複合機の寿命はどのぐらい?「期間5年 or 印刷枚数300万枚」って本当?
機械製品を使用していると必ず直面するのが「寿命」です。
とりわけ企業がオフィスで使う業務用複合機は精密機械と言われており、比較的壊れやすく寿命も短くなります。
本記事では、そんな複合機の寿命について解説しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
また、関連した内容で「最近、複合機の音がうるさくて寿命なの?」と疑問に感じている方は、複合機の寿命?うるさい音を抑える方法など解説!の記事で詳しく解説しています。
目次
複合機の寿命ってどのぐらい?
業務用複合機の寿命はいつまでか?と聞かれましたら「導入から5年」又は「印刷枚数が300万枚」というのが一般的な複合機の寿命といわれています。
5年というのは複合機の法定耐用年数と同じ期間で減価償却期間と同じ。そのため、5年で寿命といわれています。
また、5年という期間でも印刷枚数のトータル300万枚に達した場合も同じく寿命といわれていますが、ここで業界歴10年の私が意見をさせていただきます。
現在も現場を見ている私からすればまったくの見当違いです。
プロから見た複合機の寿命とは?現場と乖離した誤った情報について考察!
先ほどの導入してから5年という期間で寿命という部分ですが、今時5年で複合機がダメになるなんてケースはありません。
『プロから見た本当の寿命とは』
5年ですと多少トラブルが出てきたというレベルでリースも終わりだしそろそろ変えてもよいかなという年数で、寿命ということはありません。
そもそも、法定耐用年数が5年という事自体の解釈が間違っています。
これを決めたのはかなり昔の時代で、令和の複合機との性能の違いがまったく反映されていないのです。
普通の使い方であれば、複合機の保守期間である7年は問題なく使えます。
そして次に、トータルの印刷枚数300万枚という箇所ですが、今度は逆に甘過ぎます。
300万枚なんてとてもじゃないですが耐えられません。
これが超高速機であったら分からんでもないですが、一般的な企業でここまで使用しているところは見たことがありません。
5年で考えたとき、300万枚は月間5万枚印刷することになりますからね。私の感覚ではトータル60万枚で寿命がきます。
『なぜこのような現場から離れた情報が流れているのか』
基本的に会社のコラムに書いてあっても、コンテンツを作製しているのは外注が多いのが現状。なので、素人が書いている事がほとんどなのです。
私も他社の色々なコラムを拝見させていただいておりますが、プロが書いたとはいえない情報ばかりが書かれています。
そういったコラムニストの特徴としては、ネットからネタを拾って自分の解釈で記事を作製するというのが一般的。そのため、一次情報を自分の経験から得ることができず、他の記事と似たり寄ったりのコラムしか書けないのです。
複合機の寿命を左右する部品や消耗品は?交換時期についても解説!
そもそも複合機には、寿命を左右する部品や消耗品があります。
例えばトナーカートリッジやドラムユニット、フィーダーローラー、プリントヘッドなどの部品や消耗品。トナーカートリッジは、印刷に必要なトナーを保持しており、カートリッジ内のトナーが減少すると印刷品質が低下します。
またドラムユニットはトナーを定着させるためのローラーであり、摩耗することで印刷品質が低下します。
それでは、部品や消耗品の交換時期はいつなのでしょうか。
前述したとおり、普通の使い方であれば問題なく複合機の保守期間である7年は使用可能。一方で、トータルの印刷枚数300万枚というのは現実的ではありません。
そもそも複合機の部品や消耗品は、使用頻度や使用環境によって消耗します。
基本的には交換時期として複合機の取扱説明書を参照するか、印刷品質が低下した場合に交換することが推奨されています。
しかし、トナーカートリッジやドラムユニットの場合、使用状況によっては交換時期が短くなる場合があるため注意が必要。例えば、多くのカラー印刷を行う場合は、トナーカートリッジの交換が頻繁に必要になることがあります。
複合機の寿命を延ばすためのケア方法について解説!
複合機の寿命について現場との乖離があることは理解できても、いずれ経年劣化とともに使えなくなる時期がきます。
そのため、長期間にわたり使用するために定期的なメンテナンスが必要。複合機のメンテナンス方法や保管方法について、下記のポイントでまとめました。
- 内外部の掃除方法
- 部品や消耗品の交換
- 直射日光や高温多湿の場所を避ける
複合機は、使用頻度や使用環境によっては部品の劣化や汚れが進行し、故障や機能不全を引き起こす可能性があるため注意が必要。定期的なメンテナンスによって、複合機の寿命を延ばすことができます。
そして、一般的な複合機のメンテナンス方法としては、内外部の清掃方法や部品や消耗品の交換などが挙げられます。
複合機の外部を掃除する場合は、乾いた布で軽く拭くか、吹き出し器で埃を吹き飛ばす方法があります。ただし、水や洗剤を使用すると複合機が故障する可能性があるため、使用しないようにしましょう。
一方、複合機の内部を清掃する場合はまず電源を切り、プラグを抜いてください。次に、内部にたまった埃や紙くずを取り除き、清掃用アルコールを使用して汚れを落とします。ただし、内部に触れる際は十分に注意しましょう。
また複合機には、部品や消耗品があります。部品が劣化した場合や消耗品が切れた場合は、交換が必要。保管する場合も直射日光や高温多湿の場所を避け、清潔で安定した環境に保管しましょう。
ちなみに長期間使用しない場合は、電源を切ってプラグを抜き、カバーで覆って保管することをおすすめします。
複合機の寿命を延ばすために重要な定期点検について解説!
複合機の寿命を延ばすためには、定期的な点検とメンテナンスが欠かせません。
ここではその必要性や頻度、内容、実施方法について解説しています。
『定期点検の必要性』
定期点検は、複合機の故障やトラブルを未然に防ぐためにも重要。定期点検によって部品の磨耗状況や汚れ、動作不良などを確認し、必要に応じて修理や交換を行うことで複合機の寿命を延ばすことができます。
しかし、複合機の使用頻度や使用環境によって異なるため注意が必要。一般的には、1年に1~2回が推奨されています。また、使用頻度が高い場合や特殊な環境下で使用する場合は、より頻繁に点検を行う必要があります。
『定期点検の内容とチェックリスト』
複合機における定期点検の簡易的なチェックリストを、下表にまとめました。
項目 | チェック |
①外部の汚れや傷の確認、清掃 | □ |
②部品の磨耗状況の確認、交換 | □ |
③印刷品質の確認、調整 | □ |
④ソフトウェアのアップデート | □ |
基本的に定期点検は、複合機の取扱説明書に従って行うことが推奨されます。
また、専門のサービス会社に依頼することも可能。定期的な点検とメンテナンスを行うことで、複合機の寿命を延ばし、快適に使用することができます。
さいごに|複合機の寿命について知ろう!
今回は複合機の寿命が5年、そして印刷枚数が300万枚という話題について取り上げました。
複合機はいずれ経年劣化から寿命がきますが、それを延ばすためのケア方法や部品・消耗品の交換時期、そして定期点検については理解しておく必要があります。
複合機を長く使い続けたい場合は、定期的なメンテナンスを心掛けて快適なオフィスライフを過ごしてください。
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