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京セラ

TASKalfa MZ5001i

仕様・向いている会社・導入費用の考え方を、複合機のプロが実務目線で解説します。

TASKalfa MZ5001i
最大用紙サイズA3
カラー対応モノクロ
印刷速度50枚/分
発売日2025-03-03
希望小売価格(税別)1,713,000円(税別)

新機種発売から3年未満:新機種 / 3年以上:旧機種

TASKalfa MZ5001iは、A3文書を扱いながら、モノクロ印刷の処理速度と紙文書の電子化を重視するオフィス向けの複合機です。
A4ヨコの連続複写速度は毎分50枚。
京セラの現行製品ページでは、コピー、プリント、スキャンを備え、ファクスと無線LANはオプションと案内されています。
クラウド連携やAIを利用した画像欠損・機密文書の検知にも対応しており、印刷機としてだけでなく、紙からデータへの入口として運用したい会社に適します。
一方、モノクロ機なのでカラー出力はできません。
原稿送り装置やFAX、仕上げ機器を含む必要構成を先に決めて見積もることが重要です。

TASKalfa MZ5001iの特徴

この機種の軸は、毎分50枚のモノクロ出力と、クラウドを含む文書ワークフローの両立です。
京セラの公式機種ページでは、TASKalfa MZ7001i、MZ6001i、MZ5001iの3機種が同じシリーズとして掲載されています。
対象のMZ5001iは、その中で速度と標準価格を抑えた50枚機です。
A3原稿を扱えるため、契約書や帳票だけでなく、見開き資料、表組みの大きい管理資料、図面のコピーにも対応できます。

2025年3月3日に発売された現行のモノクロA3複合機で、従来のTASKalfa 7004iシリーズの後継世代に位置付けられています。
標準のSSDは256GB、画像メモリーは4GBです。
10.1インチの大型タッチパネル、ユーザーボックス、クラウドアプリケーションを組み合わせ、紙の出力、保存、共有を一台に集約しやすい構成になっています。

注意したいのは、製品名が似ているカラー機の「MZ5001ci」や白色モデルを示す「W」とは別機種である点です。
本記事の対象は末尾がiのTASKalfa MZ5001iで、出力はモノクロです。
カラー資料を社内で印刷する必要がある場合は、速度だけで判断せずカラー機を選びます。

AI機能は確認作業を補助する

コピーやスキャンでは、紙折れや付箋によって画像が欠けた可能性を検知し、確認を促す機能があります。
また、「社外秘」など、あらかじめ登録した機密文書を示す情報を検知して読み込みを止める機能も案内されています。
いずれも人の確認や社内規程を不要にするものではありませんが、大量の紙を電子化する際の見落としを減らす補助として活用できます。

カラー不要の共有機として考える

請求書、注文書、申請書、議事録など、日常の出力がほぼ白黒である部署では、カラー機能を持たないことが選定条件に合います。
反対に、提案書や写真入り資料を頻繁に出力する会社では、外部印刷や別のカラー機との併用を含めて検討が必要です。

主要仕様と処理性能

仕様を読むときは、シリーズ共通値と機種別の速度を分ける必要があります。
メーカー公式仕様表のMZ5001i列では、A4ヨコの連続複写速度が毎分50枚、ファーストコピータイムが3.7秒以下です。
ウォームアップタイムは17秒以下で、これらはメーカー所定の測定環境における値です。
用紙、温湿度、画質調整、ジョブ内容によって実際の時間は変わります。

確認項目 TASKalfa MZ5001iの仕様
方式・色 デスクトップ型・モノクロ
最大原稿 A3
連続複写速度 A4ヨコ 50枚/分
読み取り解像度 600dpi×600dpi
書き込み解像度 4,800dpi相当×1,200dpi、1,200dpi×1,200dpi
標準ストレージ SSD 256GB、画像メモリー4GB
標準給紙 600枚カセット×2段+手差し165枚(64g/㎡)
本体寸法・質量 602×665×790mm、83kg(トナーを除く)

カセットと手差しは52~300g/㎡に対応し、両面印刷は60~256g/㎡です。
カセット2と手差しではSRA3まで、長尺紙は304.8×1,220mmまで扱えますが、コピー時の最大はA3です。
紙種には普通紙、再生紙、コート紙、厚紙、薄紙、ラベル紙、OHP、タブ紙、封筒が挙げられています。
対応範囲内でも、用紙の表面処理や保管状態によって搬送・定着性は異なるため、特殊紙は本番前に確認します。

