複合機の「読み取り解像度」と「書き込み解像度」の違いは?
複合機をリースしたりするときに悩むのがその性能です。
その一つに解像度があるのですが、複合機の場合「dpi」という数値が使われており、読み取り解像度と書き込み解像度があります。
どのような意味でどれが自分の職場に合っているのかわからないと悩む方も多くいます。
今回は複合機の解像度やそれ以外で仕上がりを良くする方法など詳しく解説していきます。
リースや中古複合機の購入を検討している方は是非参考にしてみてください。
目次
複合機の解像度とは?
文字からなんとなく意味は解るのですが、数値を表す時にdpiが使われます。
数値が高い方が良いことはわかりますが、どれが自分の職場に合っているのか判断しにくいのではないでしょうか。
まずは複合機の解像度について見ていきましょう。
そもそも複合機のdpiは、複合機の解像度を示す時に使用されるdpiとはdot per inchが略されたものです。
1インチ:約2.54㎝の範囲にいくつの点が並んでいるのかを示します。
そのため、600dpiの場合は約2.54㎝の中に600の点を印刷できるほどの解像度ということになります。
dpiを用いた解像度についてわかりましたが、複合機には2つの解像度があります。
『読み取り解像度』と『書き込み解像度』です。
それぞれ何を示した解像度なのかを次に解説していきます。
読み込み解像度とは?
複合機でコピーする時にスタートボタンを押すと、中で光が動いているのを見たことがあると思います。
スキャンと言われるもので、スキャナーの光学ユニットによって原稿に光を当て、反射光を投影して読み取りを行います。
この時にどれだけ細かくスキャン(読み込み)できるかを表したものが、読み込み解像度です。
600dpi×600dpiとなっているのは主走査方向と副走査方向でスキャンするためです。縦横の解像度のようなものです。
書き込み解像度とは?
書き込み解像度とは簡単に言うと、用紙にどれだけきれいに印刷(書き込み)できるかということです。
読み込まれた印刷データはレーザーの光に換わり、静電気を帯びた『感光体ドラム』に照射されます。
こちらにも主走査方向と副走査方向で解像度が示されています。
そうしてトナーという4色の色を使用して印刷されます。
複合機を導入する場合、どれくらいの解像度がおすすめ?
読み取り・書き込み解像度の意味が分かりました。
では自分の職場に複合機を導入する場合、どれくらいの解像度のものを選べばいいのでしょうか。
『600×600dpiの解像度があれば十分』
現在リースが可能な複合機には600~4800ほどの解像度があるものまであります。
一般的に600dpiの解像度があれば十分と言っていいでしょう。
その理由としては人の目で見た時に300dpi以上の印刷物は認識できず、全て一緒に見えるからです。
写真のプリントが多く、サイズが大きい場合はリースの際に相談してみるといいでしょう。
また、解像度が高くなればなるほど良いように思えますが、どのメーカーも600×600dpiに設定してある複合機が多いです。
その理由としては解像度が高くなるほど印刷速度が遅くなり高額になるというデメリットもあるからです。
『家庭用のプリンターは別で考える必要がある』
家庭用のコピー機などでは解像度がかなり高く設定してあるものが多くあります。その理由は印刷方法にあります。
家庭用のプリンターはトナーを使って印刷するのではなく、水性インクを使用します。
その場合印刷の質が落ちてしまいやすく、それをフォローするために解像度が高く設定してあるのです。
このように解像度と言うよりも複合機の本質的な性能が重要とも言えますので、業務用複合機のリースであれば600dpiの解像度があれば十分です。
解像度以外でキレイに印刷する方法
解像度によって印刷の仕上がりは変わりますが、その他にも印刷の設定や用紙の種類でもきれいに仕上げられることもあります。
モノクロで会議資料を印刷することもあれば、写真をプリントすることもあり、その目的によって設定を変えることができます。
●用紙の種類
印刷用紙には普通紙やインクジェット紙。光沢紙など様々な種類があります。
写真などを印刷する場合は、光沢紙の方が普通紙に比べてきれいに印刷できます。
印刷物に合った用紙を選び、コピー機の印刷紙の種類を設定することで仕上がりが向上します。
●印刷品質
印刷品質自体も設定で変えることが可能で、印刷速度を優先するために解像度が低めに設定されている可能性もあります。
一般的に印刷速度が速いほど画質は落ちて、遅いほど高くなります。
写真などを印刷する場合は一度設定を確認してみるといいでしょう。
解像度とは違う階調の性能
プリントの仕上がりを決める一つに『階調』というものがあります。
これは明るさの濃淡や色のグラデーションの性能を表したもので、数字が大きいほど高性能となります。
フルカラーの場合、ほとんどの複合機が256階調となっており、約1677万色の表現が可能です。
「複合機のグレースケール印刷とは?【モノクロ印刷との違い】」という記事で階調の説明をしております。
一般的な印刷であればあまり意識する必要はありません。
かなり古い複合機を中古で購入する場合や写真などを大サイズでプリントすることが多い場合は購入やリースの際にスタッフへ相談してみましょう。
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