コピー機の両面印刷とは?向きややり方設定、注意点など解説!
複合機では両面印刷などができて便利ですが、コピー機ではできるのか?という疑問ややり方など気になっている方もいるのではないでしょうか。
コピー機では、両面印刷だけでなく両面コピーもできますが、やり方でコツが必要だったり手間がかかったりしてしまうこともあるため手順をよく確認しておかなければなりません。
本記事では、コピー機で両面印刷や両面コピーのやり方など解説しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
コピー機では両面印刷や両面コピーができる!
コピー機では、よく両面印刷と両面コピーの機能が活用されます。
どちらも用紙の表面と裏面に印字するという共通点がありますが、それぞれの使い方や仕組みには明確な違いがあります。
オフィス向けの複合機は高性能な分、操作に慣れていないと印刷結果にズレが生じることもあるため、事前に正しく知識を身につけておくことが大切です。
『両面印刷』
両面印刷とは、WordやPDFなどのデジタルデータを紙の両面に出力する機能です。
片面ずつ印刷する場合と比べて、用紙の消費量を抑えられるため、コストや資源の節約につながります。
この機能を使う際には長辺とじと短辺とじの2つの綴じ方向を選ぶことになります。
長辺とじは通常の書籍のように、長い辺を軸にしてページをめくる方式。対して、短辺とじはカレンダーのように短辺を基準にしてめくる方式です。
用紙が縦向きか横向きかという設定も関係するため、選べる印刷形式は4パターンになります。
印刷する資料の内容や使用目的に応じて、有った方式を選択しましょう。
『両面コピー』
両面コピーは、手元にある紙の原稿を1枚の用紙の両面に複写する操作を指します。
2枚の資料を1枚の紙に表裏でコピーする方法やもともと両面に印刷された資料を別の用紙に同じように再現する方法などがあります。
この機能にも、左右開きと上下開きといった仕上がりの形式があります。
左右開きは、紙の表と裏の印刷方向が一致していて、本のように自然にページをめくることができます。
一方、上下開きでは表と裏の天地が逆になるため、設置場所や読み方を考慮して使い分けることが求められます。
原稿の置き方によって印刷結果が変わってしまうことがあるため、コピーを始める前に原稿の方向をきちんと確認しなければなりません。
機種によっては、向きを手動で設定しなければならない場合もあるため、事前にやり方を確認しておきましょう。
『両面印刷と両面コピーとの違い』
両面印刷と両面コピーは似ているようで、役割も操作方法も違います。
下記で簡単にまとめました。
- 両面印刷:パソコン内のデータを印刷するのが両面印刷
- 両面コピー:紙の原稿を複製するのが両面コピー
このように覚えておくと混乱しにくいです。
コピー機で両面印刷や両面コピーする手順は?用途別に紹介!
コピー機で両面印刷を行う際は、使用するファイルの種類(Word、Excel、PDF)によって操作方法が違います。
それぞれのソフトでスムーズに両面印刷を行えるよう、ここでは主な手順を解説しています。
詳しくみていきましょう。
『両面印刷の手順』
WordやExcel、PDFで両面印刷する手順をまとめました。
Word文書を両面印刷する場合
Wordは報告書や契約書など、業務内の用途で頻繁に利用されるソフトです。
両面印刷もよく行われる操作のひとつで、基本的には下記のような流れで進めます。
- Wordで印刷対象の文書を開く
- 左上の「ファイル」メニューをクリック
- 「設定」の中で「片面印刷」と表示された項目を選択し「両面印刷」に変更
- 印刷する部数などを指定
- 「印刷」ボタンを押して実行
また、プリンターの「プロパティ」からも詳細な印刷設定を変更できます。
ここではトナーの節約モードや印刷の向き、余白などの微調整も可能です。
細かい条件に合わせたい場合はこの設定も活用しましょう。
Excelのシートを両面印刷する場合
Excelは表計算や顧客データ管理など、実務上欠かせないソフトのひとつです。
両面印刷が必要な場面も多く、操作方法は下記のとおりです。
- 両面に印刷したいシートを選択
- 「ファイル」タブを開く
- 「設定」で「片面印刷」を「両面印刷」に変更
- 右下の矢印で他のシートに切り替え、それぞれで設定を行う
- 最後に「印刷」ボタンを押す
基本の流れはWordと似ていますが、複数のシートを一括で両面印刷したい場合は、各シートで印刷の詳細設定を確認・調整することができます。
PDFファイルを両面印刷する場合
PDFは見た目を崩さず共有・保存できる便利な形式で、業務内でも紙に出力する場面も数多くみられます。
両面印刷をするには、下記のような操作が必要です。
- PDFを開けるビューア(Adobe Acrobatなど)を起動し、印刷するPDFファイルを開く
- 「ファイル」から「印刷」と進み、印刷ウィンドウを表示