設置寸法は本体サイズだけで決めない

本体の幅と奥行きだけでなく、手差しトレイ使用時の占有寸法は920×665mmです。
さらに原稿送り装置、給紙カセット、フィニッシャーを付けると高さや左右幅が増えます。
83kgの本体を安全に搬入できる経路、床の状態、保守時に扉を開ける余白も確認します。

電源は専用条件を確認する

電源仕様はAC100V、15A、50/60Hzで、最大消費電力は1,500Wです。
延長コードや他の高消費電力機器との安易な共用は避け、設置業者にコンセント位置と電源条件を提示します。
スリープ時の数値だけでなく、稼働時の電源容量を基準に準備することが大切です。

操作性・スキャン・クラウド連携

操作部には10.1インチの大型タッチパネルが採用され、ワンタッチボタンやアドレス帳を配置できる構成です。
頻繁に使うスキャン先や設定を整理すれば、利用者が毎回細かな条件を入力する手間を減らせます。
ユーザーボックスに保存したデータを本体から印刷・送信できるため、定型帳票の再出力にも利用できます。

スキャンの送信先・方式はSMB、SMTP、FTP、FTP over SSL、USB、ネットワークTWAIN、WIA、DFSに対応します。
出力形式はTIFF、JPG、XPS、PDFなどです。
サーチャブルPDFとMicrosoft Office形式はScan extension kit(A)が必要なので、検索できるPDFを作りたい場合は本体標準と誤認しないようにします。

高速な電子化には原稿送り装置の選定が重要です。
DP-7160またはDP-7170装着時の公称読み取り速度は、300dpiで片面137ページ/分、両面274ページ/分です。
これはMZ5001i本体だけの性能ではなく、両面同時読み取りタイプのオプションを装着した条件です。
DP-7170には重送・ステープル検知も加わるため、保管文書をまとめて読み込む業務では、速度だけでなく原稿事故の抑制も比較材料になります。

Kyocera Cloud Captureの位置付け

Kyocera Cloud Captureは、複合機で読み取った文書をSharePoint Online、Googleドライブ、OneDrive、Kyocera Cloud Information Managerへ保存でき、対応先ではインデックス情報も付加できます。
機器の利用開始から5年間無料と案内されていますが、接続するクラウドサービス自体の契約やアカウント、初期設定は別に確認が必要です。

モバイル・無線利用の前提

AirPrintやMopriaによるモバイル印刷に対応します。
一方、無線LANはオプションです。
有線LANを基本にするのか、来客用Wi-Fiと社内ネットワークを分離するのかを決め、アクセスポイントの隔離設定やVLANを含めて設計します。
接続設計に迷う場合は、複合機を2つのネットワークで共有する考え方も参考になります。

セキュリティー機能と管理の考え方

機能が多い複合機ほど、初期設定のまま置かず、利用者、通信先、保存データを管理する必要があります。
TASKalfa MZ5001iは、本体に登録したユーザーを使うローカル認証と、LDAPやActive Directoryを使うネットワーク認証を標準でサポートします。
ICカードログインも可能ですが、ICカード認証キットはオプションです。

メーカーは、本体ストレージについてコモンクライテリア(ISO/IEC 15408)およびHCD-PP v1.0への対応を案内しています。
通信面ではFIPS 140-3、IPsec、TLS、TLS 1.3、S/MIME、証明書の自動更新に関係するSCEP、証明書検証のOCSP/CRLなどが挙げられています。
IPフィルターを使えば、接続元を社内の許可したネットワークに限定できます。

印刷物の取り違えにはプライベートプリントが有効です。
印刷データをジョブボックスへ一時保存し、出力時にパスワードやアクセスコードを入力することで、共有トレイへの放置を減らせます。
ユーザーボックスにも個別のパスワードを設定できます。
ただし、機能を搭載しているだけでは事故を防げません。
管理者権限、アドレス帳編集、USB利用、ログ保存、保存データの消去期限を社内規程に合わせて設定します。

ネットワーク導入時の確認項目

  • 固定IPまたはDHCP予約とし、アドレス変更による印刷停止を防ぐ
  • 不要な通信方式とポートを無効化し、管理画面への接続元を制限する
  • SMTP、SMB、クラウド接続に使う認証情報を個人任せにしない
  • 証明書の発行元、有効期限、更新担当者を記録する
  • ファームウェア更新と設定バックアップの担当を決める

