複合機のリースの審査基準は?可決・否決の目安ポイントを紹介!
複合機をリースする際の審査基準について知りたい方もいるのではないでしょうか。
どのような基準で可決・否決されるのかについては公開されていないため、一般的には知られていません。
今回は、リース会社がどの様にして可決や否決を出しているのか教えます。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
複合機のリース相場と保険適用における審査基準
複合機のリースにおいて審査基準を確認する前に、一般的にかかる費用や保険についても理解しておく必要があります。
ここでは、一般的な複合機のリース相場や保険について解説しています。
『複合機のリース相場』
一般的な複合機のリース相場としては、分速20枚機~25枚機の6年リースで月額10,400円前後。近年、複合機市場の価格崩壊が加速しているため、テレアポや飛び込みから導入したとしても実際はさらに安い傾向にあります。
また、リース期間が短いほど高い費用が掛かります。
複合機のリース相場についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事をご確認ください。
『動産総合保険』
動産総合保険は、オフィスの備品や什器、機械、商品などの動産をカバーする総合保険です。
複合機リースでも、動産総合保険が一部適用されますが、保守メンテナンスは含まれていないため注意が必要です。
一般的に、企業は複合機を現金で購入するかリースすることが選択肢としてありますが、約80%の企業がリースを選んでいる傾向にあります。
リースで導入する企業がよく言うのは、「リースは補償があるから」という理由で選ばれていますが、実際の補償内容が分かりづらいと感じる方もいるのではないでしょうか。
言われている補償とは、リース契約に関連する動産総合保険のことを指しています。
基本的に補償額は「損害額 – 自己負担額」となり、動産総合保険が適用されると、残りのリース期間を相殺して短縮することができます。
また、トラブルの程度によっては、すべての費用が免除される場合もあります。
複合機における動産総合保険については、こちらの記事で詳しく解説しています。
複合機の主なリース会社・クレジット会社一覧
ただ、リース会社は取扱店に対して、否決理由を明確に教えてくれる訳ではありません。僕の経験を元に事例として紹介するだけであって、何の確証もないので参考程度で認識してください。
OA業界で使用されるリース会社は大体決まっていて、以下の9社が良く使用されます。
- 三井住友ファイナンス&リース(旧日本GE)
- クレディセゾン
- オリックス
- シャープファイナンス
- NTTファイナンス
- オリコビジネスリース
- アプラスリース
- ジャックスリース
- リコーリース
等が有名です。
複合機リースの可決・否決の目安
株式会社じむやに注文依頼してくださる企業様は従業員30人以下の中小企業様が98%なので、しょうがないかもしれませんが、大体2割の会社様が否決になります。
景気が上向きと言われていますが、それでもまだまだ不景気を実感される会社さんは多いです。
まず、可決されるラインとしては、【事業を起こして3年以上が経ち、会社と代表取締役にローン等の滞納がない】これに該当すれば、法人だろうが屋号だろうが99%以上は可決されます。
また、滞納があっても5年経過すれば信用情報がサラになります。
ちなみに、弊社には「個人でも複合機のリースって出来ますか?」と質問がある事が多いのですが、色々勘違いをされている方が結構います。
自分一人やフリーランスで収入を得ている意味での個人であれば、リースは可能です。
しかし、完全に勤め人やフリーター等の方々の意味での個人はリース不可です。
そもそもリース契約自体が事業主との契約に限られます。
世の中にはクーリングオフという制度がありますよね。8日間は契約後でも解約が出来るという制度です。
実はコレはBtoCにだけ適応しており、会社と会社 又は 個人事業主の付き合いであるBtoBにはクーリングオフの適応がないのです。
その為、自分で看板を掲げているフリーランスや自分一人の自営業でも会社とみなす事が出来、リース契約が出来るのです。
複合機をリースする際に調べられる情報
複合機をリースする際に調べられる情報をまとめました。
調べられる情報1 | 帝国データバンクの情報 |
調べられる情報2 | CIC(割賦販売法に基づく指定信用情報機関)の情報 |
