複合機でケント紙に印刷する方法とは？注意点も解説！
複合機でケント紙に印刷はできますが、分厚さから上手く印字されないことがあります。
本記事では、複合機でケント紙に印刷する方法や注意点について解説しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
ケント紙とは？複合機でも印刷できる！
複合機では、一般に使用される普通紙（PPC用紙）以外の用紙も印刷することが可能。また、同じ非加工紙である再生紙や上質紙も印刷でき、光沢紙やマット紙のような加工紙も対応しています。
それでは、ケント紙のような厚手の用紙は複合機で印刷できるのでしょうか。
結論をいえば、印刷は可能です。
ここでは、ケント紙とはどういった用紙なのか、また複合機で印刷可能な理由についても解説しています。
『ケント紙の特徴』
ケント紙は、100%化学パルプで製造された非加工紙である上質紙の1つ。そもそも上質紙に分類されるのは、化学パルプを用いた用紙のみです。
上質紙は表面にコーティング加工を施していない非加工紙のため、表面の光沢やツヤが少なく光を反射しにくいのが特徴的。そのため、ケント紙も表面の光沢が少なく、光をほとんど反射しません。
また、通常の上質紙と比べて表面が硬く凸凹が少ないため、絵の具やインクがにじみにくいです。
そのため、筆やペンが引っかからずスラスラと描け、消しゴムで消しても用紙がはげたりする心配もありません。
一般的に、ケント紙は画材や製図用として使われています。
そもそもケントとは、イギリスのロンドン南東にあるケント地方（ケント州）が由来。かつて、ケント州からこのタイプの用紙を輸入してことが背景としてあります。
『複合機でも印刷可能』
前述したように、ケント紙は上質紙の1つ。つまり、上質紙は複合機で印刷できる非加工紙のため、ケント紙も印刷できるということです。
そもそも、複合機で印刷することに向いていない用紙の種類を下記にまとめました。
- インクジェット専用紙
- 感熱紙
- アート紙
- 銀紙
- カーボン紙
- 導電性の用紙
- ミシンがけ用紙
- ふちどり用紙
このように、表面が加工された用紙はおすすめしません。
光沢紙やマット紙のように加工紙でも印刷可能な用紙も存在しますが、基本的には加工紙は印刷に向いていないことは留意しておきましょう。
複合機でケント紙に印刷する際の注意点を解説！
複合機でケント紙に印刷することは可能ですが、印刷する場合にいくつか注意しなければならないことがあります。
例えば、印字されにくいため手差しトレイを使用するなど、対処を講じることが必要。そもそも、ケント紙の欠点は厚いところです。
上質紙はもともと普通紙よりも厚いですが、ケント紙はその上質紙よりもさらに厚いことが特徴的。用紙の種類によって厚さが比較できるよう、下表にまとめました。
| 用紙の種類 | 用紙の厚さ |
| 普通紙 | 約0.08mm |
| 上質紙（少し厚め） | 約0.1mm |
| 上質紙（厚め） | 約0.13～0.15mm |
| ケント紙 | 約0.2mm |
この厚さが、複合機で印刷する際に問題となるため注意が必要。それでは、ケント紙に印刷する際に注意しなければならないポイントについて、詳しくみていきましょう。
『トナーが定着しにくい』
絵の具やインクがにじみにくいのがケント紙の特徴ですが、複合機はインクではなくトナーが使われています。
トナーは粉上で用紙表面に乗せ、熱をかけることでトナーが用紙に定着する仕組みですが、厚すぎことで熱がうまく伝わらずトナーが定着しません。
トナーが十分に定着しなければ、印刷物に印字むらや汚れが出てしまうため注意が必要。また、しっかりとトナーが定着して印刷されたとしても、擦れただけで印字部分が剥がれてしまうといったことも起こるでしょう。
『搬送性が悪い』
複合機内にはローラーが搭載されており、この仕組みによって用紙の搬送が可能となっています。
ケント紙のような厚すぎる用紙は搬送性が悪く、複合機内部で引っ掛かりやすいため、給紙・搬送・排出でデメリットを生じることがあります。
そもそも、内部で引っ掛かってしまうことで紙詰まりの要因となり得るため注意が必要。ケント紙や画用紙といった厚すぎる用紙は、通常の給紙トレイに入れず、本体側面についている手差しトレイを使うことをおすすめします。
また、使っている複合機に厚紙用モードが搭載されていれば、その機能を活用しましょう。
さいごに｜複合機でケント紙に印刷する際は設定を合わせよう！
複合機でケント紙を印刷することはできますが、印刷時にはいくつか注意しなければならないことがあります。
トナーの定着不備が起こりやすく、搬送性が悪いケント紙は、必ず手差しトレイで印刷しましょう。
場合によっては、ケント紙の印刷で複合機が故障する可能性もあります。
本記事で紹介した注意点などを参考にして、正しい方法でケント紙を印刷してください。
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