新機種発売から3年未満:新機種 / 3年以上:旧機種
BP-61C31は、日常的なカラー資料とモノクロ文書をバランスよく処理したいオフィスに適した、シャープのA3フルカラー複合機です。
カラー・モノクロともA4ヨコで毎分31枚の出力に対応し、片面80ページ/分のネットワークスキャン、ファクス、無線LAN、OCR、Adobe PostScript 3も標準で利用できます。
高速機ほどの出力能力を必要としない一方、紙文書の電子化やクラウド連携、利用者認証まで一台にまとめたい企業に検討しやすい構成です。
ここではBP-61C31固有の数値と、シリーズ共通機能、別売オプションを分けて解説します。
BP-61C31の特徴
BP-61C31の中心的な特徴は、A4ヨコでカラー・モノクロとも毎分31枚という中速帯の出力性能に、コピー、ネットワークプリント、ネットワークスキャン、ファクス、両面原稿自動送り装置、無線LANをまとめていることです。
毎分31枚は、見積書、会議資料、請求書、社内通知などを複数部署で共有して処理する用途を想定しやすい速度です。
ただし、実際の待ち時間は一度に送る部数、データ容量、両面や仕上げの設定、同時利用の集中度でも変わります。
速度の数字だけでなく、繁忙時間帯のジョブ数まで確認して選ぶことが大切です。
BP-61C31のファーストコピータイムは、A4ヨコ給紙時でフルカラー7.6秒、モノクロ5.6秒です。
ウォームアップタイムは電源ボタンから16秒で、環境や本体の状態によって変動します。
連続出力だけでなく、少部数のコピーを繰り返す受付や総務部門では、この立ち上がり時間も使い勝手に関係します。
スキャンはA4ヨコ、200/300dpi、メーカー標準原稿など所定条件で、カラー・モノクロとも片面80ページ/分です。
自動原稿送り装置には最大120枚の原稿を収容できます。
紙の申込書や納品書をまとめて電子化する業務では、31枚/分の印刷速度とは別に、原稿を連続して読み取れる点が効率化につながります。
標準給紙は本体トレイ600枚と手差しトレイ120枚の合計720枚です。
上段100枚、下段400枚のセンター排紙を利用でき、ファクスとコピー/プリントを分けて排紙するジョブセパレーターも備えます。
単なる印刷速度だけでなく、用紙補給や出力物の仕分けまで含めて日常作業を整えられる機種です。
画質と用紙対応
書き込み解像度は600×600dpi、9600dpi相当×600dpi、1200×1200dpiに対応します。
1200×1200dpiは書き込み時の値で、コピー時はモノクロのみという条件があります。
SRA3、A3ワイドからA6R、はがき、封筒まで扱え、本体トレイは60~300g/㎡、手差しトレイは52~300g/㎡に対応します。
特殊紙や106~300g/㎡の用紙は、使用条件によって結果が異なるため事前確認が必要です。
BP-61C31の主要仕様
BP-61C31はデスクトップ形式のレーザー静電複写機で、最大A3のシート原稿とブック原稿を読み取れます。
本体寸法は幅608×奥行653×高さ829mm、質量は約79kgです。
手差しトレイを伸ばした状態の機械占有寸法は幅1,003×奥行653mmとなるため、本体幅だけを基準に設置台や通路を決めないようにしてください。
給紙デスクやフィニッシャーを追加すれば、必要な床面積と搬入重量はさらに増えます。
| 確認項目 | BP-61C31の仕様 |
|---|---|
| 機種区分 | A3デジタルフルカラー複合機 |
| A4ヨコ連続速度 | カラー・モノクロとも31枚/分 |
| A3連続速度 | カラー・モノクロとも16枚/分 |
| ファーストコピー | カラー7.6秒、モノクロ5.6秒 |
| 標準給紙 | 本体600枚+手差し120枚、合計720枚(64g/㎡紙) |
| 本体メモリー・ストレージ | メモリー5GB、SSD 256GB |
| 電源 | AC100V、15A、50Hz/60Hz共通 |
| 最大消費電力 | 1.5kW以下(デスクなどのオプションを含む) |
| TEC値 | 0.28kWh/週 |
A4ヨコ以外の連続複写速度は、A4・B5タテが20枚/分、B4が17枚/分、A3が16枚/分です。
したがって、A3図面や見開き資料を大量に出す職場では「31枚/分」だけを処理能力として見積もると差が出ます。
よく使う用紙サイズごとの枚数を確認しておくと、導入後の認識違いを防げます。
ネットワーク接続は10BASE-T、100BASE-TX、1000BASE-Tに対応し、IEEE 802.11a/b/g/n/acの無線LANも標準装備です。
プリンターのページ記述言語はSPDL2-cとAdobe PostScript 3が標準です。
WindowsだけでなくMacを含む環境や、レイアウト再現性を重視するデータを扱う場合にも候補になります。
