複合機の移設費用の相場はいくら?運搬と設定も依頼すると高額になる
オフィスの移動もしくは新規開設にあたって、複合機を移設する場合もあるでしょう。
移設するにも運搬するにも費用はかかりますが、設定まで依頼すると高額な料金を請求されてしまいます。
また、事務的な手続きや勘定科目についても疑問を持っている方もいるのではないでしょうか。
本記事では、複合機の移設費用について解説しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
複合機の移設費用はどうやって決まる?
複合機の移設費用は6つの要素で決まります。
- 移設距離
- 移設前住所の階段作業の有無
- 移設後住所の階段作業の有無
- 設定基本費用
- プリンターの設定台数
- スキャンの設定台数
です。
メーカーや販売店に頼むと前の3つは必須となりますが、後の3つは必須ではありません。
移設や移転の場合だと既にPCの設定は済まされていますので、あとは線を繋ぐだけで大丈夫です。
PCの設定が必要になる場合としては、複合機を譲渡した場合や全く新しい拠点に複合機だけを移動させる場合は、設定も依頼した方がめんどくさい事はありません。
『複合機の移設費用の相場』
複合機の移設にかかる費用相場を下表にまとめました。
移設距離 | 同一市内で3万円~5万円 |
移設前住所の階段作業の有無 | 有りの場合、5000円~1万円 |
移設後住所の階段作業の有無 | 有りの場合、5000円~1万円 |
設定基本費用 | 5000円~1万5000円 |
プリンターの設定台数 | 1台あたり2000円~3000円 |
スキャンの設定台数 | 1台あたり2000円~3000円 |
代理店やメーカーに依頼すると相場的にはこんな感じです。
ただ、安く移設したい場合はピアノ等を運搬する業者に、自分で依頼すれば運搬費用が1万以上は下がります。
特に自分達で業者を探したり、自分達で運んだりしても問題はありません。
メーカーに依頼する場合はどうしても保証という部分で神経質になる為、少し高いのです。
運搬を専門にしている会社であれば落として壊してしまった場合の保険にも加入していると思いますので、おそらく事故は起きないと思いますが、運搬前は普通に使えていたのに原因は分からないけど、運搬後にトラブルがあったという時はメーカーも有料でメンテナンスを行う可能性もあります。
幸い弊社でそのようなクレームがあったことはありませんが、他社では運搬中に複合機を倒してしまい、全く使えなくなったという話は聞いたことがあります。
『移設費用の勘定科目』
複合機の移設や再設置にかかる費用を会計処理する際、消耗備品費という勘定科目で処理することも可能です。
複合機自体を消耗備品として取り扱っている場合には、それに関連する運搬・設置の費用も一体のものとして消耗備品費に含めて処理することが実務上よくあります。
複合機の移設費用を消耗備品費として処理してもよい理由は、下記のとおりです。
- 複合機の取得金額が少額で固定資産ではなく消耗品として扱っている
- 移設・設置費用がその消耗品を使用可能な状態にするための必要な支出である
- 一時的な支出であり継続的に資産価値を増すものではない
消耗備品費で処理しても、税務的・会計的には問題ありません。
ちなみに、会計処理の例として、複合機を他拠点に移設するための運搬費・設置費として合計22,000円(消費税含む)を支払った場合を想定してみます。
借方:消耗備品費 20,000円
借方:仮払消費税 2,000円
貸方:普通預金(または現金) 22,000円
という会計の流れを踏みます。
注意点として、消耗備品費は、物品そのものやその付随作業(設置など)に関する費用をまとめて管理したいときに便利ですが、明確な区別が必要な場合には支払手数料や修繕費と分けて記録する方がよい場合もあります。
会社ごとの会計方針や税務調査での指摘を避けるためにも、運用ルールを統一しておくと安心です。
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複合機の移設は自分でせず業者に依頼する!
複合機の運搬費用を節約しようとして、自分たちで運ぼうと考える方もいるのではないでしょうか。
しかし、これは絶対におすすめできません。
というのも、複合機は非常に精密な機器で本体も大型かつ重量があり、一人や素人の手に負えるものではないためです。
実際、複合機の重量は100kgを超えるものも珍しくなく、無理に持ち運ぼうとすると本体を落としたり、部品を破損したりしてしまうリスクがあります。
保守契約を結んでいたとしても自己運搬による故障は保守対象外とされ、修理費はすべて自己負担になってしまう可能性があります。
さらに注意したいのが、リース契約中の複合機を勝手に移動することは契約違反となる恐れがあることです。
複合機の所有権はリース会社にあり、無断の運搬によってトラブルになるケースも少なくありません。
最悪の場合、違約金が発生する可能性もあります。
このように、「費用を抑えるつもりが、かえって高くついた」という事態は十分起こり得ます。
安全面だけでなく契約面、コスト面のすべてを考慮すれば、複合機の移設は専門業者に依頼するのが最も安心で確実な方法だといえるでしょう。
それでは、運搬(配送)する方法について、さらに深堀りしてみていきましょう。
『運搬(配送)する方法』
複合機の運搬を自分たちで行うのは、怪我や破損の恐れからおすすめできません。
精密機器である複合機は衝撃に弱く、少しの揺れや振動でも故障につながる恐れがあります。
そのため、安全かつ確実に運ぶには専門の業者に依頼する方法が一般的です。
複合機を安全に移動させるには、主に下記2つの方法があります。
- 引越し業者に依頼する方法
- 専門業者に依頼する方法
オフィス全体を移転するタイミングであれば、複合機の運搬を引越し業者に一括して依頼するという選択肢があります。
もっとも安全性を重視するなら、コピー機や複合機の運搬を専門に行っている業者に依頼するのがおすすめです。
『移設する際の注意点』
複合機を移設する際、複数の業者から見積もりを取ることが大切です。
金額やサービス内容を比較すれば、無駄な出費を防げます。
また、設置場所と向きを事前に決めておくことで、あとから動かす手間を減らせます。
配線しやすく、使いやすい場所を選びましょう。
搬入経路の確認も忘れずにしてください。
階段やエレベーターの有無で費用が変わることがあります。
配線や設定作業が含まれているかも確認しておくと安心ですが、すぐに使いたいなら高額費用覚悟で設定まで頼める業者がおすすめです。
リース契約中ならリース会社に連絡しなければなりません。
勝手に移動すると、違約金が発生する可能性があります。
複合機の運搬にあたって事務的な手続きはある?
メーカー側が運搬するのであれば特に問題はありませんが、自分達で業者を探して運搬した場合はメンテナンス拠点の変更の書類をもらう必要がある事があります。
これも今までなかったので良いと思いますが、複合機メーカーは設置住所によってカウンター料金を決めている部分もありますので、都会からいきなり電車が1時間に1本とかの田舎に移動になったら同じカウンター料金でできない可能性があります。
そのため、移設する際はメーカーに依頼するしないに関わらず、一度報告だけしておきましょう。
また、複合機を譲渡する場合には契約名義が変わりますので、新たに「保守契約書」と「口座振替依頼書」を書く必要があります。
さいごに|複合機の移設にかかる費用について知っておこう!
複合機の移設費用は、運搬の難易度と設定作業の有無で決まります。
移設距離や階段作業の有無、設置・設定作業の有無などです。
自分で運搬するのは危険で、故障時は保守対象外になる場合もあるため、基本的には業者に任せるのが安心です。
また、リース契約中の複合機を移設する場合は、必ずリース会社に事前連絡を忘れないようにしてください。
無断移設すると契約違反になる可能性があります。
費用を抑えたい方は複数社に見積もりを取り、サービス内容まで比較検討しましょう。
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