再生機(リフレッシュ複合機)とは?【中古機との違い】
目次
再生機(リフレッシュ複合機)とは?

最近徐々に聞くようになった複合機として「再生機」というものがありますが、再生機とは2世代前ぐらいの複合機を部品単位でオーバーホール(分解・洗浄・組み立て)をして、破損があれば、別の部品を使用して使えるようにした複合機です。
再生機とは、回収した複写機を分解・洗浄して品質チェックをした後に、もう一度組み立てた製品のこと。
引用:捨てずに再生、再資源化
複合機メーカーによっては名称が変わり、「リフレッシュド複合機」「リユース機」「リコンディショニング機」とも呼ばれています。
見分け方として複合機の機種名の末に「R」「RG」「RC」が付いていると再生機となります。
どのメーカーでも大体80%~90%ぐらいの部品をリサイクルして再生機を販売しています。
位置付けとしては新品未満・中古以上ですね。
再生機(リフレッシュ複合機)のメリット

本体価格は新品よりも安い
オープン価格となっている為、定価というものが存在しませんが、基本的には新品よりも安いのが特徴です。
新品よりも滅茶苦茶安いという事はなく「新品よりもある程度安い」というぐらいです。
中古の様に大本が良く分からない販売店ではなく、大本がメーカー経由という事も信頼性の証として強いと思います。
「メーカー保守を受けられる」
新品と同様にメーカーの保守メンテナンスを受ける事が出来ます。
中古ですと基本的には販売店が行う自社メンテナンスとなりますが、メーカーの様に誰しもが一流という訳ではなく、担当によっての当たりはずれが大きいので、メーカーメンテナンスというのはメリットの一つです。
「リースが出来る信販会社もある」
リース会社もリフレッシュ複合機は「中をいじっているので中古」という判断をしている信販会社が多いですが、中にはクレディセゾンやオリックスの様にリースが出来る信販会社もあります。
所謂老舗的な古くからリース事業をしている信販会社では比較的リースが出来るイメージです。
弊社の提携会社である「オリコビジネスリース」「三井住友ファイナンス&リース」ではNGと言われました。
中古では完全にリースが出来ないです。
再生機(リフレッシュ複合機)のデメリット

カウンター料金が高い
メリットのところで、「本体価格が安い」と書きましたが、その反面カウンター料金は1.5倍ぐらい高いです。
ですので、毎月の印刷枚数が1000枚以上のところにはあまりメリットがありません。
カテゴリーでは中古扱い
結局のところ再生機はクリーニング作業をしているので、カテゴリーでは中古となります。
その為、新品同様という訳にはいきません。
カウンター料金が新品よりも高いのは故障リスクが新品よりも高いからです。
筐体が2~3世代前
複合機の基本性能自体は数年前から大きく向上する事は無くなっていますが、使いやすさ・耐久性・色写り等はどんどん上がっておりますので、やはり2~3世代前の筐体を使用していると中古として位置付けが妥当となります。
中古や新品との違いは?
| 機械の状態 | 中古 | 再生機 | 新品 |
| 本体価格の相場 | 15万円 | 40万円 | 60万円 |
| カウンター料金の相場 | 6円/30円 | 2円/20円 | 1.5円/12円 |
| 耐久性 | 悪い | 少し悪い | 良い |
| 保守会社 | 販売店 | メーカー | メーカー |
| リースが出来るか | 出来ない | 出来る信販もある | 出来る |
よく中古・新品・リフレッシュ複合機の違いは?と聞かれますが、一番分かりやすい違いとして中身をオーバーホール(分解・洗浄・組み立て)しているかしていないかの違いです。
中古はあくまでも外側だけをクリーニングをしているのですが、中身については一切触っておりません。
その為、耐久性はリフレッシュ複合機の方が優れております。
それから、リースが出来る信販会社というのも強みでしょう。
中古でもリース会社に新品ですと申告すればリース出来てしまいますが、リース会社が認めているという点は中古にはない強みです。
リフレッシュ複合機はおすすめ?