対応OSは更新される可能性があるため、導入時点のドライバー提供状況を確認してください。
仕様表を読む際の注意
同じ公式仕様表にはBP-61C36、BP-61C31、BP-61C26が併記されています。
31枚/分、ファーストコピーのカラー7.6秒・モノクロ5.6秒、TEC値0.28kWh/週、エネルギー消費効率60kWh/年がBP-61C31の値です。
36枚機や26枚機の列と混同しないことが重要です。
寸法、質量、標準給紙、スキャン速度などはシリーズ共通の記載です。
詳しい条件と脚注はシャープ公式仕様ページで確認できます。
操作性とスキャン・クラウド連携
操作部には10.1インチのフルフラットパネルを採用し、ホーム画面を業務に合わせてカスタマイズできます。
利用頻度の高いコピー、スキャン、ファクスのボタンを分かりやすく配置すれば、部門ごとに操作手順をそろえやすくなります。
表示言語の切り替え、角度を調整できるチルト機構、青・白・橙のインフォメーションLEDも備えています。
スキャンデータはTIFF、JPEG、PDF、PDF/A、暗号化PDF、高圧縮PDFなどに加え、サーチャブルPDFやOfficeファイル、TXT、RTFへ出力できます。
OCR機能は標準搭載で、紙文書を検索可能なPDFにしたり、内容を再利用しやすい形式へ変換したりできます。
ただし、文字認識の精度は原稿の汚れ、傾き、文字サイズ、書体などに左右されるため、重要書類では変換結果の確認が必要です。
クラウドコネクターを利用すると、本体からクラウドサービスへスキャンデータをアップロードし、保存済みデータを印刷できます。
Microsoft Entra IDを外部認証サーバーとして利用でき、ユーザー認証を有効にした環境ではOneDrive for Businessなどへのシングルサインオンにも対応します。
ファクス受信データはGoogle Drive、OneDrive for Business、Dropbox、Boxへ転送でき、転送結果をメールで通知する機能もあります。
契約中のクラウドサービス、テナント側のポリシー、認証方式を導入前に照合してください。
モバイル連携では、NFC対応のAndroid端末やQRコードとSharpdesk Mobileを利用し、スキャンした資料の取り込みや端末内データの印刷ができます。
AirPrint、ChromeOSからの印刷、Universal Print from Microsoftにも対応します。
対応端末、アプリ、インターネット接続などの条件があるため、「スマートフォン対応」という表現だけで判断せず、社内端末での事前検証が必要です。
紙業務を整理する使い方
原稿送り装置で紙をまとめて読み取り、OCRで検索可能なPDFへ変換し、部署の保存先へ送る流れを定型化すると、ファイル名や保存場所のばらつきを減らせます。
名刺スキャンでは複数の名刺を個別ファイルとして保存し、連絡先データへ活用できます。
クラウド連携の詳しい標準・別売条件はシャープ公式の特長ページで確認し、アカウント管理者も交えて運用を決めると安全です。
セキュリティ機能と運用上の注意
複合機は印刷データ、スキャン宛先、ファクス、認証情報を扱うネットワーク機器です。
BP-61C31は、本体ストレージに蓄積される電子データの暗号化と自動消去に対応します。
起動時にBIOSの異常を検証し、異常を検出した場合に起動を中止して自動復旧するBIOS修復機能も備えています。
通信面ではSSL/TLS、IPsec、IPアドレス/MACアドレスフィルタリングを利用できます。
プリントホールドや受信データホールドを設定すれば、出力物が排紙部に放置されるリスクを抑えられます。
標準のプリントリリースは、親機へ保存したジョブを同一ネットワーク上の子機から本人が選んで出力できる機能です。
最大10台を1グループとして運用できるため、複数台構成では取り忘れ対策と出力先の柔軟性を両立できます。
Active Directory、LDAP、Microsoft Entra IDなどを利用した外部認証にも対応します。
ICカード認証には別売のICカードリーダーライターが必要です。
認証を導入する場合は、利用者の登録・削除手順、異動時の権限変更、障害時の代替ログイン、印刷履歴の保管範囲まで決めてください。
機能を有効にしただけでは、退職者アカウントや共有IDの問題までは解決できません。
さらに高度な対策として、データセキュリティキットBP-FR12Uとウイルス検知キットBP-VD10が用意されています。
UTM機能を使う多機能サーバーBP-SB10も別売で、所定のUTMライセンスが必要です。
標準搭載の暗号化機能、追加キット、ネットワーク全体を保護するUTMは役割と費用が異なります。
必要な対策を情報資産と接続構成に沿って選び、すべてが本体価格に含まれると誤解しないようにしましょう。
