複合機のIPアドレスが勝手に変わる主な原因は、複合機がDHCPによる自動取得に設定されていることです。
DHCPで割り当てられるIPアドレスには利用期間があり、複合機やルーターの再起動、長期間の電源停止、ルーター交換、ネットワーク構成の変更などをきっかけに、以前とは異なるアドレスが割り当てられることがあります。
IPアドレスが変わると、パソコン側が変更前のアドレスへ印刷データを送り続け、「プリンターはオフライン」と表示されたり、スキャンやPC-FAXが使えなくなったりします。
再発を防ぐ代表的な方法は、複合機本体にIPアドレスを直接設定する固定IPと、ルーターやDHCPサーバーで同じアドレスを割り当てるDHCP予約の2つです。
どちらも複合機のIPアドレスを安定させる方法ですが、設定場所と管理主体が異なります。
管理できるルーターやDHCPサーバーがある会社ではDHCP予約が扱いやすい一方、DHCPサーバーへの依存を抑えたい環境では手動固定も選択肢です。
重要なのは、方式を無条件に決めるのではなく、社内の管理体制、障害時に維持したい機能、保守契約の範囲に合わせることです。
この記事では、2026年8月20日時点で確認したメーカー公式資料、RFC、独立行政法人などの情報をもとに、固定IPとDHCP予約の違い、IPアドレス重複の防止方法、複合機の入れ替え時に確認したい設定、リース料金・カウンター料金・保守条件の比較方法まで具体的に解説します。
目次
複合機のIPアドレスが勝手に変わる主な原因

社内LANでは、複合機、パソコン、サーバーなどを識別するためにIPアドレスを使用します。
住所にたとえられることが多く、パソコンは登録されたIPアドレスを宛先として複合機へ印刷データを送ります。
複合機のIPアドレスが変わる現象は、必ずしも故障を意味しません。
RFC 2131では、DHCPの動的割り当てを、限られた期間にわたってIPアドレスを割り当てる方式として定義しています。
使用されなくなったアドレスを再利用できる仕組みであるため、通常のDHCPでは同じIPアドレスが継続して割り当てられるとは限りません。
なお、DHCPが配布する情報はIPアドレスだけではありません。
環境によっては、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイ、DNSサーバーなども配布します。
そのため、手動固定へ切り替える場合は、IPアドレスだけを入力すればよいとは限らない点に注意が必要です。
DHCPはIPアドレスを一定期間貸し出す仕組み
DHCPは、ネットワークへ接続した機器に必要な通信情報を自動で渡す仕組みです。
パソコンやスマートフォンをネットワークへ接続するたびに手作業で設定する必要がなく、管理負担を抑えられます。
動的に割り当てられたIPアドレスには「リース期間」があります。
機器が接続を続けていれば同じアドレスを更新できることがありますが、リース期限後の再接続やネットワーク変更時には別のアドレスになる可能性があります。
昨日まで「192.168.1.50」だった複合機が、再接続後に「192.168.1.73」になる、といったケースです。
複合機をDHCPのまま使用しても、毎回必ずアドレスが変わるわけではありません。
しかし、印刷ポートをIPアドレスで指定しているなら、変更が一度起きただけでも複数台のパソコンに影響する可能性があります。
IPアドレスが変わりやすいタイミング
- 複合機の主電源を長期間切っていた
- ルーターやDHCPサーバーを再起動、交換、初期化した
- DHCPのリース期限が切れた後に再接続した
- 以前のIPアドレスが別の端末へ割り当てられた
- DHCPの配布範囲や社内LANのセグメントを変更した
- 有線LANから無線LAN、または無線LANから有線LANへ切り替えた
- 複合機のネットワーク設定を初期化した
有線LANと無線LANでは、通常、識別に使われるMACアドレスが異なります。
有線LANのMACアドレスに対してDHCP予約を登録していても、無線LANへ切り替えれば予約が適用されないことがあります。
