沿って設定することが前提です。
「おすすめセキュリティー設定」では、本体が利用環境を推定し、6種類のセキュリティータイプから選んだ設定に基づいて80項目以上を一括設定できます。
初期設定の負担を減らす入口として有効ですが、社内規程やネットワーク構成に対する適合を管理者が確認してください。
一括設定後に、不要なプロトコル、USB利用、リモート管理、アドレス帳の公開範囲、ログの保存先などを個別に点検すると安全です。
認証と本体改ざんへの対策
暗証番号やICカードなどを組み合わせる多要素認証に対応し、パターン認証とMicrosoft Entra IDとの認証連携も用意されています。
クラウドIDと連携する場合は、対象ユーザー、条件付きアクセス、退職者の無効化手順を合わせて設計します。
本体は起動時にシステムを検証し、改ざんを検知した場合は起動を停止して自動復旧する仕組みを備え、稼働中も未知のモジュールの実行を抑止します。
導入時に決めたい管理項目
- 管理者アカウントと一般利用者の権限を分離する
- 印刷物を放置しないよう、必要に応じて認証印刷を利用する
- SMB、SMTP、LDAPなど、使用する通信だけを許可する
- 証明書の更新期限、ファームウェア更新、監査ログ確認の担当者を決める
- 返却・廃棄・入れ替え時のSSDデータ消去方法を契約前に確認する
外部認証の基本を整理したい場合は、認証運用も検討しやすいRICOH IM C431など、他社機の構成も含めて比較すると、自社に必要な管理水準を見極めやすくなります。
適する用途と導入効果を見極めるポイント
C3150Fは、印刷量が一定以上あり、カラー資料と紙原稿の電子化をどちらも重視する中小企業や部門拠点に適します。
毎分50枚の速度は、会議資料や提案書をまとめて出力する場面で待ち時間を抑えやすい性能です。
一方、毎月数百枚程度しか印刷せず、A3もFAXも使わない事業所では、機能と設置スペースが過剰になる可能性があります。
機能の多さより、実際の月間印刷枚数、ピーク時の連続出力、原稿種類を基準に判断しましょう。
| 業務 | 活用しやすい理由 | 事前確認 |
|---|---|---|
| 営業・企画 | カラー提案書を毎分50枚で出力し、細かな文字や階調も重視できる | 必要な仕上げと用紙銘柄 |
| 経理・総務 | 領収書、名刺、各種帳票をADFで読み取れる | 小サイズ原稿の混載方法と保存先 |
| 法務・管理部門 | 両面契約書の電子化、認証、暗号化PDFを利用できる | アクセス権と保管期限 |
| 店舗・施設 | 条件を満たせば最長1,200mmの長尺POPを内製できる | 給排紙オプションと使用用紙 |
| FAX利用部門 | 送信画像や通信管理レポートを電子保存できる | 回線、転送、履歴保管の要件 |
小サイズ原稿が多い職場との相性
名刺、領収書、はがきの電子化は、フラットベッドへ一枚ずつ置く運用では手間がかかります。
C3150Fは48.0×85.0mmからのユーザー設定サイズをADFで扱え、名刺サイズは48.0×85.0~55.0×91.0mmです。
ただし、折れ、糊、クリップ、厚さの不均一な原稿をそのまま送ると搬送不良の原因になります。
原稿を種類別に分け、重要原本は最初に少量で試す運用が安全です。
長尺印刷は標準機能だけでは完結しない
最長1,200mmの長尺紙に対応しますが、長尺用給紙トレイなどの給排紙オプションが必要で、排紙構成によって印刷可能な長さも変わります。
POPや垂れ幕を作る目的なら、完成寸法、用紙坪量、片面・両面、月間枚数を販売店へ伝え、予定する用紙で出力テストを行ってください。
長尺対応という表記だけで構成を決めないことが重要です。
C3150FQや他機種との比較
同じシリーズのC3150FQとは、出力速度ではなくADF性能が主な違いです。
両機ともA4カラー・モノクロ毎分50枚ですが、C3150Fは名刺対応の110枚ADFで、300dpiの両面読み取りは毎分120ページです。
C3150FQは250枚ADFで、同条件の両面読み取りは毎分270ページですが、C3150Fの仕様表ではありません。
また、C3150FQは受注生産品です。
名刺や領収書を含む多様な小原稿を扱うならC3150F、大量の定型原稿を連続スキャンする比重が高いならC3150FQを候補にし、実原稿で搬送性を比較します。
同じ毎分50枚クラスでも、本体寸法、ADF、給紙、フィニッシャー、認証、保守体制は機種ごとに異なります。
キヤノンの上位系統を確認するならimageFORCE C5150F、さらに速度を上げる候補としてimageFORCE C5160FとimageFORCE C5170Fを比較できます。
ブランドを固定せず、同じ業務条件で見積もることが大切です。
他社候補も同じ評価軸で比べる
省スペース性やFAX運用を含めて検討する場合はシャープ BP-C533WR、A3カラー機の別候補としてシャープ BP-41C36、異なるメーカーの中速カラー機としてRICOH IM C4511も比較対象になります。