返却・廃棄時まで含めた管理
本体の初期化によって登録済みの個人情報や保存データを消去でき、初期化後は専用キーを入力しなければ再利用できない仕組みがあります。
リース返却や入れ替え時には、初期化を誰が実施し、データ消去の確認をどの記録に残すかを販売会社と事前に取り決めてください。
アドレス帳、保存ジョブ、クラウド認証、ファクス転送設定も撤去チェックリストに含めます。
BP-61C31が適する用途と選び方
BP-61C31が適するのは、A3カラー資料を扱いながら、出力速度だけを最優先にはしない中小規模のオフィスです。
営業提案書、社内会議資料、請求関連書類、掲示物、ファクス受信などを一台に集約し、紙文書の電子化も進めたい場合に検討しやすい構成です。
31枚/分は一定の処理能力がありますが、メーカーは月間の推奨印刷枚数をこの仕様ページで示していません。
現在のカウンター実績とピーク時の集中度から適否を判断してください。
- 総務・管理部門:申請書や契約関連書類をOCR付きPDFへ変換し、検索や共有をしやすくできます。
- 営業部門:カラー提案書をA3まで出力し、Adobe PostScript 3や多様な用紙への対応を活用できます。
- 経理部門:請求書や納品書を連続スキャンし、認証と保存先ルールを組み合わせて管理できます。
- 受付・店舗併設オフィス:少部数コピー、カードの表裏コピー、ファクス、封筒出力を一台で処理できます。
一方、短時間に大量の印刷が集中する拠点、A3を連続して多量に出力する環境、両面原稿を最高速度で大量に電子化したい環境では、上位機や複数台構成も比較すべきです。
また、写真品質を最優先する制作現場では、実際の用紙とデータを用いた出力確認が欠かせません。
1200dpiやPostScript対応だけで、あらゆる制作物の色が期待どおりになるとは限らないためです。
用紙面では本体トレイから封筒を給紙でき、手差しでは厚紙、薄紙、特殊紙も扱えます。
最長1,300mmの長尺プリントにも対応しますが、手差し給紙を使用し、長尺用紙給紙トレイは別売です。
封筒の種類、ラベル紙、光沢紙、エンボス紙、OHP、厚紙などは条件によって正しく印刷できない場合があります。
業務で常用する媒体は、契約前に現物で通紙と定着を確認してください。
利用人数より業務量を見る
複合機の適性は社員数だけでは決まりません。
同じ20人でも、電子契約中心の会社と、毎日大量の帳票を出す会社では必要性能が異なります。
直近3~6か月のカラー・モノクロ別枚数、A3比率、スキャン枚数、繁忙時間、用紙種類、ファクス回線の有無を集計し、実際の業務量を見積書の前提にすると選びやすくなります。
同シリーズ・関連機種との比較
BP-61C31と直接比較しやすいのは、同じ公式仕様表に掲載されているBP-61C26とBP-61C36です。
シリーズ共通の本体寸法、標準給紙、片面スキャン速度、ネットワーク機能を維持しながら、A4ヨコの連続速度が26枚、31枚、36枚に分かれています。
BP-61C31はその中間に位置するため、26枚機ではピーク時の待ち時間が気になるものの、36枚機の速度までは必要ない場合の候補です。
| 比較対象 | 確認の観点 |
|---|---|
| BP-61C26 | 同シリーズの低速側。印刷集中度と本体価格の差を確認します。 |
| BP-61C36 | 同シリーズの高速側。繁忙時間の待ち時間を短くする価値があるか比較します。 |
| BP-71C26 | 別シリーズの候補。出力速度以外の原稿読み取りや装備差を見積仕様で確認します。 |
| BP-71C36 | 速度とスキャン運用の両方を重視する場合の比較候補です。 |
| BP-51C45 | 異なるシリーズと速度帯を横断して、必要機能と予算配分を見直す際の候補です。 |
比較時は型番の末尾だけで決めず、カラー・モノクロ別の月間枚数、A3比率、片面・両面スキャン量、必要な排紙仕上げ、給紙段数を同じ条件でそろえます。
印刷速度の差は毎分数枚でも、短時間に多数のジョブが重なる職場では体感差になり得ます。
一方、少部数中心なら速度差より、認証設定やスキャンの保存先を使いやすく整える方が効果的な場合があります。
シリーズ名が似ている機種に注意
BP-61C31と旧世代・別系列の型番は混同しないようにします。
見積書、保守契約書、ドライバー、消耗品、オプションの対象型番をすべてBP-61C31で照合してください。
特に給紙デスクやフィニッシャーは、名称が似ていても接続条件や必要な中継ユニットが異なる場合があります。
比較表は本体だけでなく、完成構成単位で作ることが重要です。
本体価格・オプション・保守の考え方
BP-61C31のメーカー希望小売価格は、本体1,710,000円(税別)です。
