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リコー

RICOH IM C7010

仕様・向いている会社・導入費用の考え方を、複合機のプロが実務目線で解説します。

RICOH IM C7010
最大用紙サイズA3
カラー対応フルカラー
印刷速度70枚/分
発売日2024-01-24
希望小売価格(税別)3,455,000円(消費税別。本体標準価格に感光体ユニットは含まれず、オプション、搬入設置指導料、保守等は別)

新機種発売から3年未満:新機種 / 3年以上:旧機種

RICOH IM C7010は、大量のカラー資料を短時間で出力し、紙文書の高速電子化にも対応できるA3デジタルフルカラー複合機です。
A4ヨコの連続複写速度はカラー・モノクロとも毎分70枚。
1パス両面ADFによる読み取りは、A4ヨコ・200dpi時に片面毎分150ページ、両面毎分300ページです。
複数部署の印刷を集約する本社、帳票をまとめて処理する事務センター、会議資料や教材を作成する職場に向きます。
FAX、無線LAN、増設給紙、ステープル、紙折りなどはオプションを含むため、必要な構成と設置条件を見積段階で確定しましょう。

RICOH IM C7010の特徴

RICOH IM C7010の中心的な特徴は、カラー・モノクロ同速の毎分70枚出力と、1パス両面ADFによる高速読み取りを両立していることです。
コピー、プリント、スキャン、ドキュメントボックス、両面印刷、手差し給紙を標準構成で利用でき、日常的な出力から会議前に集中する多部数印刷、契約書や伝票の一括電子化まで1台で担当できます。

ファーストコピータイムはモノクロ2.9秒、フルカラー4.2秒です。
スリープからの復帰時間は11秒、ウォームアップタイムはクイック起動時24秒で、長いジョブだけでなく、確認書類を1枚ずつコピーする場面にも配慮されています。
ただし、これらは所定条件での値です。
室温、調整動作、原稿、用紙、排紙先などによって実際の所要時間は変わります。

標準の1パス両面ADFは表裏を一度の搬送で読み取り、マイペーパー使用時には250枚を積載できます。
A3からA7タテ、名刺、不定形原稿に対応し、小さな証憑を含む電子化業務にも使えます。
原稿のサイズや厚さには条件があるため、薄紙、折れた伝票、貼り合わせ原稿などは事前テストが必要です。

高速機でも主用途は共有オフィス業務

厚紙や長尺紙、フィニッシャーを使った後処理にも対応できますが、基本的な位置付けは共有オフィス向け複合機です。
厳密な色管理、特殊紙の長時間連続運転、販売用印刷物の生産が中心なら、プロダクションプリンターと複合機の違いも確認し、画質管理、耐久性、後加工を含めて選び分けましょう。

標準装備と追加構成を分ける

1パス両面ADFは標準ですが、一般電話回線を使うFAX、インターネットFAX、IP-FAX、無線LAN、増設給紙、ステープル、パンチ、紙折りなどは追加構成を含みます。
「複合機だからFAXも標準」と判断せず、使用する業務を先に整理し、見積書の構成品名まで確認することが大切です。

主要仕様と処理能力

公式ページにはC6010、C5510などのシリーズ機も掲載されています。
仕様を読むときは、表の列見出しと脚注を照合し、RICOH IM C7010の列だけを確認する必要があります。
毎分70枚はA4ヨコ送りの値です。
A3タテではカラー・モノクロとも毎分35枚となるため、すべての用紙サイズを毎分70枚で処理するわけではありません。

項目 RICOH IM C7010の確認値
最大原稿サイズ A3
連続複写速度 A4ヨコ:毎分70枚、A3タテ:毎分35枚
ファーストコピー モノクロ2.9秒、フルカラー4.2秒
標準給紙 590枚×2段+手差し100枚
対応紙厚 給紙トレイ・手差し:52~300g/㎡、両面時:52~256g/㎡
メモリー・SSD 8GB、256GB
本体寸法 幅587×奥行724×高さ963mm
質量 103kg以下
電源・最大消費電力 100V・15A・50/60Hz共通、1.5kW以下

コピー時の読み取り・書き込み解像度は600dpi×600dpiです。
プリンター機能には1,200dpi×1,200dpiのモードもありますが、高解像度設定が常に最適とは限りません。
データ量、ドライバー、原稿品質、用紙、画像処理によって、処理時間と仕上がりが変化します。