ルーター交換ではネットワーク番号も確認する
ルーター交換後に印刷できなくなった場合は、複合機のIPアドレスだけでなく、ネットワーク番号も確認します。
旧ルーターが「192.168.1.x」、新ルーターが「192.168.11.x」を使用している場合、複合機に旧ネットワークの固定IPが残っていると、そのままでは通信できません。
また、旧ルーターに登録したDHCP予約は、新しいルーターへ自動的に引き継がれるとは限りません。
交換前に予約一覧、DHCP配布範囲、サブネットマスク、ゲートウェイ、DNS、管理者パスワードを記録しておくと復旧しやすくなります。
IPアドレスが変わると印刷・スキャンできなくなる理由

複合機のIPアドレスが変わっても、本体が正常に起動し、コピーだけは使えることがあります。
コピーは複合機内部で処理が完結する一方、印刷やスキャンは社内ネットワークを通じて別の機器と通信するためです。
パソコンのプリンタードライバーに変更前のIPアドレスが登録されていると、データは存在しない宛先、または別の端末へ送られます。
その結果、オフライン表示、印刷待ち、通信エラーなどが発生します。
メーカー公式資料でも、複合機のIPアドレスを変更した場合は、プリンターやファクスドライバー、管理ソフトなどの再設定が必要になる場合があると案内されています。
IPアドレス変更で起きる代表的な症状
- Windowsでプリンターがオフラインと表示される
- 印刷ジョブがキューに残り、処理が進まない
- 複合機のWeb管理画面を開けない
- パソコンや共有フォルダーへのスキャン送信ができない
- PC-FAXや親展ボックスを利用できない
- 管理ソフト上で複合機がグレーアウトする
- カウンター情報やトナー残量を取得できない
- 保守会社の監視システムと通信できない
印刷ジョブが残っている場合は、IPアドレスを直した後もキューの処理が再開しないことがあります。
その場合は、印刷キューとスプーラーの確認方法も参考にしてください。
印刷できない原因をIP変更だけに決めつけない
複合機がオフラインになる原因は、IPアドレス変更だけではありません。
LANケーブルの抜けや断線、ハブの電源停止、VLAN変更、ファイアウォール、プリンタードライバー、Windowsのポート設定なども候補です。
- 複合機本体で現在のIPアドレスとネットワーク接続状態を確認する
- パソコンのプリンターポートに登録されたIPアドレスと照合する
- 複合機のWeb管理画面を開けるか確認する
- LANケーブル、ハブ、ルーターの状態を確認する
- 他のパソコンから印刷できるか試す
- 変更作業前にネットワーク担当者または保守窓口へ相談する
複合機が「準備完了」と表示されているのに印刷できない場合は、TCP/IPポートの確認方法もあわせて確認できます。
スキャンは保存先側の設定も確認する
スキャン障害では、複合機のIPアドレスが変わったことよりも、保存先パソコンのIPアドレス、共有フォルダーの資格情報、SMB設定、ファイアウォールが原因になる場合があります。
また、メール送信型のスキャンではDNSやゲートウェイの設定ミスも影響します。
手動固定へ切り替えた直後からスキャンだけが使えなくなった場合、IPアドレスに加えてサブネットマスク、ゲートウェイ、DNSが正しいか確認してください。
コピーや同一LAN内の印刷ができても、社外のメールサーバーなどへ接続できないことがあります。
固定IPとDHCP予約の違い

この記事では、複合機本体へアドレスを直接入力する方式を「手動固定」または「複合機側の固定IP」、DHCPサーバーが特定の機器へ同じアドレスを配る方式を「DHCP予約」と呼びます。
現場では両方をまとめて固定IPと呼ぶことがありますが、設定場所と障害時の動作が異なります。
| 比較項目 | 複合機側で手動固定 | DHCP予約 |
|---|---|---|
| 設定場所 | 複合機本体 | ルーターまたはDHCPサーバー |
| 複合機の取得設定 | 手動、指定 | DHCP、自動取得のまま |
| 管理方法 | 機器ごとに個別管理 | DHCPサーバーで一元管理 |