公式カタログには、3段給紙デスクBP-DE14を含むシステム希望小売価格として2,055,000円(税別)も掲載されています。
ただし、カタログ掲載価格には配送、設置、付帯工事、オプション取付、使用済み複合機の引き揚げなどの費用が含まれていません。
本体希望小売価格には感光体や現像剤などの消耗品も含まれません。
標準構成の給紙は720枚なので、床置きで使う場合や複数種類の用紙を常設する場合は給紙デスクを追加するのが一般的です。
選択肢には1段・2段・3段の給紙デスク、大容量給紙デスク、大容量給紙トレイがあります。
最大給紙容量7,120枚は、大容量給紙デスクと大容量給紙トレイなどを組み合わせた場合の値で、標準状態の容量ではありません。
仕上げ機能では、フィニッシャー、サドルフィニッシャー、インナーフィニッシャー、パンチユニット、紙折りユニットなどを選べます。
中とじ製本、大量ステープル、針なしステープル、紙折りといった要件ごとに対応機器が異なり、給紙デスクや中継ユニットを前提とする構成もあります。
詳しい組み合わせと価格はシャープ公式カタログで確認し、見積書には各オプションの型番まで記載してもらいましょう。
メーカー仕様では、BP-61C31の使用に別途保守サービス契約が必要と案内されています。
保守料金、カウンター料金、最低料金、トナー供給、部品交換、訪問対応地域、受付時間、故障時の代替対応は販売会社や契約条件で異なります。
リース料も本体・オプション・搬入条件・契約期間・料率によって変わるため、根拠のない月額だけで判断せず、総支払額と契約終了時の扱いを確認してください。
発売日と製品の位置付け
シャープは2025年10月9日の公式ニュースリリースでBPシリーズ全16機種を発表し、BP-61C31の発売日を2025年10月23日としています。
2026年9月29日の確認時点ではメーカーの製品・仕様ページが公開されており、販売終了の案内は確認されていません。
実際の在庫、納期、地域別の保守受付可否は見積時に確認してください。
導入前に確認したい設置・契約項目
導入前は、機能比較と同じくらい設置条件の確認が重要です。
BP-61C31は本体だけで約79kgあり、AC100V・15Aの専用コンセントとアース接続が必要です。
搬入口、エレベーター、廊下、段差、設置階、床の耐荷重、作業スペースを確認し、手差しトレイや扉を開閉できる余裕も確保します。
給紙デスクやフィニッシャーを付ける場合は、完成構成の外形寸法で現地調査を依頼してください。
- 印刷量:カラー・モノクロ別の月間カウンターと、最も集中する時間帯を確認します。
- 用紙:A3、A4、封筒、厚紙、特殊紙の種類と使用頻度を整理します。
- スキャン:保存先、ファイル形式、OCR、命名規則、アクセス権を決めます。
- ネットワーク:固定IP、VLAN、無線LAN、有線LAN、ファイアウォール、DNS、時刻同期を確認します。
- 認証:Active DirectoryやEntra IDとの連携、ICカードの要否、退職者処理を決めます。
- ファクス:回線種別、番号、受信転送、紙出力の要否、受信データの保管先を確認します。
- 保守:対応地域、受付時間、訪問目安、消耗品、部品、移設時の扱いを比較します。
- 契約:本体・オプション・搬入費・設定費・リース期間・返却条件を明細化します。
初期設定では、不要な通信機能を無効化し、管理者パスワードを変更します。
アドレス帳や共有フォルダーの登録、SMTP、クラウド認証、プリンタードライバー配布、部門別の初期値も設置作業に含めるか確認してください。
既存機から移行する場合は、旧機のアドレス帳を無条件に引き継ぐのではなく、不要な宛先や退職者情報を整理してから登録します。
稼働開始後は、テスト印刷だけで完了とせず、A3/A4、カラー/モノクロ、両面、スキャン、ファクス、認証、クラウド連携を実際の利用者で確認します。
印刷の初期値を両面やモノクロへ寄せる場合も、業務上カラーが必要な部署に影響しないかを確認してください。
管理者、販売会社、利用部門の役割を明確にしておくと、障害発生時の切り分けが早くなります。
最終判断のポイント
BP-61C31は、毎分31枚のA3カラー出力、片面80ページ/分のスキャン、標準OCR、PostScript、無線LAN、認証・クラウド連携を一台にまとめたい職場に適しています。
一方で、最大給紙量や高度なセキュリティ、仕上げ機能の一部はオプション構成です。
本体価格だけでなく、必要な給紙・排紙構成、設定作業、保守契約を含む同一条件の見積書を複数案作り、現在の印刷実績と照らして決定してください。
参考情報・出典
仕様・価格・保守条件は構成や地域で変わります。
正式な条件は最新の見積書をご確認ください。
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