リフレッシュ複合機がおすすめかどうかと言えば、個人的にはおすすめはしません。
新品同様に!という言葉で濁されておりますが、厳密にいえば違いますがオーバーホールは製品寿命を延ばす手法なので、新品同様にはなりえません。
私が見た個人的な統計ですと大体40万~50万ぐらいで設置されているケースが多く、平均的なリース料の相場の新品よりもちょっと安いぐらいです。
それなのに型は2世代前ぐらいの筐体を使っていますので、メリットは薄いですね。
弊社ではむしろ新品の方が安く販売出来ます。。。
リフレッシュ機はそもそもメーカー自体の在庫も少なく、大量生産が可能な現行機種と比べても割高になります。
個人的に言えば、印刷枚数が極端に少なければ中古でいいですし、多ければ新品の方がいいので、中途半端ですね。
【深層解説】プロが「メーカー再生機」を積極的におすすめしない3つの理由!
ここまで「再生機(リフレッシュ複合機)」の定義や仕組みについて解説してきました。メーカーが環境保護(SDGs)の観点から資源循環に取り組む姿勢は素晴らしいものです。
しかし、私たち「じむや」としての最終的な結論は、「コストパフォーマンスとリスク管理を最優先するなら、再生機はおすすめしない」です。
なぜ、一見お得に見える再生機を推奨しないのか?
カタログには決して書かれない、業界の裏側にある「構造的なリスク」と「コストの不都合な真実」について、プロの視点で深掘りします。
1.『フレームの歪み』はオーバーホールでも直せない
「分解洗浄し、消耗部品を新品に交換済み」 これが再生機の最大の売り文句ですが、ここには物理的な限界があります。
複合機は、数百〜数千点のパーツが精密に組み合わさった機械です。数年間、オフィスで稼働した機械は、熱や振動、用紙搬送の負荷によって、ミクロン単位でフレーム(金属の骨格)に「歪み」や「金属疲労」が生じているケースが少なくありません。
- ゴムローラーやドラム:新品に交換可能。
- フレームの歪み:交換・矯正はコスト的に不可能。
「部品は新品なのに、なぜか両面印刷が微妙にズレる」
「給紙のたびに、ギシギシと異音がする」
こうしたトラブルの根本原因は、実は消耗品ではなく「骨格の経年劣化」にある場合も。
人間の体で言えば、けがや病気は治せても、加齢による骨格の歪みまではどうにもならないのと似ています。業務を止めない安定稼働を求めるなら、このリスクは無視できませんね。
2.『エコ』の代償を実はユーザーが払っている
再生機は「新品より安い」と思われがちですが、その価格設定にはカラクリがあります。
再生機を作るには、回収した機械を人の手で一台ずつ分解し、洗浄し、検査し、再組み立てするという、新品製造ラインよりも遥かに高い「人件費」がかかっています。
つまり、再生機の価格の多くは「機械そのものの性能」ではなく、「再生にかかった手間賃(プロセス代)」なのです。
- 新品:最新技術と性能に対してお金を払う。
- 再生機:メーカーの環境活動(リサイクル工程)に対してお金を払う。
「環境への貢献」を企業理念として掲げる大企業であれば、そのコストを負担する意義はあるでしょう。
しかし、純粋に「安くてよい機械を導入したい」と考える中小企業や個人事業主の方にとって、この上乗せされたコストは、費用対効果を悪化させる要因にしかなりません。
3.保守契約と部品供給期限の『7年ルール』
長く使う上で最も怖いのが、「部品供給期限」です。
再生機のベースとなるモデルは、数年前に発売された「型落ち機種」です。メーカーの部品保有期間は、通常「製造終了から7年」程度と定められています。
再生機として導入した時点で、すでに製造終了から数年が経過している場合、導入後わずか数年で「部品がないので修理できません」と宣告されるリスクがあります。
特に近年はメーカーの部品管理が厳格化しています。さらに、Windows 11へのOS移行などPC環境の変化に対し、古い機種のドライバーやセキュリティが対応できなくなる「システムの寿命」も問題となるでしょう。
また、保守会社によっては、再生機の故障率リスクを見越し、カウンター料金(1枚あたりの保守費)を新品よりも割高に設定したり、最低基本料金を高めに設定したりするケースも散見されます。
「本体は安かったけど、5年間のランニングコストで大損した」という事態は、プロとして避けたいシナリオです。
【結論】賢いユーザーが選ぶべき「選択肢」とは?
では、「新品は高すぎる、でも再生機はリスクがある」という場合、何を選べばいいのでしょうか。
その答えこそが、私たち「じむや」の主力のひとつ、「特選中古機」です。
これは、再生機のように無理な延命措置をしたものではなく、以下のような条件を満たす個体です。
- 高年式モデル:現行機種に近い、部品供給期間がたっぷり残っている機種。
- 低カウンター:使用枚数が極端に少なく(数千枚レベル)、フレームや基板の劣化がほとんどないもの。
- 適正価格:再生工程の人件費が乗っていないため、純粋な「モノの価値」で安く提供できる。
「名前だけの新品同様(再生機)」よりも、「実質的に新品に近い中古」を選ぶ。
これが、リスクを最小限に抑え、コストメリットを最大化する、現場を知り尽くしたプロの結論です。
ただ、上のほうでさらっと書きましたが、弊社では新品もお安く提供しております。
まとめ|「再生機」という言葉に惑わされず、実利を取る選択を!
今回の記事のポイントを整理します。
- 再生機の限界:消耗品は新品でも、フレームの歪みや基板の劣化まではリセットできない。
- コストの罠:価格には「再生工程の人件費」が含まれており、スペック対比で割高になるケースがある。
- 将来のリスク:部品供給終了(修理不可)までの期間が短く、長く使うには不向き。
- じむやの推奨:無理に直した再生機よりも、状態のよい「高年式中古機」の方が、安くて長持ちする。
「再生機」という響きは耳触りがよいですが、複合機はあくまで「業務ツール」です。
止まらず、長く、安く使えること。その一点において、私たちは自信を持って厳選した複合機をご提案しています。
「じゃあ、具体的にどんな機種がよいの?」と思われた方は、ぜひ一度「じむや」までお問い合わせください。
あなたのオフィスの印刷環境と予算に、ベストマッチする一台をご提案させていただきます。
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