給紙容量だけでなく用紙の割り当てを見る

標準給紙は合計1,280枚ですが、内訳は590枚トレイ2段と100枚手差しです。
A4普通紙、A3、色紙などを常設する場合は、総容量よりトレイ数が重要になります。
C7010用の増設候補にはPB3320、PB3330、RT3050があります。
サイズや同時装着条件を含め、実際の用紙構成から選んでください。

実際の用紙とデータで画質を確認する

52~300g/㎡という対応範囲内でも、表面加工、紙目、含水率、保管状態によって搬送や定着の結果は異なります。
両面の位置精度が重要な帳票は、両面印刷の表裏ずれと調整方法も確認し、通常使用する用紙で連続出力と両面位置を試しましょう。

操作性とスキャン・ネットワーク連携

操作部には10.1インチのフルカラータッチパネル「第三世代MultiLink-Panel」が搭載されています。
フリック、ドラッグ、ピンチ操作に対応し、よく使う設定キーを上部へ移す、利用しないキーを非表示にするといったカスタマイズが可能です。
部署ごとに定型作業がある場合は、導入時にホーム画面とコピー・スキャンの初期値を整えると、操作回数と設定間違いを減らせます。

スキャンデータはSMTPによるメール送信、SMB3.1.1、FTPなどによるファイル送信に対応します。
出力形式はTIFF、JPEG、PDF、クリアライトPDF、PDF/Aです。
共有フォルダー保存では、保存先のアカウント、共有権限、ファイルシステム権限、SMB設定、DNSをそろえる必要があります。
Windows側の仕様変更に備えるには、Windows 11とSMB署名の確認点も参考になります。

標準ネットワークは1000BASE-T、100BASE-TX、10BASE-Tの有線LANです。
プリンター接続用USB3.2 Gen1 Bタイプとメディア用USB2.0 Aタイプも仕様に記載されています。
IEEE802.11a/b/g/n/acの無線LANはオプションです。
利用方式にかかわらず、IPアドレス、印刷ポート、スキャン先、管理画面への接続範囲を導入前に設計します。

IPアドレスを運用台帳へ登録する

印刷先として長期運用する機器は、アドレス変更の影響を受けないよう固定IPまたはDHCP予約を検討します。
両者の違いは固定IPとDHCP予約の解説も参考になります。
IPアドレスだけでなく、サブネットマスク、ゲートウェイ、DNS、設置場所、管理者を台帳へ記録してください。

ネットワークをまたぐ場合は通信方向も確認する

複数ネットワークで共有するときは、印刷端末から複合機への通信と、複合機からSMB・SMTPサーバーへの通信を分けて考えます。
複合機を2つのネットワークで共有する方法を参考にしながら、利用を許可するセグメント、管理経路、障害時の切り分け方法を構成図へまとめましょう。

セキュリティと情報管理

共有複合機では、印刷物の放置、スキャンの誤送信、アドレス帳の不正利用、蓄積文書へのアクセス、管理者権限の集中を別々のリスクとして扱います。
RICOH IM C7010は、本体だけで設定できるユーザーコード認証やベーシック認証に加え、WindowsのドメインコントローラーやLDAPサーバーとの連携に対応します。
ICカード認証には別途必要な機器やサービスがあるため、標準機能と混同しないようにします。

通信面ではTLS1.3、TPM2.0、WPA3への対応が案内されています。
IEEE802.1X、IPsec、S/MIME、印刷可能IPアドレス制限、ネットワークポートの有効・無効設定なども用意されています。
すべてを無条件に有効化するのではなく、認証基盤、メールサーバー、無線LAN、端末管理の要件に合わせ、変更前後の動作を確認します。

本体ではアドレス帳、認証情報、蓄積文書などを暗号化して保存できます。
一方、コピー、スキャン、パソコン出力で生じる残存データの逐次消去・一括消去には、公式資料上、拡張HDDタイプM52が必要です。
標準SSDだけで希望する消去要件を満たすと判断せず、返却・入れ替え時の消去方法や証明書の発行条件まで確認してください。

IEEE802.1Xは接続試験まで計画する

IEEE802.1Xを利用する環境では、RADIUSサーバー、端末証明書、認証方式、時刻同期、失効確認、未認証時の扱いが関係します。
設定項目は複合機の802.1X認証と証明書も参考にし、設定変更後も印刷、スキャン、保守通信を利用できるか試験しましょう。

証明書の更新担当者を決める

TLSを使用する管理画面、スキャンメール、外部サービス連携では、証明書の期限や信頼関係も管理対象です。
証明書の有効期限切れによるスキャンエラーを参考に、更新担当者、期限確認、更新後の接続試験を決めます。
ファームウェア更新も実施時期と確認項目を記録してください。

