複合機の修理料金はどのくらい?相場や依頼方法・即日対応の有無など解説!
複合機の修理料金は、故障内容や保守契約の有無、部品交換の必要性などによって変わります。
一般的には、出張費や技術料、部品代が主な費用構成となります。
紙詰まりなど軽度の不具合であれば、出張費と作業費を合わせて15,000円前後で済むケースもありますが、ドラムやトナーの交換が必要になると5万〜10万円以上かかる場合もあります。
一方、保守契約を結んでいる場合は、契約内容に応じて修理料金が無料または割引されることもあります。
本記事では、複合機の修理依頼をしたときの料金相場や依頼方法、注意点、即日対応の有無などについて解説しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
複合機の修理には料金がかかる!
会社でも普通に印刷やコピーなどで使用されている複合機ですが、故障すると業務が滞り対応に追われることになります。
前提として、複合機の修理依頼には出張費・技術料・部品代などの料金が発生します。
部品交換を伴う修理では、スキャナーユニットだけでも30,000円~100,000円というように、費用が高額になるケースも少なくありません。
参考までに、複合機まわりの消耗品の料金目安を下表でまとめました。
部品名 | 料金目安 |
トナーカートリッジ | 5,000円~20,000円 |
ドラムユニット | 10,000円~30,000円 |
定着ユニット | 20,000円~70,000円 |
転写ベルト | 15,000円~40,000円 |
給紙ローラー | 1,000円~5,000円 |
スキャナーユニット | 30,000円~100,000円 |
※メーカーによって異なりますので、目安程度に留めておいてください。
こうした負担を軽減するために有効なのが、保守契約やリース契約の活用です。
保守契約を結んでおけば突発的な修理料金を定額で抑えられ、定期的なメンテナンスによって故障の予防にもつながります。
リース契約なら初期費用をかけずに最新機種を導入でき、さらに保守がセットになった内容で選べます。
自社の印刷量や使用頻度に応じて、カウンター保守契約や年間保守契約を選ぶことができ、無駄なくコストを管理できるメリットは大きいです。
ただし、契約内容や免責事項、消耗品の扱いには注意が必要です。
保守やリースをうまく組み合わせることで修理費用の心配から解放され、業務効率の向上にもつながるでしょう。
料金面において複合機の運用コストを最適化するためにも、自社に合った対策を検討しなければなりません。
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『保守契約締結済みの場合』
複合機の修理には基本的に料金が発生しますが、保守契約を結んでいる場合は保守料金に含まれており、修理費が実質無料になることもあります。
出張費や技術料、部品代などがすでに契約内に含まれているため、急なトラブルにも費用負担を抑えて対応できます。
契約内容や業者によっては、一部の修理に追加費用が発生することもあるため、事前に確認しなければなりません。
保守契約の主な種類とその特徴について、下表で一部まとめました。
保守契約の種類 | 特徴 | 修理の際にかかる料金 | 対象機種 |
---|---|---|---|
カウンター保守契約 | 印刷枚数に応じて月額が変動。出張費・技術料・部品代・トナー代が含まれる | 基本的に無料 | カラー・モノクロ両方に対応 |
年間保守契約 | 年単位の契約。トラブル時に修理対応あり。トナー代などは別 | 修理費込み(消耗品は自己負担) | 主に印刷枚数が少ない企業向け |
キット保守契約 | トナーキット購入とセットで保守が受けられる。トナーがなくなるまで保守対応 | 無料(トナー使用中に限る) | モノクロ機種に限定されることが多い |
どの契約にも故障の原因がユーザーの操作ミスや過失である場合、保守対象外とされることがあるということが共通していえます。
異物混入や落下、水濡れなどは免責事項として扱われる可能性があるため注意してください。
『保守契約を締結していない場合』
保守契約を締結していない場合、複合機の修理にはその都度費用が発生します。
中古で複合機を購入した場合や知人・取引先から譲り受けたようなケースでは、メーカーや販売店との保守契約を結んでいないことが一般的です。
故障時には自ら修理業者を探し、スポット保守と呼ばれる単発対応のサービスを利用することになります。
スポット保守では月々の費用は発生しませんが、修理が発生するたびに出張費・技術料・部品代などがすべて実費でかかります。
出張と技術料の相場は合わせておおよそ15,000円前後。加えて部品代は、パーツによって数千円から数万円、高額なものでは10万円を超えるケースもあるため、事前に費用の見積もりをもらっておくことが重要です。
また、消耗品(トナー・ドラム・定着ユニットなど)についてもすべて自己負担となるため、修理が重なると結果的に保守契約以上のコストになる可能性もあります。
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複合機の修理は即日対応してもらえる?当日依頼したときの料金の違いは?
