複合機にバイオメトリクス認証(生体認証)を導入した効果やメリットなどを解説!
指紋認証や静脈認証など、固有性の高い特性を活かしてセキュリティー対策が行える仕組みといえば、バイオメトリクス認証(生体認証)です。
コニカミノルタ製複合機「bizhub C550」の指静脈認証機能や富士ゼロックス製複合機とNECの顔認証PCログオン製品が連携した顔認証システムなど、大手複合機メーカーも導入していることから耳にしたことのある方もいることでしょう。
本記事では、複合機のバイオメトリクス認証をテーマに解説しています。また、導入した際の効果やメリット、問題点なども紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
複合機にバイオメトリクス認証(生体認証)を導入する目的と導入後の効果とは?
そもそも、バイオメトリクス認証とは何なのでしょうか。ここでは、複合機にバイオメトリクス認証を導入する目的や効果についても解説しています。
『バイオメトリクス認証とは?』
バイオメトリクス認証(生体認証)とは、ヒトの身体的特徴をデータ化して本人を特定するための仕組みです。複合機に用いられている主なバイオメトリクス認証の種類は、下記の3つです。
- 静脈認証
- 指紋認証
- 顔認証
取り扱っている複合機メーカーの機種にもよりますが、それぞれに導入されているバイオメトリクス認証の種類が異なります。
そもそも、バイオメトリクス認証は、別名、生体認証とも呼ばれており、不正アクセスアや改ざん防止などのセキュリティ強化に用いられています。
『複合機に導入する目的と効果は?』
バイオメトリクス認証(生体認証)が導入されている複合機も存在します。
複合機メーカー各社が競合しているセキュリティー対策ですが、バイオメトリクス認証を導入することで次に挙げる内容の予防効果がみられます。
- マルウェアなどによる不正アクセス
- 改ざんの防止
- 他人へのなりすまし行為
このような不正を防止することは、個人情報だけでなく企業内の機密情報を守ることにも繋がりますよね。
つまり、複合機にバイオメトリクス認証を導入する目的は、上記で述べた不正を防止するためです。
複合機にバイオメトリクス認証を導入する3メリットを紹介!
次に、複合機にバイオメトリクス認証(生体認証)を導入するメリットについてみていきましょう。
『セキュリティの外部対策に有効』
インターネット上には、マルウェアやワームなどのコンピューターウィルスが蔓延しています。
そのようなウィルスがパソコン内に流入すると、予期せぬ動きをしてしまったり個人情報が流出してしまったりする可能性があります。
複合機内には、個人情報や企業の機密情報などが記録されていることもあるでしょう。
もし、そのような重要なデータが流出してしまったら、企業にとっても大きな問題になりかねません。
そのため、複合機をインターネットと接続する場合は、セキュリティを強化する必要があります。バイオメトリクス認証を導入することで、これらのセキュリティ対策が可能です。
『個人情報の管理が適切に行える』
バイオメトリクス認証を導入する際は、事前に本人の生体認証データ(指紋、静脈、顔)を登録しておく必要があります。
事前登録しておくと、生体認証データによる個人情報の管理が適切に行えます。例えば、A氏の生体認証データを事前に登録しておけば、A氏以外の生体認証は認識されません。
A氏以外に複合機を使用したい場合は、B氏、C氏と使用する人毎に登録しなければならないため、特定の個人に使用させたい場合に大きなメリットを発揮します。
『不正防止に繋がる』
複合機を私用で活用する従業員に対して、不正を防止することができます。
企業内で複合機を活用した不正(ファックスやコピーの私用、スキャンデータの改ざん)がみられる場合がありますよね。
すべての不正において、管理することは現実的に企業側にとっても難しいでしょう。
複合機にバイオメトリクス認証を導入することで、特定の個人しか使用することができないため、従業員の不正防止に繋がります。
複合機にバイオメトリクス認証を導入する際の4つの問題点を解説!
それでは、複合機にバイオメトリクス認証(生体認証)を導入する際の問題点について解説していきます。
『当該者を検知できない』
バイオメトリクス認証の本人検知率は100%ではありません。複合機に生体認証を登録しても、必ず生体認証として正しく検知してくれるとは限らないということです。
例えば、複合機にA氏の生体認証データを登録しても、A氏を認証してくれないケースもあり得るということです。
また、認証しようとしている対象が他人でも認証してしまうこともあり、精度の高いセキュリティ対策を行うためにはまだまだ課題が残されています。
『登録データの誤認証』
複合機に登録した生体認証データに対して、誤認証してしまうケースがみられます。
生体認証はセキュリティ対策において重要な仕組みの1つですが、100%正しいデータを算出できるわけではありません。他人と誤って認証してしまうこともあるため、注意が必要です。
『本人拒否率と他人認証率との関係性』
本人拒否率とは、登録した本人を認証しない割合のことです。一方で、他人認証率は、当該者本人ではなく、他人を認証して受け入れてしまうことです。
複合機のバイオメトリクス認証において、本人拒否率と他人認証率は、プログラムの仕組み上0%にはなりません。
例えば、複合機に生体認証データを登録した本人が、認証されないこともあり得るということです。
『個人情報流出時の対応が難しい』
バイオメトリクス認証の特徴は、プログラミングでセキュリティの仕組みが構築されていることです。
そのため、バイオメトリクス認証の仕組みが原因で個人情報や重要データが流出してしまった場合、対応が難しいといえるでしょう。
なぜなら、セキュリティ強化のために改変する際は、バイオメトリクス認証に関するプログラミングそのものを記述し直す必要があるためです。
さいごに|バイオメトリクス認証を導入して業務の効率化を図ろう!
企業運営において、不正を防止するためにはセキュリティを強化することが必至です。
しかし、何から対策すればよいのか分からないですよね。セキュリティ強化の対策として、複合機にバイオメトリクス認証(生体認証)を導入することから検討してみましょう。
セキュリティ強化だけでなく、業務の効率化も目指せます。
最後に、本記事の内容をまとめます。
- バイオメトリクス認証とは、身体的特徴をデータ化して本人認証に用いる仕組みのこと
- 複合機にバイオメトリクス認証を導入することで不正防止に繋がる
- バイオメトリクス認証の最大のメリットはセキュリティが強化されること
- バイオメトリクス認証の誤認証は今後の課題
本記事が、複合機のバイオメトリクス認証導入を検討されている方の参考になれば幸いです。
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