| 必要な情報 | IP、サブネットマスク、ゲートウェイ、必要に応じてDNS | 複合機のMACアドレス、割り当てるIP |
| DHCP停止時 | 同一LAN内の通信を継続しやすい | 新規取得や更新ができず影響を受ける可能性がある |
| IP重複対策 | 配布範囲外に置くか除外設定が必要 | DHCPサーバー側で予約先を管理 |
| ルーター交換時 | 新しいネットワーク構成と合わない場合がある | 新ルーターへ予約情報を再登録する |
| 複合機入れ替え時 | 新機種へ手動で再設定 | 新機種のMACアドレスへ予約を変更 |
| 向く環境 | 小規模で構成が固定され、固定範囲を管理できる | 複数台を集中管理し、設定台帳をまとめたい |
複合機側で固定IPを設定する方式
手動固定では、複合機の管理画面からIPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイなどを入力します。
富士フイルムビジネスイノベーションのネットワーク設定案内や、リコーの複合機ネットワーク設定案内でも、DHCPによる自動取得と指定設定を切り替える方法が説明されています。
複合機が自分で設定値を保持するため、DHCPサーバーが一時停止しても、同一ネットワーク内の通信は継続しやすい方式です。
一方、入力ミスや台帳の更新漏れがあると、原因調査に時間がかかります。
固定するIPはDHCP配布範囲から外す
例えば、ルーターが「192.168.1.20~192.168.1.200」を自動配布しているのに、複合機へ「192.168.1.50」を手動設定すると、ルーターが同じアドレスを別のパソコンへ配る可能性があります。
手動固定するなら、DHCP配布範囲を「192.168.1.100~192.168.1.200」とし、複合機を「192.168.1.20」などの管理範囲へ置く方法があります。
具体的な番号は既存機器の利用状況で変わるため、設定前に管理台帳とルーターの配布範囲を確認してください。
ルーター側でDHCP予約する方式
DHCP予約は、複合機のMACアドレスと割り当てたいIPアドレスをルーターやDHCPサーバーへ登録する方式です。
Microsoftは、予約を特定の端末へ同じIPアドレスを割り当てる仕組みとして説明しています。
小規模オフィス向けルーターでも対応機種があり、バッファローは特定端末への固定割り当て手順を公開しています。
管理画面で予約一覧を確認できるため、複合機やプリンターが複数台ある会社では台帳をまとめやすくなります。
ただし、すべてのルーターが対応するとは限らず、機種ごとに登録上限や操作方法が異なります。
導入前にルーターの公式仕様を確認してください。
DHCP予約時は複合機を自動取得のままにする
DHCP予約を使う場合、複合機側は原則としてDHCPまたは自動取得に設定します。
複合機を手動固定したうえで、同じIPアドレスを予約一覧へ登録しても、複合機はDHCP予約によってアドレスを取得しているわけではありません。
また、予約登録には実際に使用する接続方式のMACアドレスが必要です。
有線LANと無線LANを切り替える予定がある場合は、どちらを運用上の標準にするか決めておきましょう。
DHCP予約と手動固定を混同しない
見積書や作業報告書に「固定IP設定」とだけ記載されている場合、複合機本体への手動設定なのか、ルーターのDHCP予約なのか判断できません。
導入担当者と保守会社の認識がずれると、ルーター交換時や複合機入れ替え時に設定が引き継がれない原因になります。
確認例:固定IPとは、複合機本体への手動設定ですか。
それともルーターのDHCP予約ですか。
設定値とMACアドレスを記載したネットワーク設定表は納品されますか。
このように具体的に確認し、設定場所、変更権限、管理者パスワード、担当者を記録しておくことが重要です。
中小企業では固定IPとDHCP予約のどちらを選ぶべきか

中小企業で管理可能なルーターやWindows Serverがあり、複合機やプリンターを一元管理したい場合は、DHCP予約が比較的扱いやすい方法です。