複合機の修理は、即日対応が可能かどうかは業者によって異なります。
また、出張費や技術料、部品代も発生しますが、当日依頼したときの料金の違いとしては時間外料金が加算される場合もあるため注意しなければなりません。
ちなみに、複合機の修理は業者によっては土日でも対応可能です。
ただし、すべての業者が週末営業しているわけではなく、土日対応は平日とは別料金が発生することが一般的。例えば、土日祝の対応には割増料金(3,000円〜1万円前後)が上乗せされるケースもあります。
また、保守契約を結んでいる場合でも、契約内容によっては土日対応が対象外となっていることもあるため注意が必要です。
詳細については、こちらの関連記事で解説していますのでご覧ください。
『即日対応してくれるかどうかは業者次第』
複合機の修理を今日中に対応してほしいと考える方もいますが、即日対応が可能かどうかは業者によって異なります。
対応可能エリアに技術者が常駐していたり部品の在庫が整っていたりすれば、即日訪問ができるケースもあります。
ただし、人気業者や混雑している時期(期末・月末・年度替わりなど)は予約が立て込んでおり、当日対応が難しいこともあるため注意しなければなりません。
また、故障内容によっては即日の応急処置はできても修理に必要な部品が取り寄せになる場合、完全復旧には数日を要することもあります。
スピードを重視する場合は即日対応可能かどうか?また、初回訪問での修理完了率などを事前に確認しておきましょう。
『当日修理依頼した際の料金相場』
複合機の修理を当日に依頼した場合、基本的には通常の出張費や技術料、部品代が発生します。
出張費と技術料だけでも1万5,000円〜2万円前後がかかり、これに加えて、部品交換が必要な場合には部品代が数千円〜数万円以上追加されることもあります。
また、業者によっては即日対応の特急料金や時間外対応費が別途加算されることがあります。
営業時間外(夜間・休日)の対応や優先対応オプションを利用する場合、3,000円〜1万円前後の追加料金が発生するケースもあるため注意してください。
複合機を修理依頼する前の確認事項とは?料金以外の項目を紹介!
複合機の修理を依頼する前に目視でチェックすることで、不要な出張費や修理費など余計な料金支払いを避けられます。
軽微なトラブルの多くは、普段利用しているなかでちょっとした見落としによって引き起こされていることが多いです。
故障かな?と思ったら、まず下表にまとめたチェックリストでひと通り確認してみることをおすすめします。
<チェックリスト>
項目 | チェック |
用紙が補充されているかどうか | ☐ |
インクやトナーが補充されているかどうか | ☐ |
電源コードの接触不備の確認 | ☐ |
フロントカバーの開閉確認 | ☐ |
給紙トレイが閉まっているかどうか確認 | ☐ |
自動原稿送り装置 (ADF)が閉まっているかどうか確認 | ☐ |
パソコンからの通信が届いているかどうか確認 | ☐ |
それでは、チェックリストの項目について、さらに詳しくみていきましょう。
『用紙の補充』
複合機の印刷不良や紙詰まりのトラブルは、単純に用紙の不足が原因である場合もあります。
修理を依頼する前に、給紙トレイやカセットに用紙が正しく補充されているかを確認しましょう。
用紙のサイズ設定や紙質の違いでも不具合が起こるため、規定通りの用紙を使用しているかも合わせてチェックすることが重要です。
『インクやトナーの補充』
印刷がかすれたり色が出なかったりする場合には、インクやトナーの残量不足が考えられます。
複合機の修理を依頼する前に、消耗品の状態を確認しましょう。
残量があってもトナーが正しく装着されていないケースもあるため、装着状態も見直してみると無駄な出張でかかる料金を支払わなくて済みます。
『電源コードの接触確認』
突然複合機の電源が入らなくなった場合、コンセントや電源コードの抜け・緩みが原因のこともあります。
コードの断線や電源タップのスイッチがオフになっていないかなど、周辺の配線トラブルも疑ってみましょう。
OAタップの一括スイッチが切れていたという単純な理由で修理を呼ぶケースも少なくありません。
『フロントカバーの開閉確認』
複合機は、安全のためにフロントカバーが正しく閉じていないと動作しない仕様になっています。
エラーメッセージが表示された際は、まずカバーがきちんと閉じられているか確認しましょう。
部品交換などの修理を依頼する前に、このような基本的なチェックを行うだけで改善する場合もあります。
『給紙トレイの確認』
給紙エラーや紙詰まりが頻発する場合は、給紙トレイの位置ズレや用紙の整列不良も原因として考えられます。
トレイがきちんと差し込まれていなかったり用紙のガイドがずれていたりすると、複合機が正しく動作しないことがあります。
修理に出す前に一度トレイの状態を確認し、必要に応じて再セットしてみましょう。
『自動原稿送り装置 (ADF)の確認』
自動原稿送り装置(ADF)を使ったスキャンやコピーがうまくいかない場合は、原稿のセット方法に問題があることがあります。
原稿の端が折れていたりサイズが適合していない、または異物が挟まったりしていると紙詰まりや読み取りエラーにつながります。
複合機の修理を検討する前に、ADF内部の清掃や原稿の再セットを試してみてください。
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『パソコンとの通信』
印刷ができない、スキャンが送れないといったトラブルは複合機本体ではなく、パソコン側の接続設定やネットワークエラーが原因であることもあります。
LANケーブルやWi-Fi接続の状況、IPアドレスの競合などを一通り確認しましょう。
ドライバーの不具合やソフトウェアの設定ミスも含めて、修理を依頼する前に通信環境の見直しを行うことが重要です。
複合機を修理する流れは?料金支払いまでの手順を解説!