証明書運用については、複合機の証明書有効期限切れを防ぐ確認方法も導入手順に加えると整理しやすくなります。

認証は業務を止めない設計にする

全機能を一律に制限すると、共用帳票のコピーまで管理者対応が必要になることがあります。
部署、一般利用者、管理者、来客の権限を分け、ゲストにはモノクロコピーとUSBスキャンだけを許可するなど、業務とリスクの釣り合いを取ります。

適する用途と選定しにくいケース

TASKalfa MZ5001iが適するのは、A3を含むモノクロ文書が日常的に発生し、複数の利用者が一台を共有する環境です。
経理部門の請求書・納品書、総務部門の申請書や社内通知、製造・建設部門の白黒図面、教育機関の配布資料などが例です。
毎分50枚の速度は、短時間に部数物を出す場面や、複数ジョブが重なる時間帯の待ち時間を抑える方向に働きます。

紙の受領が多い会社では、スキャンとクラウド連携を合わせて評価できます。
領収書や名刺は原稿台に最大16枚並べて個別に読み取る機能があり、IDカードは傾きを補正して表裏を一つのデータにまとめられます。
手書き部分を認識して強調したり、背景が白い原稿では手書き部分を見えなくしたりする機能もあるため、回覧書類や記入済み様式の整理に利用できます。

反対に、月に数百枚程度しか印刷せずA3も不要な事業所では、50枚機の能力や床面積を使い切れない可能性があります。
A4中心ならECOSYS MA4500ifxのようなA4機を比較に加える方法があります。
カラー提案書を内製する会社、写真や色校正を重視する部署にも本機単独は適しません。

印刷枚数だけで決めない

メーカーが本機について特定の月間推奨印刷枚数を示しているとは確認できないため、根拠のない枚数基準で断定はできません。
現在のカウンター実績を曜日・時間帯別に確認し、最大同時利用者数、A3比率、スキャン原稿数、ピーク時の待ち時間を選定資料にします。

紙からデータへの流れを先に描く

読み取った後に誰がファイル名を付け、どこへ保存し、いつ廃棄するかまで決めておくと、スキャン機能を生かせます。
単に共有フォルダーを増やすのではなく、部署、年度、取引先など検索軸を決め、必要ならクラウド側の権限と保存期間も設定します。

同シリーズ・候補機との比較

同じMZ7001iシリーズの主な違いは、A4ヨコの連続速度と本体価格です。
公式発表ではMZ5001iが50枚/分・1,713,000円、MZ6001iが60枚/分・2,141,000円、MZ7001iが70枚/分・2,623,000円で、いずれも税別です。
基本仕様には共通する項目が多いため、上位機を選ぶ意味は、主に出力が集中する時間帯の処理余力にあります。

比較候補 向く検討 確認すること
TASKalfa MZ5001i 50枚/分でA3モノクロ業務をまとめたい ピーク時のジョブ量と必要オプション
TASKalfa MZ6001i 同シリーズで出力速度を一段上げたい 価格差に対して待ち時間をどれだけ短縮できるか
TASKalfa MZ4000i 50枚機より下の速度帯も含めて選びたい 世代、速度、クラウド機能、販売状況の違い
TASKalfa MZ3201i 中速帯で本体規模や費用を見直したい 実際の月間枚数、給紙、スキャン構成

旧世代との入れ替えでは、単純な印刷速度だけでなく、クラウド連携、AIによる画像欠損・機密文書検知、セキュリティー規格、標準ストレージを比較します。
TASKalfa 5004iを使用中であれば、既存のアドレス帳、認証、ドライバー、フィニッシャーをそのまま移行できるとは限らないため、互換性を販売店へ確認します。

公式カタログで列と脚注を確認する

メーカー公式カタログにはカラー機とモノクロ機の仕様が併記されています。
MZ5001iとMZ5001ciは名称が近いものの別機種です。
比較時はモノクロA3複合機の表でMZ5001i列を選び、シリーズ共通の結合セル、機種別の速度・消費電力、オプションを示す脚注を分けて読みます。

速度差はピーク時間で評価する

月間総枚数が同じでも、月末の一時間に大量出力する会社と、一日を通して分散する会社では必要速度が異なります。
現在の印刷ログと利用者への聞き取りから、待ちが発生する時間帯を特定して50枚機と上位機を比べると、過剰構成と能力不足の両方を避けやすくなります。

