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シャープ

BP-51C55

仕様・向いている会社・導入費用の考え方を、複合機のプロが実務目線で解説します。

BP-51C55
最大用紙サイズA3
カラー対応フルカラー
印刷速度55枚/分
発売日2025-10-23
希望小売価格(税別)2,490,000円(税別、本体希望小売価格)

新機種発売から3年未満:新機種 / 3年以上:旧機種

BP-51C55は、出力の速さと文書の電子化を重視するオフィスに適した、シャープのA3デジタルフルカラー複合機です。
カラー・モノクロともA4ヨコで毎分55枚を出力し、ネットワークスキャンは所定条件でカラー・モノクロとも片面毎分80ページに対応します。
標準のコピー、プリント、スキャン、ファクスに加え、無線LAN、Adobe PostScript 3、ストレージ内データの暗号化・自動消去にも対応しています。

一方、クラウドサービスや高度なOCR、UTM、フィニッシャーなどには契約または別売品が必要な場合があります。
本記事では、BP-51C55そのものの仕様とシリーズ共通機能を区別し、導入時に確認すべき構成や費用まで整理します。

BP-51C55の特徴

BP-51C55の中心的な特徴は、カラーとモノクロの両方をA4ヨコ毎分55枚で処理できることです。
社内資料、提案書、請求関連書類などをカラーとモノクロで混在して出力する環境でも、色の有無によって公称速度が変わりません。
45枚機では待ち時間が気になる一方、65枚機までは必要ないという職場で、速度と本体価格のバランスを検討しやすい位置づけです。

本体はデスクトップ型ですが、幅608×奥行653×高さ829mm、質量約80kgの業務用機です。
手差しトレイを伸ばした機械占有寸法は幅1,003×奥行653mmになるため、家庭用プリンターのように机上へ置く機種ではありません。
搬入経路、床の水平性、専用電源、排紙や保守作業の空間まで含めて設置場所を考える必要があります。

紙出力と電子化を一台で高速化

標準装備の両面原稿自動送り装置は最大120枚を収容できます。
ネットワークスキャンでは、A4ヨコ、200または300dpiなどメーカー所定条件において、カラー・モノクロとも片面毎分80ページです。
コピー時の原稿読み取り速度はモノクロ片面毎分80ページ、カラー片面毎分53ページであり、ネットワークスキャンの数値とは条件が異なります。
大量の契約書や申込書を電子化する場合は、出力速度だけでなく、この読み取り条件も選定材料になります。

操作性と日常利用

操作部には10.1インチのフルフラットパネルを採用し、ホーム画面をカスタマイズできます。
原稿サイズを確認しやすい自動送り装置、角度を調整できるチルトパネル、状態を色で知らせるインフォメーションLEDも備えています。
上段100枚・下段400枚のセンター排紙により、ファクスとコピー/プリントを分けて排紙できる点も、複数人で共有する環境に向いています。
枚数はA4・64g/m²紙での値です。

主要仕様と処理能力

BP-51C55は、最大A3の原稿を扱うフルカラーのレーザー静電複写機です。
複写サイズはSRA3、A3ワイドからA6R、はがき、各種封筒まで幅があります。
ただし、封筒の種類によっては本体トレイから給紙できず、特殊紙や厚紙は使用条件によって正常に印刷できない場合があります。
日常的に特殊紙を使う会社は、用紙の銘柄と坪量を提示して事前に通紙確認を依頼するのが安全です。

確認項目 BP-51C55の仕様
連続複写速度 カラー・モノクロともA4/B5ヨコ55枚/分
A4/B5タテ 33枚/分
B4・A3 各28枚/分
標準給紙容量 本体トレイ600枚+手差し120枚、合計720枚
最大給紙容量 別売給紙機器を含め7,120枚
標準ストレージ SSD 128GB、システムメモリー5GB
本体寸法・質量 幅608×奥行653×高さ829mm、約80kg

速度の数値を読む際の注意点

毎分55枚はA4またはB5のヨコ送りで、同一原稿を連続出力したときの値です。
A3は毎分28枚であり、原稿サイズ、データ量、両面設定、用紙種類、後処理、画質安定化処理によって実際の完了時間は変わります。
最初の1枚が出るまでの公称時間はA4ヨコ給紙時でフルカラー4.8秒、モノクロ3.7秒、ウォームアップタイムは電源ボタンから13秒です。
主電源からは27秒で、使用環境や本体状態により変動します。

画質・用紙と給紙構成

書き込み解像度は600×600dpi、9600dpi相当×600dpi、モノクロ時の1200×1200dpiに対応します。
本体トレイの坪量範囲は60~300g/m²、手差しは52~300g/m²です。
52~55g/m²未満はA4のみという脚注があり、106~300g/m²の用紙やラベル、光沢紙、エンボス紙、OHPなどは販売担当者への確認が案内されています。
最大7,120枚という容量も、大容量給紙デスクや大容量給紙トレイを追加した場合の値で、標準状態の容量ではありません。