- 使用するプリンターを選び、「プロパティ」または「詳細設定」をクリック
- 表示された設定画面で両面印刷をオンにし、確認してOKを押す
- 最後に「印刷」ボタンをクリック
複数のPDFを1度に両面で印刷したい場合は、事前にファイルを結合して1つのPDFにまとめておくと効率的です。
ファイル統合には、無料ツールやAdobeの機能などを活用できます。
『両面コピーの手順』
コピー機で両面コピーを行う際には、「どのような原稿を、どのように仕上げたいか」によっておすすめの設定に違いがあります。
ただ両面印刷すればいいというわけではなく、原稿の種類やレイアウト構成に合わせた設定を行わなければ、ページの順番がバラバラになったり、裏面が上下逆さまになったりしてしまいます。
両面コピーの主な3パターンをまとめました。
コピー機での両面印刷には、原稿のタイプに応じて、主に下記の3パターンがあります。
いずれのパターンの選択を誤ると、印刷された裏面が上下逆になったり冊子がページ順に並んでいなかったりといったミスにつながるため、事前に目的と原稿の構成をしっかり確認してから操作に入りましょう。
片面原稿→両面コピー
片面に印刷された複数の原稿を、紙の表と裏に交互にコピーして1枚にまとめたいときに使う方法です。
会議資料や報告書など、情報量の多いドキュメントをコンパクトにまとめたい場合に便利です。
バラバラの片面原稿(例えば10枚)を、5枚の両面印刷にまとめるパターンであれば、紙の節約や資料の持ち運びで効率化できます。
操作手順は、下記のとおりです。
- 原稿をADFにセット
- コピー設定で片面→両面を選択
- 綴じ方向(ページ開き方向)を指定
- 部数を指定してコピー実行
ADF(自動原稿送り装置)に、印刷面を上にして原稿を順番にセットします。
原稿ガイドは用紙の幅にしっかり合わせて、斜めに入らないように調整してください。
原稿をきちんと差し込まないと、読み取り中に紙詰まりや斜行の原因になります。
また、操作パネルの「両面コピー設定」などから、「片面原稿を両面出力」に設定します。
メニューの呼び方は機種によって異なりますが、「原稿:片面/出力:両面」などの選択肢が目印です。
ちなみに、左右開きは書籍と同じ開き方、上下開きはカレンダーのように上から開く方式です。
どちらを選ぶかで裏面の印刷向きが変わるため、用途に合わせて正しく設定しましょう。
必要な部数を入力し、「スタート」ボタンを押すと、両面コピーが自動的に始まります。
両面原稿→両面コピー
両面に印刷された書類を、コピー先の用紙にも両面でそのまま出力する方法です。
書類の再配布やファイリングのために複製するケースにおすすめです。
すでに両面に印刷された資料(契約書・報告書など)をそのまま新しい紙にも両面で複製するケースであれば、原本の構成をそのまま保持したいときに使用できます。
操作手順を下記にまとめました。
- 原稿のセット方法
- コピー設定で両面→両面を選択
- ページの開き方向を設定
- 部数を指定してコピーを開始
ADFがある場合は、そのまま原稿を挿入すれば、表裏を自動で読み取ってくれます。
原稿台を使う場合は、表面・裏面を手動で順番にセットして読み込む必要があります。
この場合、「片面→両面」として操作する機種もあるので、設定内容に注意しましょう。
「原稿:両面」「出力:両面」に設定した際、場合によっては両面読取や自動両面コピーなどの表記になっています。
書類の形式に合わせて、「左右開き」または「上下開き」を設定します。
方向が合わないと、裏面の文字が上下逆になってしまうことがあるため注意しなければなりません。
スタートボタンを押すと、両面コピーがスタートします。
原稿台を使う場合は手動での原稿の入れ替えが必要です。
ブック原稿(冊子)→両面コピー
本や小冊子、カタログのように見開きになった原稿をコピーする際の方法です。
1ページずつ順番にコピーして再構成したり、見開きページを1枚の紙にまとめてコピーしたりできます。
本のように見開きになっている冊子を両面コピーで再構成したい場合は、見開きページを一度にコピーするか、ページごとに両面出力するかを選択可能です。
操作手順は、下記のとおりです。
- 原稿台ガラスに原稿を配置
- コピー方式の選択
- ページ構成や綴じ方向の設定
- コピーを実行
見開きになった冊子を、中央を開いた状態で原稿台にセットします。
コピーしたいページ順に合わせて、左ページ・右ページの順を意識して配置してください。
「ブックコピー」「見開き両面」「ページ連写」など、機種によって選択肢が異なります。
原稿が見開きなのか、ページ単位でコピーするのかによって最適な設定を選びましょう。
左右ページを同一面に印刷する場合、「左右ページ結合」を選びます。
表と裏に分けて出力する場合は、「ブック→両面」などを選びます。
開く方向(右綴じ or 左綴じ)もこの時点で正しく設定します。
設定が完了したら、「スタート」ボタンを押してコピーを開始します。
コピー機で両面印刷・両面コピーする際の注意点とは?