本体価格・オプション・契約構成

TASKalfa MZ5001iのメーカー希望小売価格は1,713,000円(税別)です。
ただし、この金額だけで実際の導入総額を判断することはできません。
原稿送り装置、FAX、無線LAN、増設給紙、フィニッシャー、搬入設置、ネットワーク設定、保守などを用途に合わせて加えます。

特に原稿送り装置は、スキャン作業の量と原稿状態で選びます。
DP-7150は最大140枚、DP-7160とDP-7170は最大320枚を積載でき、後二者は両面同時読み取りに対応します。
DP-7170には重送・ステープル検知があります。
FAXはFAX System 14が必要で、2枚装着時はマルチポートFAXに対応します。
無線LANもオプションです。
これらを標準搭載とみなして価格を比べないようにします。

給紙は本体で600枚カセット2段と手差し165枚ですが、帳票の種類や連続出力に応じて追加できます。
仕上げではインナーフィニッシャー、1,000枚フィニッシャー、4,000枚フィニッシャー、ブックレット関連など複数の構成があります。
すべてを追加するのではなく、ステープル、パンチ、中とじ、仕分けのうち実際に使う処理から逆算します。

リース料は本体定価から一律に決まらない

月額リース料は、機器・オプションの見積額、契約期間、料率、審査、搬入条件などで変わります。
カウンター料金も印刷量、保守範囲、最低料金、用紙やトナーの扱いを含めて確認します。
検討初期は複合機料金シミュレーターで条件を整理し、受領後は複合機の見積書AI診断を使って項目の抜けを確認できます。

契約方式も利用期間に合わせる

長期利用を前提とするリースと、短期・一時利用にも合わせやすいレンタルでは、所有関係、途中解約、保守の扱いが異なります。
単月の表示額だけでなく、総支払額と返却条件を確認してください。
違いは複合機リースとレンタルの比較で整理できます。

導入前に確認したい設置・保守・運用

メーカーの発売資料では、TASKalfa MZ5001iを含むモノクロ3機種の発売日は2025年3月3日とされています。
2026年9月26日時点では、メーカーの現行製品ページと現行カタログ一覧に掲載されています。
新規導入を進められる製品ですが、納期、在庫、ファームウェア、オプションの供給状況は見積時点で改めて確認します。

搬入前には、本体寸法だけでなくドア幅、廊下の曲がり角、エレベーターの積載条件、段差、床養生、作業時間帯を確認します。
設置場所ではAC100V・15Aの電源、手差しトレイを開く空間、原稿を置く作業台、用紙保管場所、保守員が扉を開ける余白が必要です。
増設給紙やフィニッシャーを付ける場合は、確定構成の寸法図で再確認します。

コピーチャージ保守では、一般にカウンター数に応じた料金で、部品、修理、出張など所定のサービスが含まれます。
ただし、受付時間、休日対応、離島・遠隔地、消耗品配送、移設、故意・過失、特殊作業などの扱いは契約ごとに確認が必要です。
対応網を調べる際はメーカー別の保守拠点分布図も参考になります。

導入前チェックリスト

  1. A3とカラー出力が本当に必要かを確認する
  2. ピーク時の出力枚数から50枚/分で足りるか判断する
  3. 原稿送り装置、FAX、無線LAN、給紙、仕上げ機能を選ぶ
  4. 本体・オプション・設置・設定・保守を分けた見積書を受け取る
  5. IPアドレス、認証、証明書、クラウド契約、保存先を決める
  6. ドライバー配布、アドレス帳移行、利用者教育、旧機データ消去を計画する
  7. 保守受付時間、訪問範囲、カウンター条件、消耗品の範囲を確認する

導入後の運用まで見積もる

設置日には印刷テストだけで終わらせず、両面印刷、A3、手差し、スキャン送信、認証、FAXを契約構成に応じて確認します。
管理者情報と設定表を安全に保管し、利用者には紙詰まり時の対応、機密印刷、誤送信防止を案内します。
TASKalfa MZ5001iは高い処理能力を持つ一方、その価値は必要なオプションと運用ルールを揃えて初めて発揮されます。

参考情報・出典

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業界歴10年以上の生粋の複合機営業マン。勤めていたOA機器会社のあまりの悪徳営業っぷりに嫌気がさし「株式会社じむや」を設立。 複合機業界の赤裸々なコラムを発信し続け、価格崩壊を招いた張本人。 競合他社から2週間に1回はクレームが入る程の激安正直価格で複合機を全国にリース販売しています。
仕様出典:メーカー公式情報(最終確認:2026-09-26)

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