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京セラ

TASKalfa MZ2502

仕様・向いている会社・導入費用の考え方を、複合機のプロが実務目線で解説します。

TASKalfa MZ2502
最大用紙サイズA3
カラー対応モノクロ
印刷速度25枚/分
発売日—
希望小売価格(税別)オープン価格(税別)

発売日未確認発売から3年未満:新機種 / 3年以上:旧機種

TASKalfa MZ2502は、A3原稿を扱いたい一方、大型の高速複合機を置くほどの印刷量や設置スペースは必要ない事業所に適した、コンパクトなモノクロ複合機です。
A4ヨコの連続速度は毎分25枚で、コピー、プリント、カラースキャン、両面印刷、有線ネットワークに対応します。
FAXと無線LANはオプションです。

2026年5月発売の現行モデルで、本体のみなら卓上設置も検討できます。
ただし、カラー印刷、大容量ストレージ、上位機固有のAI・クラウド機能を必要とする場合は別機種との比較が欠かせません。
ここでは、京セラ公式の機種ページ、仕様表、カタログ、発売資料を基に、選定時に見るべき点を整理します。

TASKalfa MZ2502の特徴

TASKalfa MZ2502の中心的な特徴は、A3対応、毎分25枚、卓上設置を検討できる本体サイズを組み合わせたことです。
京セラは2026年3月25日の発売資料で、2026年5月から発売する製品として公表しました。
2026年9月26日時点では、メーカーの現行製品ページに掲載されています。

本体寸法は幅565×奥行525×高さ583mmです。
床置き型の高速機を導入しにくい小規模拠点、受付周辺、部門内のデスクサイドにも配置しやすい設計です。
ただし「コンパクト」はA3複合機としての評価です。
手差しトレイを開くと占有幅は829mmになり、排紙や原稿カバーの操作空間も必要になるため、机の天板寸法だけで判断してはいけません。

出力はモノクロですが、スキャンはカラー、モノクロ、グレースケールに対応します。
紙の請求書や申込書をカラーのまま電子化しつつ、社内文書はモノクロで印刷する運用が可能です。
本体に大容量ストレージはなく、画像メモリーは1GBです。
この構成は基本的なコピー、印刷、スキャンを重視する事業所には分かりやすい一方、蓄積文書を多用する高度なワークフローでは上位機との比較が必要です。

標準機能と追加機能を分けて考える

コピー、ネットワークプリント、カラースキャン、自動両面印刷、有線LANは基本構成で利用できます。
FAXはFAX System 15、無線LANとWi-Fi DirectはIB-37を追加して使う構成です。
導入価格を比べるときは、本体だけでなく、FAX、無線LAN、増設給紙、専用台、搬入設置、初期設定を同じ条件にそろえる必要があります。

主要仕様と処理能力

メーカー公式仕様で確認できる主な数値は次のとおりです。
速度は用紙の向きで変わるため、一般に比較指標となるA4ヨコの25枚/分だけを見て、すべての用紙が同じ速度だと考えないようにします。

項目 TASKalfa MZ2502の仕様
形式・出力色 デスクトップ、モノクロ
最大原稿/用紙 最大A3。カセットはA3~A5タテ、手差しはA3~A6タテ
連続複写速度 A4ヨコ・B5ヨコ25枚/分、A4タテ・B5タテ13枚/分、B4タテ11枚/分、A3タテ・A5タテ10枚/分
ファーストコピー 5.9秒以下。設定や条件により変動
ウォームアップ 主電源オンから29秒以下。23℃、60%RH環境
標準給紙 300枚カセット1段と100枚手差し
原稿送り 50枚。原稿混載時は30枚。いずれも80g/㎡
本体寸法・質量 565×525×583mm、32kg。質量はトナーを含まない

カセットの用紙坪量は60~105g/㎡、手差しは45~163g/㎡と官製はがき209.5g/㎡です。
両面印刷は60~105g/㎡の範囲です。
厚紙や特殊紙を日常的に扱う場合は、用紙名だけで判断せず、寸法、坪量、表面加工、給紙方向を販売店に提示して通紙可否を確認してください。
OHPはMZ3201i側の用紙種類には記載がありますが、MZ2502側には記載がありません。
シリーズ表の隣列を流用してはいけない例です。