操作性とクラウド・モバイル連携

BP-51C55は紙を出力するだけでなく、スキャンした情報を業務システムへ渡す入口として使える機種です。
標準のネットワークスキャンは、プッシュスキャンで100~600dpi、プルスキャンで50~9600dpiに対応します。
スキャン先やファイル形式は運用に合わせて設定できますが、PDF/Aの一部、サーチャブルPDF、Officeファイル、テキスト化などにはOCR機能拡張キットが必要です。
「スキャンできること」と「文字検索できるデータを作れること」を分けて見積もる必要があります。

クラウドコネクターでは、本体から対応クラウドサービスへ接続し、スキャンデータのアップロードや保存データのプリントが可能です。
Microsoft Entra IDを外部認証サーバーとして利用でき、OneDrive for Businessなどへのシングルサインオンにも対応します。
利用にはユーザー認証やサービス側の契約、ネットワーク設定が関係するため、現在のMicrosoft 365環境とテナント管理方針を販売店へ共有してください。

スマートフォンと複数台運用

NFC対応のモバイルタッチエリアを備え、Sharpdesk Mobileを介したAndroid端末との接続を簡単にできます。
モバイル端末へのスキャン取り込みや写真のプリントにも利用できますが、対応OSと端末は導入時点のメーカー情報で確認が必要です。
AirPrint、ChromeOSからの印刷、Universal Print from Microsoftにも対応し、無線LANはIEEE802.11a/b/g/n/acを標準装備しています。

標準のプリントリリース機能では、親機へ送ったデータを同一ネットワーク上の子機から選んで出力できます。
本人がログインして指示するまで紙が出ないため、取り忘れや取り違えの抑制にも役立ちます。
最大10台を1グループとして運用でき、親機は1グループ内で最大3台です。
複数拠点やVLANをまたぐ構成では、対応範囲と必要な通信を事前に設計してください。

ファクスを紙で残さない運用

標準ファクスはスーパーG3に対応し、受信データをクラウドストレージへ転送して遠隔地から確認する機能も用意されています。
対応先としてGoogle Drive、OneDrive for Business、Dropbox、Boxが示されています。
COCORO OFFICEのファクス保存では自動仕分けやアプリ通知を利用できますが、別途サービスが必要です。
ファクスの電子保存を目的とする場合は、保存期間、アクセス権、検索性、障害時の代替手順も一緒に決めると運用が安定します。

セキュリティ機能と管理方法

複合機には、印刷前のデータ、スキャン画像、アドレス帳、認証情報などが集まります。
BP-51C55は、本体ストレージに蓄積した電子データを暗号化して保存し、出力後または送信後に自動消去する機能を備えています。
廃棄や返却時には、登録した個人情報や保存データを消去して本体をロックする個人情報初期化設定も利用できます。

起動時にはBIOSの異常を検証し、異常を検出すると起動を停止して復旧する機能があります。
BIOSによるファームウェア検証と修復、オンラインでのファームウェア更新にも対応します。
ただし、オンライン更新にはインターネット接続が必要です。
導入時に更新方法、管理者、作業時間帯を決め、初期パスワードの変更や不要な通信機能の停止と合わせて管理することが重要です。

利用者認証と印刷物の管理

Active Directoryとの連携により、パソコンと同様の認証情報でアクセスできます。
LDAP、Active Directory、Microsoft Entra IDなどを使った外部認証にも対応し、オプションのICカードリーダーライターを追加すればカード認証も構成できます。
受信データホールド、プリントホールド、SSL/TLS、IPsec、IPアドレスやMACアドレスのフィルタリングも用意されています。
マイフォルダープリントは、印刷文書を利用者ごとのフォルダーへ振り分け、取り違えや混入を抑える機能です。

認証の基本を整理したい場合は、BP-71C26など同じシャープBPシリーズの候補も含め、利用者数、ICカードの種類、既存ディレクトリーとの接続条件を比較してください。
シリーズ名が近くても標準装備やオプション構成は同じとは限らないため、機種ごとの見積明細が必要です。

追加できる防御機能

ウイルス検知には別売のBP-VD10、さらに高度な本体データ保護にはデータセキュリティキットBP-FR12Uが用意されています。
また、多機能サーバーBP-SB10とUTMライセンスを組み合わせると、ファイアウォール、IPS、アンチウイルスなどによる入口・出口対策を構成できます。
UTMはオプション機器とライセンスを要するため、本体標準機能として扱ってはいけません。
既存のUTMやEDRとの役割分担、二重管理の有無を情報システム担当者と確認しましょう。