ただし、DHCPサーバー障害時にも同一LAN内の印刷を維持したい、予約機能のないルーターを使用している、ネットワーク機器を手動設定で統一している場合は、複合機側の固定IPも候補になります。
選択の基準は会社の規模だけではありません。
誰が設定を変更できるか、休日の障害に誰が対応するか、保守会社がルーターを管理するか、複合機を何台運用するかまで含めて決めます。
| 社内の状況 | 検討しやすい方式 | 確認事項 |
|---|---|---|
| 複合機やプリンターが複数台ある | DHCP予約 | 予約一覧を一元管理できるか |
| ルーターに予約機能がない | 手動固定 | DHCP配布範囲から除外できるか |
| ネットワーク担当者が不在 | 保守会社と相談して決定 | 障害対応と設定変更の料金範囲 |
| DHCP停止時も社内印刷を維持したい | 手動固定を検討 | DNSやゲートウェイを含む設定管理 |
| ルーターを近く交換する予定がある | 移行設計後に決定 | 新旧セグメントと予約情報の移行 |
| 有線と無線を切り替える | どちらでも再設定が必要な場合あり | 接続方式ごとのMACアドレス |
DHCP予約が向いている会社
- ルーターまたはDHCPサーバーを社内で管理している
- 複合機やネットワークプリンターが複数台ある
- IPアドレスの利用状況を一覧で確認したい
- ネットワーク変更時に複合機を1台ずつ操作したくない
- 有線LANのMACアドレスを正確に管理できる
- ルーター交換時に予約情報を移行する担当者が決まっている
DHCP予約は一元管理しやすい反面、DHCPサーバーへ依存します。
サーバーやルーターを交換する際は、予約情報のバックアップや再登録が必要です。
複合機側の固定IPが向いている会社
- ネットワーク構成が小規模で長期間変わらない
- DHCP予約に対応していないルーターを使用している
- サーバーやネットワーク機器を手動固定で統一している
- 固定IP用とDHCP用の範囲を明確に分離できる
- 設定値を台帳で管理し、変更時に更新できる
固定IPは複合機本体だけで完結するように見えますが、実際にはルーターの配布範囲との調整が必要です。
社内のネットワーク情報が分からない場合は、空いていそうなアドレスを推測して設定せず、管理会社や保守窓口へ確認してください。
IPアドレス重複が起きたときの症状
同じIPアドレスを複数の機器が使用すると、印刷できる時間とできない時間が発生する、別の機器の管理画面が開く、再起動後に通信できなくなるなど、不安定な症状が出ます。
複合機本体に重複エラーが表示されることもあります。
重複を解消するために複合機のIPアドレスを変更すると、その複合機を利用するパソコン、FAXドライバー、管理ソフトなども変更が必要です。
先に重複している端末とDHCP配布範囲を調査し、影響範囲を確認してから作業します。
複合機の入れ替え・ルーター交換時の注意点

複合機の入れ替えでは、旧機と同じIPアドレスを新機へ設定すれば終わるとは限りません。
MACアドレス、プリンタードライバー、機種固有のオプション、スキャン宛先、PC-FAX、認証設定、アドレス帳なども確認する必要があります。
DHCP予約を使っている場合は、旧機のMACアドレスから新機のMACアドレスへ予約先を変更します。
手動固定の場合は、新機へ設定値を入力し、旧機がネットワークから外れていることを確認します。
新旧2台に同じ固定IPを設定したまま同時接続すると、IPアドレス重複が起きます。
導入前に決めるネットワーク設定チェックリスト
- 手動固定とDHCP予約のどちらを採用するか
- 使用するIPアドレス、サブネットマスク、ゲートウェイ、DNSは何か
- DHCPの配布範囲と除外範囲はどこか
- DHCP予約に使用するMACアドレスは有線か無線か
- パソコンのプリンターポートはIPアドレス指定かホスト名指定か
- スキャン、PC-FAX、親展ボックス、認証機能を移行するか
- ルーターの予約情報を変更できる担当者は誰か
- ネットワーク設定表と管理者パスワードを納品時に受け取れるか