スキャンとネットワークの仕様

スキャン解像度は通常設定で300×300dpi、ほかに600、400、200dpi系を選択できます。
片面読取はカラー・モノクロとも毎分25ページ、両面は毎分8ページで、いずれも300×300dpi時の仕様です。
SMB 3.1.1、SMTP、FTP、FTP over SSL/TLS、USBなどへ送信でき、TIFF、JPEG、XPS、OpenXPS、PDFに対応します。
プリント側はギガビット対応の有線LANを備え、Windows 11、Windows Server 2016~2025、macOS 10.14以降、ChromeOSが公式仕様に記載されています。

操作性とスキャン・モバイル連携

操作部には4.3インチのタッチパネルがあり、角度を変えられるチルト機構を備えています。
シンプルなアイコンとテキストで案内する設計で、ユーザーごとに言語や初期画面を設定する「マイパネル」も利用できます。
標準で8言語に対応し、26言語から5言語を追加登録できるため、複数言語を使う職場でも利用者に合わせた画面を用意できます。

スキャンでは、SMB共有フォルダー、メール、FTP、USBなど、既存の文書保管方法に合わせて送信先を選べます。
原稿サイズ混載、連続読み込み、ファイル分割、白紙ページスキップ、見開き原稿のページ分割にも対応します。
IDカードスキャンは、カードの置き方に多少の傾きがあっても補正し、表裏を1枚にまとめられる機能です。
本人確認書類を扱う窓口では便利ですが、取得目的、保存先、閲覧権限、廃棄時期を先に決めてから運用してください。

アドレス帳は個人300件、グループ50件、ワンタッチ100件を登録できます。
登録数に余裕があっても、退職者の保存先や古いメールアドレスを放置すると誤送信につながります。
管理者を決め、宛先の追加・変更・削除を定期的に点検する運用が必要です。
共有フォルダーの認証情報を変更した後に送信できない場合は、保存先の認証情報を直す確認方法も参考になります。

スマートフォンから使う場合

製品ページにはAirPrintとMopriaへの対応が示されています。
また、オプションのIB-37を装着すれば、Wi-Fi DirectやKYOCERA Mobile Printを利用して、モバイル端末から印刷したり、端末へスキャンデータを保存したりできます。
無線機能は標準装備ではありません。
社内LANに参加させる方式と端末を直接接続する方式を混同せず、来訪者用ネットワークや端末管理の方針に沿って構成します。

セキュリティー機能と運用上の注意

TASKalfa MZ2502は、ネットワーク通信とストレージ用のデータ暗号化についてFIPS 140-3に標準対応し、IPsecに加えてTLS通信を利用できます。
IPフィルターによってアクセス元を制限でき、USBやLANポートを対象にしたインターフェースブロック、システムパスワード、ボックスパスワード、地紋印刷なども用意されています。
FAXを追加した場合は、FASEC1に準拠した誤送信防止設定を利用できます。
詳細は公式カタログと機種別設定資料を確認します。

機能が搭載されていても、初期設定のままで安全性が完成するわけではありません。
管理者パスワードの変更、不要なプロトコルとポートの停止、送信先登録権限の制限、時刻同期、証明書の更新、ファームウェアの維持を導入作業に含めます。
TLSを有効にしても、期限切れの証明書や弱い運用が残れば通信エラーや警告の原因になります。
証明書の管理は複合機の証明書有効期限に関する解説も参照できます。

IPアドレスは固定設定またはDHCP予約で変わりにくくし、許可するサブネットを明確にします。
複数VLANから印刷・スキャンする場合は、必要な通信だけを許可し、管理画面を利用者ネットワーク全体へ無条件に公開しないことが重要です。
構成を検討するときはVLAN越しに複合機を使う際の確認点が役立ちます。

上位機の機能を本機に読み替えない

同時発売のMZ3201iには、画像欠損防止、機密文書ガード、KYOCERA Cloud Print and Scanなど、同機固有と明記された機能があります。
発売資料ではこれらに「MZ3201i」の注記があり、MZ2502の標準機能ではありません。
シリーズ紹介の共通ページだけで判断せず、機種名に付いた注記とオプション条件を照合することが大切です。