BP-51C55が適する用途と職場

BP-51C55は、短時間にまとまった印刷が発生し、スキャンやファクスも一台へ集約したい中規模以上の共有環境に向いています。
たとえば、営業部門がカラー提案書を出力し、総務が社内文書を複写し、経理が請求書や領収書を電子化するような使い方です。
カラー・モノクロ同速なので、資料の配色を理由に処理速度を大きく落としたくない職場にも合います。

複数の領収書や写真を一度に読み取り、個別ファイルとして保存するマルチクロップ/写真クロップも備えています。
標準のAdobe PostScript 3は、対応アプリケーションからの出力やMacを含む混在環境を検討する際の材料になります。
ただし、色校正を主目的とする専用のプロダクション機ではありません。
ブランドカラーや細線の再現を重視する場合は、実データによる出力確認を行ってください。

向いている運用

  • 月末や会議前に、数十部単位のカラー資料を短時間で作成する
  • A3図表とA4文書を同じ機械から出力する
  • 紙の申込書、契約書、伝票を日常的にスキャンする
  • 利用者認証や保留印刷で、放置文書を減らしたい
  • クラウドストレージとスキャン業務を結び付けたい
  • 将来の給紙増設やフィニッシャー追加も含めて構成したい

大量給紙が必要な場合は、用紙補給の頻度と用紙サイズの内訳を調べてからオプションを選びます。
常にA4を大量出力するのか、A3や異なる色の用紙を切り替えるのかによって、適する給紙装置が変わるためです。

別のクラスも検討したいケース

印刷量が少なく設置スペースを優先する場合は、より低速・小規模向けのBP-22C20やBP-61C26も比較対象になります。
反対に、ピーク時の連続出力や大量原稿の読み取りが最重要なら、上位シリーズのBP-71C55も確認すると選びやすくなります。
型番の数字だけで決めず、月間総枚数、最大ジョブ、原稿枚数、待ち時間を記録して比較してください。

同シリーズ・近い候補との比較

BP-51CシリーズにはBP-51C45、BP-51C55、BP-51C65があり、A4/B5ヨコの連続複写速度はそれぞれ45枚、55枚、65枚です。
BP-51C55は中間に位置します。
シリーズ共通の仕様表では、3機種ともカラー・モノクロ対応、コピー、ネットワークプリント、ネットワークスキャン、ファクス、両面原稿自動送り装置、無線LAN、セキュリティ、Sharp OSAが標準とされています。
インターネットファクスとCOCORO OFFICEはオプション対応です。

機種 A4/B5ヨコ連続速度 選び方の焦点
BP-51C45 45枚/分 ピーク時の待ち時間が許容できるか
BP-51C55 55枚/分 速度と本体価格の中間構成
BP-51C65 65枚/分 連続出力の集中度が高いか

表の速度は対象列を照合した値ですが、実際の生産性は両面、用紙サイズ、後処理、原稿読み取りに左右されます。
1日平均だけでなく、最も混雑する30分間に何枚出るかを確認すると、速度差の価値を判断しやすくなります。

上位シリーズや他社機との比べ方

同じ55枚クラスでも、上位のBP-71C55とは読み取り方式や拡張性を含めて比較する必要があります。
さらに高速な出力が必要ならBP-71C65、大量出力向けの別クラスまで視野に入れるならBP-80C80も候補です。
比較ページの名称が似ていても、BP-51C55の仕様として値を流用してはいけません。

メーカーを限定しない場合は、RICOH IM C5511のような他社候補も含め、保守拠点、ドライバー、クラウド認証、操作性、後処理を比較します。
本体価格だけでなく、自社のネットワークへ無理なく組み込めるか、故障時の連絡先が明確か、既存用紙を安定して通せるかまで確認することが大切です。

比較テストで用意するもの

候補機が絞れたら、実際に使用するPowerPointやPDF、細い罫線を含む表、写真、封筒、厚紙、スキャン原稿を用意します。
カラー出力、両面位置、ファーストコピー、連続ジョブ、OCR精度、保存先への到達時間を同じ条件で確認すると、カタログ値だけでは分からない差を把握できます。
比較時には標準構成か、どのオプションを装着した状態かも記録してください。

本体価格・オプション・保守

BP-51C55のメーカー希望小売価格は、本体2,490,000円(税別)です。
これは月額リース料ではなく、本体の希望小売価格です。
メーカーは、本体価格に感光体や現像剤などの消耗品が含まれないこと、使用にあたって別途保守サービス契約が必要であることを案内しています。
したがって、希望小売価格へ単純な料率を掛けただけでは、実際の導入総額や月々の支払いは確定しません。

