京セラ複合機の評判は?カウンター料金等の総合点をプロが解説
京セラの複合機の評価
京セラの複合機の評価 | |
本体価格 | ★★★★★ |
カウンター料 | ★★★★★ |
耐久性 | ★★★★★ |
メンテの速さ | ★★★☆☆ |
色写り | ★★★☆☆ |
シェア | ★★★☆☆ (NO6) |
拠点数 | ★★★☆☆ (約90) |
総合 | ★25個(3位) |
京セラの独自路線
京セラの独自路線としては「印刷枚数の多い企業がターゲット」という方針です。
複合機業界では近年のペーパーレス化の流れにより、複合機で印刷する枚数が急激に減ってきました。
その為、複合機の導入が重荷にならない様に、業界全体で価格の引き下げが起こりました。
しかし、メーカーは本体価格は下げてもカウンター料金は極力下げたくない!というスタンスがあります。
京セラは、そのカウンター料金を下げる為に努力してきたメーカーと言えます。
本体価格
低速機では他社と同じぐらいですが、高速機になればなるほど他メーカーとの価格差が目立つ様になります。
というのも、京セラの25枚機~60枚機まで全て同じフレーム(本体の筐体)を使っており、そこの部分でもコストの削減が出来ているのが強いです。
カウンター料金
先ほども書きましたが京セラの絶賛すべきとこはカウンター料金が極端に安い点です。
安さの秘密は超長寿のドラムです。
通常ドラムは20万枚が限界なのですが、京セラのアモルファスシリコンドラムは、その3倍の約60万枚まで使用する事が出来ます。
その為、ドラムの長期利用が可能で、数万円かかる感光体ドラムの費用を、まるまる浮かす事が可能なので、他社の1.3倍~1.5倍程カウンター料金が安いです。
京セラ機で見積を出すとまず言われるのが「裏が何かあるんじゃないですか?」と言われるぐらいの金額なので、印刷枚数が多い企業様だったら、圧倒的に京セラがトータル的に一番安くなります。
リンク:レーザープリンターの仕組み【トナーや感光体ドラムとは?】
耐久性
京セラ機は印刷する事に対してのコストカットが魅力のメーカーなので、よく言われるのが「そんだけ安いと品質は悪いのではないか?」という点です。
これに関して、今では全くの誤解!と言い切れますが、過去を知っている方だと「嘘つくんじゃない!」という方もいらっしゃいます。
そうですね。2013年以前の機種に関して、トナー漏れや紙詰まりの起こしやすさは他メーカーの比ではありませんでした。
弊社もその時は、京セラを扱っていたものの、全くおすすめはしておりませんでした。
しかし、2014年以降に関しては目に見えて総合的に向上し、今では耐久性が良いのに安いメーカーの筆頭となっています。
カウンター料金もこの頃から急激に安くなりました。
複合機はアフターフォローが重要になる程の精密機械です。
そもそも故障が多く、メンテナンスマンの出張回数が多ければ、いくら長寿命ドラムとはいえ、カウンター料金は安くならないです。
私的な体感ですが、印刷関連でのトラブルは京セラが一番少ない様に思えます。
京セラの複合機事業の利益は毎年伸びているので、もし故障が多ければリピートはなく、この様な結果にはなっていないはずです。
ただ、現在の全ての機種で耐久性が良いかと言ったらそうでもありません。
黒い筐体の分速25枚機以上に関しては素晴らしい耐久性ですが、白い筐体の分速20枚機以下の機種に関しては正直耐久性は悪いです。
色々営業を回って聞いた話でも、悪評が目立ちますね。
ただ、その代わりに価格も非常に安いですが。
メンテナンスの速さ
メンテナンスの速さ自体は普通ですね。
京セラの狙いとしては、やはり印刷枚数が多い企業が集中する都市部のエリアが出来ればユーザーになって欲しいので、メンテナンスマンのリソースも多いです。
しかし、田舎だと都市部とは真逆になるので、ターゲットではあるが優先順位は低いのです。
ただ、田舎と言っても僻地レベルの場所の話なので、あまり気にしなくてもいいのかなと思います。
色写り
これも耐久性と同じ様な感じで、2014年以降に劇的に綺麗になりました。
昔は色写りもインクジェットと変わらないぐらいの品質で、カラーの写りが悪い事を言っておかないとクレームになるレベルでしたね。
これは、何となく悪い気がするじゃななく、明確に悪い!と判断が付くぐらいです。
しかし、今では全くそんな事を気にする事のないレベルに達しています。
一度、キャノンと京セラの写り見本を見せた時に、どちらが綺麗かユーザーさんに聞いた事がありましたが、京セラの方が綺麗と言っている方もいましたしね。
また、京セラ独自の「カラーテーブル」という他メーカーの色写りを再現する機能もあるので、将来的に京セラのカラーが一番綺麗!と言われる時代がくる可能性も多いにあります。
国内シェア
京セラの国内シェアは一般的に言えば低いです。
メーカーの営業マン曰はく、「複合機は一度シェアが定着してしてしまったら巻き返しが難しいので、今はこの順位で甘んじているが、機械の性能は他社と同等で価格が安いはずなので、代理店を増やしてシェアを伸ばしていく方針」という事を最近聞いた事があります。
また、日本では低いですが、ドイツ等のヨーロッパでは、京セラがシェア1位の国々は多いです。
コニカミノルタと同様に、全ての事業の売上高の約60%がオフィス関連の事業だとの事なので、かなり好調だそうです。
拠点数
サービス拠点は大手と比べると約半分となっていますが、各都道府県の主要エリアとその他のエリアをカバーしています。
京セラの詳細なサービス拠点の所在地は下記よりご覧ください。
https://www.kyoceradocumentsolutions.co.jp/s_base/
先ほど書いた通り、ど田舎はマーケットとしておいしくないので、田舎に人員を割いて、都会の足を引っ張て費用が上がるのを恐れているのです。
そりゃあ拠点が多い方が安心感はあるでしょう。
しかし、それで価格が高くなってしまったら意味がありません。
サービス拠点が多いかわりに、価格が高いメーカーと言えばリコーです。
ご存知の方も多い様にそれで赤字になっていますので、本末転倒といえます。
ただ、京セラでも人口5万人ぐらいの市町村でしたら、メンテナンスのスピードは他のメーカーと変わりません。
総合(まとめ)
京セラは印刷枚数が多い企業ならかなりおすすめ!
業務用複合機も基本性能が驚く程向上しておりますので、何処のメーカーも極端にダメなメーカーはありません(OKIデータ除く)。
であったら、安さで選ぶのは自然な事です。
最近では、テレアポで入れ替えの提案をしても「京セラさんの複合機は優れているからさ」と言われ断られるケース事も多くなり、急成長していると言わざるを得ないです。
現にモニターとして特価で数社に導入して頂いて複合機の検証をした結果、耐久性も非常に安定しており、ゼロックスと同じぐらいメンテナンスを行わなくても良い品質に達してると判断しました。
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