適している事業所と用途

MZ2502が適するのは、カラー出力は不要でも、A3コピーとA3プリントを残したい小規模・中規模の事業所です。
たとえば、見開き資料、図面、掲示物、台帳をA3で扱い、日常の中心はA4の請求書や社内文書という運用です。
毎分25枚は少人数で共有する標準的な事務処理には合わせやすい一方、短時間に大量の帳票を集中出力する拠点では待ち時間を実測したほうがよいでしょう。

  • 小規模オフィス:本体のみを丈夫な机や専用台に置き、コピー、印刷、スキャンを集約したい場合。
  • 支店・現場事務所:A3図面や帳票を扱うものの、床置き大型機の設置場所を確保しにくい場合。
  • 受付・バックヤード:IDカードや申込書を電子化し、モノクロ帳票をその場で出力したい場合。
  • 部門機:本社の高速機とは別に、総務、経理、倉庫などの近くへA3対応機を配置したい場合。

反対に、提案書や写真をカラーで頻繁に出力する会社、コート紙や厚紙を多用する会社、高速両面スキャンが必要な会社には、そのまま適合するとは限りません。
カラー出力が必要ならTASKalfa MZ2501ciなどのカラー機と比較します。
A3をほとんど使わず、机上スペースをさらに抑えたい場合は、A4モノクロ機のECOSYS M2540dwも候補になります。

印刷量は平均だけでなくピークで確認する

メーカーは本機について公開ページ上で推奨月間印刷枚数を示していません。
そのため架空の適正枚数を設定せず、現在のカウンター実績を月別・部門別に集計します。
月間合計が同じでも、締め日に数百枚を連続出力する職場と、毎日少しずつ使う職場では必要な速度が異なります。
A3比率、両面比率、原稿送りの使用量、ピーク時間帯を販売店へ伝えると、25枚機で足りるか判断しやすくなります。

MZ3201iや従来機との比較

同じ公式カタログに掲載されるTASKalfa MZ3201iは、A4ヨコ毎分32枚、標準550枚カセット、7インチタッチパネルを備える上位機です。
MZ2502は毎分25枚、標準300枚カセット、4.3インチパネルで、本体がより小さく軽量です。
単純な速度差だけでなく、スキャン、ストレージ、用紙対応、拡張機能にも違いがあります。

比較点 MZ2502 MZ3201i
A4ヨコ速度 25枚/分 32枚/分
標準カセット 300枚×1段 550枚×1段
操作パネル 4.3インチ 7インチ
画像メモリー 1GB 2GB
本体寸法 565×525×583mm 590×585×688mm
本体質量 32kg 49kg

用紙対応にも差があります。
MZ2502のカセットは60~105g/㎡、手差しは45~163g/㎡が基本ですが、MZ3201iはカセット60~163g/㎡、手差し45~256g/㎡です。
厚紙やOHPを扱う場合は上位機が候補になりやすくなります。
速度、操作性、上位機固有のAI・クラウド機能を重視するならTASKalfa MZ3201iの構成を確認してください。

入れ替え候補を比べるときの注意

TASKalfa 2520iやTASKalfa 2510iからの入れ替えでは、既存のFAX、給紙台、ドライバー、アドレス帳をそのまま使えるとは限りません。
型番が近くてもオプションの品番や対応OSは別に確認します。
特に既設機の給紙段数と実際に登録している用紙、PC-FAXの利用者、スキャン保存先を一覧化してから新構成へ置き換えると、設置後の機能不足を防げます。

オプション構成と価格の考え方

本体の希望小売価格は税別のオープン価格です。
メーカー固定の本体価格が公表されていないため、根拠のない販売価格やリース月額を一律に示すことはできません。
見積もりでは、機器本体、オプション、搬入設置、ネットワーク設定、ドライバー展開、リース期間、保守、撤去費を分けて確認します。

構成品 役割 メーカー表示価格(税別)
TASKalfa MZ2502 本体 オープン価格
PF-480 300枚×1段の増設給紙。最大3段追加 オープン価格
FAX System 15 ネットワークFAX対応のFAXキット オープン価格
IB-37 Wi-Fi Direct対応無線LAN 17,000円
CB-8200 キャスター付き専用台 65,000円