見積もりでは、本体、給紙装置、フィニッシャー、OCR、ICカード認証、データセキュリティ、搬入設置、ネットワーク設定、リース条件、保守条件を分けて確認します。
カウンター料金には何が含まれるのか、最低基本料金はあるのか、用紙やステープル針は対象か、遠隔地の出張費はどう扱うかも販売会社によって異なります。
根拠のない月額やカウンター単価で判断せず、同じ構成と枚数条件で比較してください。

オプションは業務から逆算する

標準給紙は720枚ですが、大容量給紙デスクと大容量給紙トレイなどを組み合わせると最大7,120枚まで拡張できます。
サドルフィニッシャーではステープルや中とじ、別売の紙折りユニットを含む構成では折り処理にも対応します。
ただし、装着する後処理機によって本体外形、必要な中継ユニット、対応用紙、排紙容量が変わります。
カタログの完成構成写真を標準状態と誤認しないよう、型番単位の明細を受け取りましょう。

OCR機能拡張キットは、サーチャブルPDFやOffice形式、名刺スキャンを活用したい場合に関係します。
COCORO OFFICE、多機能サーバー、UTMには機器だけでなくサービスやライセンスが必要です。
「将来使うかもしれない」という理由で一括追加するより、開始時期、管理者、対象利用者が決まっている機能を優先すると、構成が明確になります。

リースと保守の見積条件

  1. 契約期間と中途解約時の扱いを確認する
  2. 想定する月間カラー・モノクロ枚数を提示する
  3. 定期点検、故障受付、部品・トナー供給の範囲を確認する
  4. 拠点移転やネットワーク変更時の費用を確認する
  5. 契約終了時の返却、データ消去、撤去費用を確認する

メーカーは補修用性能部品を製造打ち切り後7年間保有すると案内していますが、これは個別の保守契約期間や無償修理を意味するものではありません。
保守可能地域、受付時間、代替対応は契約書と販売会社の体制で確認してください。

導入前に確認したいポイント

BP-51C55を導入する前に、まず現在の利用実績を確認します。
直近3~6か月のカラー・モノクロ枚数、A3比率、両面率、スキャン枚数、ファクス受信量、最大連続ジョブを集計してください。
毎月の総枚数が同じでも、短時間に出力が集中する会社と、一日を通じて少量ずつ出す会社では、毎分55枚の価値が変わります。

次に、設置と搬入を確認します。
本体のみでも約80kgあり、手差しトレイ伸長時は幅1,003mmを使います。
オプション装着後はさらに占有範囲が広がります。
入口、廊下、エレベーター、段差、設置床、扉の開閉、利用者の通路を実測してください。
電源はAC100V・15Aで、メーカーは15A以上の専用コンセントとアース接続を案内しています。
延長コード前提の配置は避け、必要なら電気工事の可否を先に確認します。

ネットワークと運用の事前確認

  • 固定IPまたはDHCP予約の方針
  • 印刷、スキャン、クラウド接続に必要な通信
  • Windows、macOS、モバイル端末の利用台数
  • 共有フォルダー、メール、クラウドの認証方式
  • Active DirectoryまたはMicrosoft Entra IDとの連携範囲
  • 管理者パスワード、ログ、ファームウェア更新の担当者
  • 退役時の初期化とデータ消去確認

対応OSは将来更新されるため、記事の記載だけで固定せず、導入日にメーカーのドライバーダウンロードページで確認します。
無線LANが標準でも、業務用の安定性やセキュリティ方針から有線接続が適する場合があります。
クラウド認証を使う場合は、障害時にコピーやローカル印刷を継続できるかも確認しておくと安心です。

最終見積もりのチェックリスト

最終見積もりでは「BP-51C55」と末尾まで一致していることを確認し、BP-51C45やBP-51C65の仕様・価格と混ざっていないかを点検します。
そのうえで、本体価格2,490,000円(税別)からの値引き額だけでなく、全オプションの型番、搬入、初期設定、リース期間、保守、カウンター条件、解約・返却条件を一覧化します。

選定の結論は、毎分55枚を活かせる出力集中があり、A3カラー印刷と片面毎分80ページのネットワークスキャン、認証・クラウド連携を一台へ集約したいかで判断します。
必要機能が標準かオプションかを切り分け、実際の用紙とデータで事前テストを行えば、過不足の少ない構成にできます。

参考情報・出典

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業界歴10年以上の生粋の複合機営業マン。勤めていたOA機器会社のあまりの悪徳営業っぷりに嫌気がさし「株式会社じむや」を設立。 複合機業界の赤裸々なコラムを発信し続け、価格崩壊を招いた張本人。 競合他社から2週間に1回はクレームが入る程の激安正直価格で複合機を全国にリース販売しています。
仕様出典:メーカー公式情報(最終確認:2026-09-29)

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