- IP変更後のパソコン設定が導入費または保守費に含まれるか
- 旧機の設定データ消去と撤去費用が契約に含まれるか
入れ替え当日に設定情報を探し始めると、業務停止時間が長くなります。
少なくともIPアドレス、MACアドレス、スキャン宛先、利用パソコン数、ドライバー配布方法は事前に整理しておきましょう。
ルーター交換時の追加チェック
- 新旧ルーターでネットワーク番号が変わらないか
- DHCP予約、除外設定、DNS設定を移行できるか
- VPN、拠点間通信、VLANが複合機に影響しないか
- 複合機のWeb管理画面へのアクセス制限を引き継ぐか
- 保守監視やカウンター送信に必要な通信を許可するか
- 切り替え後に印刷、スキャン、FAX、管理ソフトを試験するか
リモート保守を利用するかどうかも確認事項です。
セキュリティ方針によって外部通信を制限している会社では、必要な通信先や利用目的を保守会社へ確認してください。
設定変更の前にバックアップと作業範囲を確認する
複合機の設定初期化やネットワーク変更を行う前に、アドレス帳、スキャン宛先、認証情報、転送設定などのバックアップ可否を確認します。
機種や契約内容によって、利用者自身で書き出せる項目と、サービス担当者の作業が必要な項目があります。
また、社内LANやルーターは複合機保守の対象外とされる場合があります。
「印刷できない」という相談には対応しても、原因がルーターやパソコン側なら別料金になることもあるため、契約前に切り分け範囲を明確にしてください。
料金・保守契約・見積書を比較するポイント

複合機の導入では、月額リース料や本体価格だけでなく、搬入設置費、オプション、カウンター料金、最低料金、保守範囲、契約期間、満了後の扱いを同じ条件にそろえて比べる必要があります。
IPアドレス設定やパソコン側の再設定が料金に含まれるかも、運用開始後の負担を左右します。
株式会社じむやは、新品A3カラー複合機のリース・保守を全国対応で案内しています。
比較する際は、価格だけを強調するのではなく、契約期間、カウンター料金、保守条件、導入時の設定範囲を確認できる形にすることが大切です。
機種、地域、審査、設置環境、印刷枚数によって条件は変わるため、正式な費用は見積書と契約書で確認してください。
公式価格例から分かる本体価格以外の費用
以下は2026年8月20日時点で確認したメーカー公式情報の例です。
機種の価格例であり、複合機全体の相場や実際のリース月額を示すものではありません。
販売条件や価格は変更される可能性があるため、契約時はメーカー公式情報と販売会社の見積書を確認してください。
| 機種例 | 公式掲載の本体標準価格 | 比較時の注意点 |
|---|---|---|
| Apeos C3061 | 2,068,000円、税別 | 搬入設置調整料金39,000円、最低プリント料金や契約年数経過後の加算条件も確認 |
| RICOH IM C2510 | 1,280,000円、税別 | FAX、ドキュメントフィーダー、給紙テーブル、搬入設置指導料など構成差を確認 |
| RICOH IM C2510F | 1,680,000円、税別 | FAX標準モデルとの機能差をそろえて比較 |
| キヤノン imageFORCE C3150F | 3,080,000円、税別 | 搬入手配、設置、一部消耗品の保守条件、時間外や特殊搬入を確認 |
例えばApeos C3061の公式価格情報では、カラー・モノクロともA4ヨコ30枚/分、本体標準価格2,068,000円、搬入設置調整料金39,000円とされています。
カウンター料金は利用枚数の段階で変わり、最低プリント料金、両面出力の数え方、6年目以降の加算条件も掲載されています。
RICOH IM C2510では、本体とFAX標準モデルで価格が異なり、ADFや給紙テーブルも別構成です。
キヤノン imageFORCE C3150Fの公式情報でも、搬入手配と設置の費用、特殊搬入などの追加料金条件が示されています。
つまり、本体価格が低く見えても、必要な機能構成をそろえると総額が変わることがあります。