複合機に不具合が発生した場合、迅速に復旧させるためには修理依頼から支払いまでの一連の流れを把握しておくことも重要です。
ここでは、修理の申し込みから料金の支払いまでに必要な手順を下記にまとめました。
- 現状の確認
- 業者への問い合わせ
- 見積もり依頼
- 修理
- 請求書の受け取り
- 料金支払い
ちなみに、修理後のトラブル対応について、万が一修理後に再び不具合が発生した場合は、一定期間内であれば無償再修理対応となるケースもあります。
請求書や作業報告書を保管しておくと、問い合わせ時にスムーズです。
それでは、複合機の修理依頼をかけるところから料金支払いまでの流れを詳しくみていきましょう。
『手順①|不具合の確認と現状整理』
まずは複合機の状態を確認し、不具合の内容を整理します。
「紙詰まりが頻発する」「印刷がかすれる」「エラーコードが表示されて動かない」など、具体的な症状を記録しておきましょう。
『手順②|修理業者への問い合わせ・依頼』
メーカーや保守契約先の業者へ連絡を入れ、修理を依頼します。
保守契約がある場合は契約番号の提示を求められることがあります。
訪問日時の調整もこの段階で行います。
『手順③|現地調査と見積もり提示』
訪問した業者が現地で複合機を点検し、故障の原因や修理内容を確認します。
修理内容が確定した時点で出張費・作業費・部品代など、修理料金の見積書が提示されます。
見積額に納得すれば、正式に作業が開始されます。
『手順④|修理作業の実施』
軽度の不具合であればその場で修理が完了することもありますが、部品取り寄せが必要な場合は後日改めて修理訪問が行われます。
作業後には動作確認が行われ、復旧状況が共有されます。
『手順⑤|作業完了報告と請求書の受け取り』
修理完了後、業者より作業報告書や修理明細の説明があります。
その後、業者から請求書が紙やデータにて発行されるので受け取りましょう。
『手順⑥|料金の支払い』
支払い方法は業者によって異なりますが、銀行振込・口座引き落とし・クレジットカード払いなどが一般的です。
保守契約の範囲内で無償対応となる場合もあるため、事前に契約内容の確認をしておきましょう。
さいごに|複合機の修理は料金相場をチェックして依頼しよう!
今回は、複合機の修理依頼でどのくらいの料金がかかるのか?相場や依頼方法などについて解説してきました。
基本的には、技術者の出張費や修理作業にかかる技術料、必要に応じた部品代が合算された金額が請求されます。
軽度のトラブルであれば、出張費と技術料を合わせて数万円で済むこともありますが、部品の交換が必要な場合は数万円から10万円以上になる場合もあります。
カラー複合機の修理では出張費が18,000円、作業費が30分6,000円。部品代においてはドラムユニット代が30,000円、定着ユニット代が50,000円、トナー代で20,000円などの内訳で、合計12万円を超えるケースもあります。
ちなみに保守契約を結んでいる場合は、修理費が無料になったり割引されることもあり、契約内容は事前に確認しておかなければなりません。
もし契約がない場合は、出張費・技術料・部品代がすべて別途請求されるため、負担が大きくなります。
また、故障の状況によっては修理に時間がかかることもあり、当日中の対応が難しい場合もあります。
修理を依頼する際は、まず現在の保守契約の内容を把握したうえで、複数の業者に見積もりを依頼してください。
修理費用が高額になりそうな場合は、新しい複合機への買い替えも含めて検討するとよいでしょう。
修理の際には、トラブルの内容を正確に伝えて相見積もりをとるだけでなく、内訳をしっかり確認することがトラブル回避のコツです。
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