調べられる情報3 | KSC(銀行系の信用機関である全国銀行個人信用情報センター)の情報 |
調べられる情報4 | JICC(消費者金融系の株式会社日本信用情報機構)の情報 |
調べられる情報5 | ネット情報 |
調べられる情報6 | リース申込書の内容 |
上記の情報をリース会社は調べております。それ以外の個人情報に触れる部分については、リース会社でも調べる事は出来ません。
特にリース会社が重要としているのは「帝国データバンク」「CIC」の情報です。
この2つは会社の経営状態が問題ないか?滞納してないか?を調べるツールとなりますので、ここさえしっかりしていれば可決が出ます。
逆にこの2つがダメであったら否決になります。
残りの項目は帝国データバンクとCICの情報がダメではないけど、もうひと押しという場合に参考にされる程度なのです。
リースの申込書には年収や家族構成等の記入欄がありますが、リース会社には正しいかどうか調べようがありませんので、重要情報にはなり得ないです。
複合機をリースする際に否決されるポイント
複合機のリースを検討しているなら、下表の否決ポイントに留意した会社運用を心掛けなければなりません。
否決ポイント1 | 過去5年以内に滞納がある |
否決ポイント2 | 会社の財務状況が悪い |
否決ポイント3 | 75歳以上で連帯保証人がいない |
否決ポイント4 | 安い賃貸住宅 |
否決ポイント5 | 飲食店等の業種 |
否決ポイント6 | 申込時に不正をした 又は 不正をした代理店から契約した |
いずれも該当する場合は、複合機をリースできないことがあるため注意が必要です。
それでは、詳しくみていきましょう。
否決ポイント①|過去5年以内に滞納がある
会社を設立して3ヶ月でも代表にローン等の滞納がなければ、基本的には通ります。
ただし、過去5年以内の滞納があったらアウトです。この5年という期間はCIC等の信用情報がまっさらになるまでの期間です。
特に勘違いされがちなのが、携帯の様な少額支払いの滞納が起こった時に、一般の考えでは請求も少ないし大丈夫だろうと考えがちですが、これは結構致命的です。
少額の支払いも出来ないと見される為です。
信用情報がクリアになるのは滞納金を支払ってから5年となっていますから、会社でも代表取締役個人でも、過去5年以内に滞納している場合は審査を通すのは難しくなります。
引用元:複合機・コピー機リース時の審査について。審査基準について詳しく解説
逆に金額が大きいローンの場合、数ヶ月滞納分を一括で払えば、信用情報に傷が付かない事も結構あります。
現に弊社のお客様でも1年間滞納して、一括で全部払ったけど、その後のローンやリースは問題なく通っている方もいらっしゃいます。
否決ポイント②|会社の財務状況が悪い
これは当たり前ですが、会社の赤字が続いたらリースが否決になる確率は高くなります。
しかし、一回の赤字でどうのこうのなる事は少ないと思います。
基本的には会社の財務状況よりもきちんと支払いが出来ているかどうか?という点の方が重要です。
資本金が1億とか売上が10奥という会社でない限り、企業のトップが連帯保証人になる必要があるので、会社が倒産したとしても個人への支払いの請求権は残っているので、赤字でもリースが出来たりします。
否決ポイント③|75歳以上で連帯保証人がいない
代表者の年齢がリース満期時に75歳を超えていると、新たに連帯保証人を付けないと審査はまず厳しいです。
ただ、連帯保証人は代表者と同じ会社に勤めている奥さんや息子さんだと意味がないので、別の会社で働いている方が第三者連帯保証人になる必要があります。
アルバイトや正社員等の縛りはありませんが、複合機の場合は「年収300万以上」の収入があるという体でないと否決になる可能性があります。
また、先ほど書いた通り、資本金が1億とか売上が10奥という会社の場合は、代表者が75歳を超えてても会社情報のみで可決されます。
この前まで70歳がボーダーラインでしたが、年々長くなってきているので、80歳がラインのリース会社もあるかもしれませんね。
逆に20代も若すぎて危ういです。
特に屋号の場合は連帯保証人が必要になる可能性が高いです。
業歴や住所が分かる「開業届」や「青色申告」が必要になる可能性もあります。
否決ポイント④|安い賃貸住宅
さきほど、代表の家族構成とかは調べる方法がないと申しましたが、10%~20%ぐらいは審査に関わっている気がします。