各ページの数字を単純に並べるだけでなく、普段使う原稿、用紙、ドライバー、クラウドサービスを前提に評価してください。
比較表へ入れるべき項目
- A4とA3のカラー・モノクロ速度
- ADFの収容枚数、片面・両面速度、小サイズ原稿対応
- 標準給紙量と、必要オプションを含む占有寸法
- FAX、無線LAN、PostScript、フィニッシャーの標準・オプション区分
- リース料、カウンター料金、最低料金、保守時間、消耗品の範囲
この条件を同じフォーマットで販売店へ提示すると、本体価格だけでは見えない運用差を比較しやすくなります。
本体価格・オプションと契約構成
imageFORCE C3150Fの本体標準価格は3,390,000円(税別)です。
これは本体の標準価格であり、実際の導入総額やリース料ではありません。
メーカー価格表では、感光体など一部消耗品が本体価格に含まれず、別途保守サービス契約が必要と案内されています。
搬入、設置、パソコン設定、オプション、保守、リース料率を含めた総額は、設置条件と契約内容によって変わります。
標準構成にはLIPS LX、FAX、SEND、アドバンスドボックス、SSD暗号化、サーチャブルPDF/XPS生成、OOXML生成などが含まれます。
一方、無線LAN、Adobe PostScript 3、給紙拡張、パンチ、ステイプル、中綴じなどは必要に応じて追加する構成です。
利用しないオプションまで付けると価格と占有面積が増えるため、「あると便利」ではなく、毎月どの程度使うかで選びます。
代表的な給排紙オプション
| オプション | 用途 | メーカー標準価格(税別) |
|---|---|---|
| 2段カセットペディスタル・AZ1 | 640枚×2段の給紙追加 | 168,000円 |
| 大容量カセットペディスタル・G1 | A4を2,850枚給紙 | 240,000円 |
| 長尺用給紙トレイ・A1 | 最大320mm×1,200mmの長尺給紙 | 25,900円 |
| インナーフィニッシャー・N1 | ソート、ステイプル、針なし綴じ | 151,000円 |
| 中綴じフィニッシャー・AH1 | 中綴じ、サドル折りなど | 495,000円 |
組み合わせには装着条件があります。
たとえばパンチャーは対応フィニッシャーが必要です。
個別価格の合計だけで判断せず、接続に必要な部材と搬入設置費を含む構成表を確認してください。
リース料と保守料金の確認方法
月額リース料は、本体とオプション、搬入設定費などの対象金額、契約期間、料率、審査条件によって決まります。
カウンター保守は、カラー・モノクロの単価、月間最低料金、トナーや部品の範囲、訪問対応地域と受付時間を確認します。
本体値引きが大きくても、印刷量に合わないカウンター条件では総支払額が増えます。
想定月間枚数をカラー、モノクロ、A3、A4に分け、契約期間全体の概算で比較しましょう。
導入前に確認したい設置・保守・運用条件
導入前は、機能表より先に設置と運用の条件を固めます。
C3150FはAC100V・15Aを使用し、ADF込みで約85kgあります。
エレベーター、扉、廊下、段差、床の耐荷重を含む搬入経路を確認してください。
本体寸法に収まる場所でも、手差しトレイを伸ばすと幅894mmになり、ペディスタル装着時は高さも変わります。
用紙交換、原稿台の開閉、トナー交換、保守作業の空間を含めて設置位置を決めます。
- 月間印刷枚数をカラーとモノクロに分け、月末などのピーク量も把握する
- A3、厚紙、封筒、長尺紙など、実際に使う用紙を一覧にする
- 名刺や領収書を含む原稿でADFの読み取りテストを行う
- 有線LAN、無線LAN、固定IP、VLAN、DNS、SMTP、SMBの要件を確認する
- FAX回線、番号、受信転送、送信履歴の保存方針を決める
- リース満了時の返却、データ消去、撤去費用を書面で確認する
保守契約は対応範囲まで書面化する
保守では、故障時の連絡先、受付時間、訪問目安、トナー配送、交換部品、定期点検、離島や遠隔地の追加条件を確認します。
長尺紙や特殊紙、社外品用紙に起因する不具合がどこまで対象になるかも重要です。
拠点移転の可能性がある会社は、県外移設時に保守を継続できるか、移設作業を誰が担当するかを契約前に確認しておくと安心です。
C3150Fが候補に残る会社
A3カラーを毎分50枚で出力しながら、名刺や領収書の電子化、FAX履歴管理、認証を一台で進めたい会社には有力な候補です。
反対に、大量の定型原稿を最優先で読み取るならC3150FQ、より高い出力速度が必要なら上位機、A3やFAXを使わないなら小型機も比較すべきです。
最終判断では、予定する用紙と原稿によるテスト、オプション込みの占有寸法、契約期間全体の費用をそろえて確認してください。
機種選定の結論は、カタログ上の最高値ではなく、自社の原稿、用紙、ネットワーク、保守条件に無理なく適合するかで決めます。
参考情報・出典
仕様・価格・保守条件は構成や地域で変わります。
正式な条件は最新の見積書をご確認ください。
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