リース月額は契約期間と総支払額で確認する
リース料金は、本体・オプション・設置費などの対象金額、契約期間、リース料率、審査条件によって変わります。
月額だけでなく、契約期間全体の支払額、中途解約の扱い、満了後の再リースや返却、撤去費用を確認してください。
リースとレンタルでは契約期間や中途解約、保守の組み合わせが異なります。
選択に迷う場合は、複合機リースとレンタルの違いや、複合機のリース料金と計算方法も比較材料になります。
カウンター料金と印刷枚数を同じ条件で比較する
カウンター保守では、一般に印刷枚数に応じて料金が発生します。
比較時はカラー単価とモノクロ単価だけでなく、最低料金、段階単価、両面印刷の数え方、トナーやドラムの範囲、用紙代の扱いを確認します。
月間印刷枚数が少ない会社では、単価が低くても最低料金の影響が大きい場合があります。
反対に印刷枚数が多い会社では、速度と単価に加え、給紙容量やトナー配送、故障時の対応時間が業務効率に影響します。
| 比較項目 | 見積書で確認する内容 |
|---|---|
| 月間印刷枚数 | カラーとモノクロを分けた直近3~12か月の実績 |
| カウンター単価 | 色別単価、枚数段階、契約年数経過後の加算 |
| 最低料金 | 印刷しない月にも発生するか、カウント充当の有無 |
| 両面印刷 | 表裏をそれぞれ1カウントとするか |
| 保守対象 | トナー、ドラム、部品、訪問、点検の範囲 |
| 除外項目 | 用紙、ステープル針、ネットワーク機器、PC作業など |
保守契約ではネットワーク設定作業を明文化する
カウンター保守とスポット保守では費用構造が異なります。
メーカーの公式保守情報には、カウンター数に応じて定期点検、修理、トナー供給などを含む契約例がある一方、スポット保守では訪問基本料金、時間単位の技術料金、交換部品代が別々に発生する例もあります。
ただし、複合機本体の保守に、ルーター、ハブ、LAN配線、パソコンのドライバー再設定まで含まれるとは限りません。
IPアドレス変更に伴う全パソコンのポート変更、スキャン再設定、PC-FAX設定が別料金になる可能性もあります。
- IPアドレスの固定またはDHCP予約は導入費に含まれるか
- ルーターの設定変更を依頼できるか
- パソコン何台までドライバー設定が含まれるか
- スキャン、PC-FAX、アドレス帳移行は対象か
- ネットワーク障害の原因切り分けは保守範囲か
- 休日、時間外、遠隔地の追加料金はいくらか
- 代替機や復旧目標時間の取り決めがあるか
- リモート保守の利用有無と通信条件は何か
見積書を比較する最終チェックリスト
- 同じ印刷速度、FAX、ADF、給紙段数、フィニッシャー構成になっているか
- 本体、オプション、搬入、設置、設定の金額が分かれているか
- リース期間、月額、総支払額、満了後の条件が明記されているか
- カラー・モノクロの予定枚数に合ったカウンター条件か
- 最低料金、両面カウント、年数経過後の加算条件を確認したか
- トナー、ドラム、部品、定期点検の範囲が明確か
- IP設定、ドライバー、スキャン、PC-FAXの作業台数が明記されているか
- 社内LANやルーターが保守対象外の場合、相談先が決まっているか
- 時間外、遠隔地、階段、クレーンなどの追加費用を確認したか
- 撤去、データ消去、返却費用と担当者が明確か
結論として、管理可能なDHCPサーバーがある中小企業ではDHCP予約が扱いやすい傾向がありますが、障害時の要件や保守方針によっては手動固定も適切です。
複合機を導入・入れ替えするときは、方式名だけでなく、設定場所、MACアドレス、DHCP配布範囲、ルーター交換時の移行担当まで決めておきましょう。
料金比較でも同様に、月額や本体価格だけで判断せず、契約期間、印刷枚数、機能構成、カウンター料金、ネットワーク設定を含む保守範囲を同じ条件にそろえることが、導入後の行き違いを減らします。
参考情報・出典
印刷枚数や必要機能から、条件に合う機種と料金をご案内します。
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