適する用途と向かないケース

RICOH IM C7010が適するのは、印刷が特定の時間帯に集中し、待ち時間が部署全体の業務へ影響する職場です。
複数部署が同じ出力機を使う本社、会議資料を一度に作る総務部門、教材をまとめて準備する教育施設、大量の帳票を扱うバックオフィスなどが候補になります。
カラーとモノクロが同じ毎分70枚なので、写真や図を含む資料でも公称連続速度にカラー・モノクロの差がありません。

紙文書の電子化比率が高い職場にも適しています。
A4ヨコ・200dpi時の両面毎分300ページ読み取りと250枚ADFを生かせるためです。
ただし、電子化工程には、針の除去、原稿整理、読み取り確認、OCR、ファイル名付与、保存先への振り分け、原本保管も含まれます。
スキャン速度だけでなく、前後工程を含む所要時間で評価してください。

一方、A4文書を少量ずつ出力する小規模事務所では、70枚機の能力を使い切れない可能性があります。
本体は103kg以下で、本体標準価格も3,455,000円です。
卓上設置が必要な場合、搬入経路や電源を確保できない場合、後処理を使わない場合は、より小型で速度を抑えた機種も比較した方が合理的です。

月間平均よりピーク時の待ち時間を見る

公式資料ではメーカー推奨月間印刷枚数を確認できないため、根拠のない適正枚数を設定することはできません。
選定時はカラー・モノクロ別の月間枚数、最長ジョブ、同時利用人数、会議前の集中度を測ります。
平均枚数が同じでも、短時間に大量出力する職場ほど高速機の効果を評価しやすくなります。

クラウド印刷は対応方式を個別確認する

サーバーレス印刷を検討する場合は、Microsoft Universal Printの仕組みも参考になります。
ただし、サービスを利用できるかは、複合機本体、追加サービス、コネクター、ライセンス、認証基盤などの組み合わせで決まります。
利用中の環境を販売担当者へ示して確認してください。

同クラス機・上位機との比較

比較では、連続速度だけでなく、ADF、スキャン速度、給紙、用紙厚、後処理、設置面積、FAX、プリンター言語、セキュリティ、保守体制を同じ条件で並べます。
RICOH IM C7010はA4ヨコ毎分70枚で、同じ公式ページに掲載されるC6010以下より高速です。
2026年9月27日時点の公式ページでは、C6010、C5510、C4510、C3510、C3010、C2510が在庫限りと案内されていますが、C7010はその対象に含まれていません。

リコー製品内では、処理量を抑えた候補としてRICOH IM C6510、さらに高い出力能力を求める候補としてRICOH IM C8010があります。
メーカーをまたぐ場合は、Apeos C7070やTASKalfa MZ7001ciなどが比較対象になり得ます。
ただし、名称に近い数字が含まれていても、標準装備や読み取り条件、後処理構成が同じとは限りません。
対象機種の現行仕様を個別に確認する必要があります。

比較項目 確認する内容
出力 A4ヨコとA3タテ、カラーとモノクロ、初回出力
読み取り 片面・両面、解像度、ADF積載量、原稿サイズ
給排紙 常設用紙、最大給紙、排紙容量、後処理
導入 完成構成の寸法、重量、電源、搬入経路
運用 保守時間、消耗品、設定支援、障害時対応

比較条件をそろえる

スキャン速度は片面か両面か、解像度と原稿方向は何かをそろえます。
価格も、本体のみとFAX・給紙・フィニッシャーを含む構成を比べることはできません。
比較表には標準・オプションの区分、搬入設置費、保守の範囲を明記し、同じ業務を実現する完成構成で判断しましょう。

デモには日常業務の原稿を持ち込む

写真入り資料、細線を含むPDF、Excel帳票、両面原稿、厚紙など、日常的に使うデータと用紙で試します。
初回出力、連続出力、混載スキャン、共有フォルダー保存、ステープル、折り加工まで一連の流れを確認すると、カタログだけでは分からない操作回数、排紙の扱いやすさ、ファイル容量、仕上がりを比較できます。

標準構成・オプションと価格

2026年8月現在の公式カタログと公式製品ページでは、RICOH IM C7010の本体標準価格は3,455,000円、消費税別です。
2024年1月の発売資料に記載された発売時標準価格3,290,000円とは異なります。
現在の導入検討では、最新の公式価格と販売会社の正式見積書を基準にしてください。
本体価格には感光体ユニットが含まれず、消費税、オプション、搬入設置指導、個別設定、保守なども別途確認が必要です。