コピー機の両面印刷や両面コピーは、オフィスなどでも活用されています。
そのなかで、コピー機で両面印刷や両面コピーを行うときは注意点もあります。
紙の使用枚数を減らせることでコスト削減にも直結しますが、設定を誤ると資料として使えないものになってしまい、逆に用紙を無駄にしてしまいます。
出力前に必ず、原稿の向き・綴じ方向・レイアウトを確認し、失敗を防ぎましょう。
印刷の設定や用紙の向きを誤ると文字が逆さになったり綴じたときに読みづらくなったりと、せっかくの資料が台無しになることもあるため注意しなければなりません。
ここでは、ミスを防ぐための注意点についてまとめました。
コピー機で紙詰まりしてしまった際の対処法については、こちらの関連記事で解説しています。
『綴じ方向の確認は必須』
コピー機で両面印刷を行う際には、「綴じ方向(とじほうこう)」の確認が重要です。
これを誤ると、印刷物としての完成度や読みやすさに大きく影響し、場合によっては資料としても役立ちません。
綴じ方向を間違えてしまうと、裏面を読む際にページの上下が逆になってしまうことがあります。
読むたびに紙を上下ひっくり返さなければならず、非常に不便です。
また、綴じる位置が左右でばらつくとページをめくったときに文章の流れが不自然になるため、読み手に混乱を与える原因になります。
こうした不備があると、特に社内資料や顧客向けの文書においては、相手に対してだらしない印象を与えてしまいかねません。
綴じ方向を正しく設定するには、まず用紙の向きを意識することが大切です。
縦向きの文書(A4縦など)では通常「長辺綴じ」、横向きの文書では「短辺綴じ」にすると、自然な読み進めが可能になります。
さらに、どのようにページをめくるかも考慮すべきポイントのひとつ。書籍のように左から右へめくる場合と、カレンダーのように上から下へめくる場合とでは、最適な綴じ方向は異なります。
そもそも、コピー機で両面印刷を行う際は、長辺綴じと短辺綴じの違いを理解しておかなければなりません。
長辺綴じとは
用紙の長辺側を綴じて、本のように横にめくる形式です。
ビジネス文書や冊子、カタログなどで多く採用されています。
印刷時には綴じ側に余白を設ける必要があるため、レイアウト設定に注意しましょう。
短辺綴じとは
短辺側を綴じて、上から下にめくる形式です。
絵本やメモ帳、写真中心の資料などにおすすめです。
ただし、縦向きの原稿で短辺綴じを選んだ場合、裏面の印刷方向が反転する点に注意しなければなりません。
表面と同じ向きで印刷してしまうと、裏面が上下逆になってしまうため、事前の確認は必ず行いましょう。
『原稿の向きを確認する』
両面印刷および両面コピーでよくあるミスといえば、裏面が逆さに印刷されてしまうことです。
これを防ぐためには、原稿のセット方向と印刷設定(綴じ方向)が一致しているかを必ず確認してください。
コピー機のなかには、原稿の向きやレイアウトに応じて適切な綴じ方向を自動的に判別・提案してくれる機種も存在しています。
設定ミスを減らしたい方は、こうした機能を備えた機種の導入もおすすめです。
『機種ごとの操作方法を理解する』
印刷設定や両面コピーの操作手順は、メーカーや機種によって違います。
操作ミスを防ぐには、使用しているコピー機に付属している取扱い説明書の確認しておくことも大切です。
Canon、SHARP、FUJIFILM、RICOHなど各メーカーでは、公式サイト上で取扱説明書(PDF形式)など公開しています。
紙のマニュアルを紛失していてもすぐに確認できますので、困ったときには、ぜひメーカーの公式サイトをご確認ください。
さいごに|コピー機の両面印刷でミスしないよう注意しよう!
コピー機の両面印刷は、紙の使用量を削減し、業務効率を上げる便利な機能です。
印刷時に用紙の両面を自動で使えるため、資料や社内文書をすっきりと仕上げることができ、経費や保管スペースの節約にもつながります。
また、コピー時にも両面対応していれば、片面原稿をまとめて両面コピーすることが可能で、作業の手間も軽減されます。
複合機では標準機能として搭載されており、特別な設定をしなくても簡単に使える場合がほとんどです。
環境配慮や業務効率化を重視するオフィスでは、両面印刷や両面コピーの活用が当たり前になりつつあります。
この機会にぜひ、コピー機の両面印刷や両面コピーでミスしないよう設定などご確認ください。
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