標準給紙は合計400枚ですが、PF-480を3段追加すると本体カセットを含めて最大4段構成にできます。
複数の用紙サイズを常設する事業所では便利です。
一方、増設するほど高さ、質量、導入費が増えます。
専用台を使う構成、机上に本体だけを置く構成、給紙を増やす構成を、実際の用紙補給回数と設置場所に合わせて選びます。

リース料金は、本体・オプションの販売額、契約期間、料率、設置条件などで変わります。
概算を整理するには複合機料金シミュレーター、提示済み見積もりの項目を確認するには複合機の見積書AI診断を利用できます。
短期利用や返却条件を重視する場合は、リースとレンタルの違いも先に把握しておきましょう。

保守料金は対応範囲まで比較する

メーカーはTASKalfaシリーズ向けに機種別の保守契約を案内しており、京セラジャパンの契約について有効期限を5年間としています。
販売パートナーの契約内容は別途確認が必要です。
カウンター単価だけでなく、トナー、部品、出張、定期点検、受付時間、離島・遠隔地、契約終了後の扱いを比較してください。
地域の対応体制はメーカー別保守拠点分布図も確認材料になります。

導入前に確認したい設置・契約項目

導入前には、カタログ上の寸法だけでなく、搬入経路と使用時の動線を測ります。
本体は幅565×奥行525×高さ583mmですが、手差し使用時の占有寸法は幅829×奥行525mmです。
原稿カバーを開く上方空間、給紙カセットを引き出す前方、トナー交換や保守作業の空間も確保します。
質量はトナーを含まず32kgなので、一般的な事務机へ置く場合も机の耐荷重と安定性を確認してください。

  1. 用紙:A3、A4、封筒、ラベル、はがきなど、実際に使う銘柄と坪量を整理します。両面印刷の対応坪量は60~105g/㎡です。
  2. 給紙:常設する用紙サイズと補給頻度から、PF-480の必要段数を決めます。
  3. 電源:AC100V、最大消費電力1,350W、定格13.3Aを前提に、設置場所の回路とコンセントを確認します。
  4. 通信:固定IPまたはDHCP予約、DNS、SMTP、SMB、時刻同期、証明書、許可ポートを設計します。
  5. 端末:利用中のWindows、macOS、ChromeOSと、会計・基幹システムの印刷方式を確認します。
  6. 追加機能:FAX回線、PC-FAX、Wi-Fi Directが本当に必要かを判断し、必要なオプションを見積もりへ明記します。
  7. 保守:トナー供給、部品、出張修理、受付時間、代替対応、契約年数、移設時の扱いを確認します。

スキャン運用では、共有フォルダーの専用アカウントを用意し、個人のパスワード変更で全員の送信が止まらない設計が望まれます。
Microsoft 365へメール送信する場合も、組織の認証方式と複合機側の対応を事前に照合してください。
ネットワーク、メール、共有フォルダーはサービス側の仕様変更で影響を受けるため、設置時点で疎通試験を行います。

最終判断のポイント

TASKalfa MZ2502は、A3モノクロ出力、毎分25枚、カラー文書の電子化、省スペースを重視する事業所にとって、機能を絞りやすい現行モデルです。
カラー出力、高速スキャン、厚紙対応、上位のAI・クラウド機能が必要ならMZ3201iやカラー機も同条件で比較します。
見積依頼時には、月間枚数だけでなく、ピーク出力、A3比率、用紙種類、FAX、無線、給紙段数、設置場所、保守範囲を一枚の要件表にまとめると、価格だけに偏らない選定ができます。

参考情報・出典

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業界歴10年以上の生粋の複合機営業マン。勤めていたOA機器会社のあまりの悪徳営業っぷりに嫌気がさし「株式会社じむや」を設立。 複合機業界の赤裸々なコラムを発信し続け、価格崩壊を招いた張本人。 競合他社から2週間に1回はクレームが入る程の激安正直価格で複合機を全国にリース販売しています。
仕様出典:メーカー公式情報(最終確認:2026-09-26)

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