標準構成にはコピー、プリンター、スキャナー、ドキュメントボックス、メモリーソート、両面、手差し、1パス両面ADFが含まれます。
一般電話回線によるFAX、インターネットFAX、IP-FAXはFAXユニットタイプM53を追加する構成です。
無線LAN、増設給紙、仕分け、ステープル、中綴じ、パンチ、紙折り、Adobe純正PostScript 3なども目的に応じて追加を検討します。

目的 検討する構成 確認点
給紙量を増やす PB3320、PB3330、RT3050 用紙サイズ、トレイ数、装着条件
FAXを使う FAXユニットタイプM53 回線、番号、転送、宛先登録
綴じ・冊子化 対応フィニッシャー 積載量、針あり・針なし、中綴じ
折り加工 インナー紙折りユニットFD3020 折り方、用紙サイズ、紙厚
無線接続 拡張無線LANボード 認証、暗号化、電波環境

リース料は完成構成から見積もる

月額リース料は、本体とオプションの合計、搬入設置費、契約期間、リース会社の審査や料率などで変わります。
本体標準価格へ単純な係数を掛けた数字を正式な月額とは扱えません。
総支払額、途中解約、所有権、満了後の返却や再リースも含め、正式見積書と契約書で確認してください。

保守料とリース料を分けて比較する

カウンター方式では、カラー、モノカラー、モノクロなどの区分、基本料金、最低料金、トナー・部品の範囲、訪問可能時間、遠距離対応の条件が費用へ影響します。
販売会社の保守条件がメーカー資料の体系と同一とは限りません。
自社の印刷枚数とカラー比率を示し、リース料、カウンター料金、追加作業費を分けて比較しましょう。

導入前に確認したいポイント

導入前には、現在の複合機からカラー・モノクロ別の月間カウンター、時間帯別の混雑、最大ジョブ、スキャン枚数、FAX送受信量を確認します。
70枚機へ集約すると待ち時間の短縮を期待できますが、1台が停止したときに影響する部署も増えます。
障害時に別拠点や別機へ出力できるか、緊急文書を処理する代替手段があるかも決めておきましょう。

  1. 出力条件:A3、A4、厚紙、封筒、長尺紙など、使用する用紙と頻度を整理します。
  2. 後処理:ステープル、中綴じ、パンチ、二つ折り、三つ折りの必要部数を確認します。
  3. 電子化:保存先、形式、解像度、OCR、命名、原本保管を決めます。
  4. ネットワーク:IP、VLAN、DNS、SMTP、SMB、認証、証明書を確認します。
  5. 設置:搬入口、通路、曲がり角、エレベーター、床、電源、保守空間を測ります。
  6. 契約:本体、オプション、設置、リース、保守、撤去の範囲を照合します。

本体寸法は幅587×奥行724×高さ963mmですが、手差しトレイ、延長トレイ、本体排紙受けを開いた機械占有寸法は幅1,104×奥行724mmです。
フィニッシャーや大量給紙トレイを追加すればさらに広くなります。
完成構成の寸法図を取り寄せ、搬入経路、用紙補給、紙詰まり処理、保守作業に必要な空間まで確認してください。

VLANとポートは構成図で確認する

複合機を別VLANへ設置する場合は、VLAN越しの印刷・スキャン設定も参考に、通信方向、宛先、必要なポートを整理します。
利用しない通信を広く許可せず、印刷、SMB、SMTP、DNS、NTP、認証、管理画面、保守通信を用途別に試験してください。

見積書と設置後の管理を照合する

見積書に「RICOH IM C7010」と末尾まで記載されているか、FAX、給紙、排紙、認証、プリンター言語などの必要品が含まれるかを確認します。
カラー機のRICOH IM C7010とモノクロ機のRICOH IM 7010は別製品です。
端末の印刷ポートを安定運用する際はWSDとStandard TCP/IPポートの違いも参考にし、ドライバー、アドレス帳、証明書、ファームウェア、設定情報の管理者を決めましょう。

参考情報・出典

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業界歴10年以上の生粋の複合機営業マン。勤めていたOA機器会社のあまりの悪徳営業っぷりに嫌気がさし「株式会社じむや」を設立。 複合機業界の赤裸々なコラムを発信し続け、価格崩壊を招いた張本人。 競合他社から2週間に1回はクレームが入る程の激安正直価格で複合機を全国にリース販売しています。
仕様出典:メーカー公式情報(最終確認:2026-09-27)

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