個人宅の固定電話がない場合の可決率はかなり下がりますね。
逆にポイントが高いのは持ち家です。持ち家は資産になり、滞納した時に連絡がつきやすいので評価ポイントとなります。
配偶者もなく賃貸物件に住んで固定電話がないとなったら、会社情報が比較的良くても、リース会社の気分次第です。
否決ポイント⑤|飲食店等の業種
実は業種で判断される場合も多いです。
もともと、宗教法人や水商売やラブホテルを運営している企業はリースが通らないですが、その時々によって否決率が高くなる業種というのがあります。
例えば、東日本大震災が起こった後は、建築関係のリースは3割ぐらい否決されていましたが、現在では比較的可決率の良い業種になっています。
逆に資格業はいつの時代でもやはり強いです。
特に文系3大難関資格である「司法関係」「国家関係」「不動産鑑定士」は有利です。
ただ、税理士と司法書士は増えすぎているので、少し有利というぐらいです。
否決ポイント⑥|申込時に不正をした 又は 不正をした代理店から契約した
複合機のリース契約は小口リースと言って30万円~500万円まで物件をスムーズにリース審査する契約です。
途中に極力リース会社が間に入らず契約を進める為、代理店が不正なやり方で契約を行う事があります。
現に代理店とリース会社でトラブルが多発し、現在ではベンダーリース提携を結ぶのは非常に難しくなっております。
いろいろトラブルがありますが、お客様の信販情報に関わるトラブルとしては、「代理店の提案で審査を通す為だけに別の屋号を作った」が挙げられます。
この方法は代理店側は特にデメリットがないのに対し、お客様の信販情報を著しく傷つける恐れがあるので、この方法を提案してくる代理店とは手を切るべきです。
また、日頃から不正をしている悪徳な代理店から契約すると、お客様になんの落ち度もないのに否決になる事もあります。
また、複合機のリース料の相場を大きく超える業者もこの様な手法をしているとこも多いので、信頼出来るからと言って安易に契約をしないで下さい。
審査基準をクリアできず複合機をリースできなかったときの対処法
複合機リースの審査が通らなかった場合、具体的な理由が通知されることもないため、審査基準の改善に伴うその後の対処法については何もできません。
他のリース会社の審査を受けることも可能ですが、審査基準が異なっていても同じ結果になる可能性が高いため、下記のように他の導入方法を検討することがおすすめです。
●中古での購入
●銀行借り入れ
それでは、詳しくみていきましょう。
『レンタル』
レンタルは、数カ月から数年の短期間でコピー機や複合機を借りる方法で、多くのリース会社がリースと並行して提供しています。
リースよりも期間が短く、審査のハードルも低い特徴があります。
また、一部の場合には審査そのものが必要ないこともあります。
複合機のレンタルについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
『中古での購入』
リースの審査をクリアできなかった場合は、中古のコピー機や複合機を購入することも可能です。
新品と比較して価格が安くなることがあります。ただし、中古機は一般的に新しい機種よりも性能が劣る場合があるため注意しましょう。
また、使用状況や整備状態も異なるため、保守サービスが提供されない場合も多いところは懸念されます。
中古のコピー機や複合機を購入することで予算を抑えることができる点ではおすすめです。
『銀行借り入れ』
銀行から融資を受け、一括払いでメーカーから複合機を購入する方法です。
リースとは異なり、機器の所有権は最初から導入する会社側が持っています。
借入期間は自由に設定できるというメリットがあります。
さいごに|複合機におけるリースの審査基準について知ろう!
今回は、複合機をリースする際の審査基準において、可決・否決ポイントをまとめました。
会社の経営状況や過去の滞納履歴などが影響して、複合機をリースできないケースもあるため注意が必要です。
また、帝国データバンクやCIC(割賦販売法に基づく指定信用情報機関)の情報についてはよく調べられますので、リース審査基準として留意しておきましょう。
複合機のリースを検討しているなら、審査基準について理解し会社の信用性を維持することも念頭におかなければなりません。
この機会にぜひ、複合機におけるリースの審査基準について理解を深めておきましょう。
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