複合機のランニングコストを徹底比較!どんなメーカーや機種を選べばよい?
複合機の導入を検討するにあたって、初めにかかってくる費用は本体の購入費(レンタル・リース含む)です。お持ちのプリンターを使い続けていくかどうか、悩む大きなポイントでもあります。
本記事では、複合機の初期費用やランニングコストについて、プリンターとの比較も交えながら説明していきます。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
複合機を導入するときのポイントは?ランニングコストを比較することが重要!
複合機を検討するとき、さまざまなことを比較しなくてはならず、結局どれがいいのか分からない状況になっている方もいるのではないでしょうか。
ランニングコストを比較することを考え方の軸として、お使いの環境に合わせて複合機を選んでいくことができるよう細かく説明していきます。
まず初めに知っておいていただきたいこととして、複合機は必ずしも購入しなくともよいということです。複合機のレンタルやリースをしている企業がありますので、まずは試しに使ってみるのもよいでしょう。
簡単ではありますが、プリンターからの買い替えなどで参考になるポイントを下記にまとめました。
- 今のプリンターのままでよいか検討する
- プリンターとFAXを別々で使っている
- 複合機を置く場所があるか
それでは1つずつ、詳しくみていきましょう。
『今のプリンターのままでいいか検討する』
今現在プリンターをお使いの方は、お使いのプリンターをそのまま使うことができるかを検討していきましょう。
複合機への乗り換えというのは少なからずお金が動くため、ランニングコストを重視することもポイントです。
現在不便を感じていないのであれば、そもそも乗り換える必要はないでしょう。
インクの消費が激しい、掃除をしても細い線が印刷されるなどのご不満があるようでしたら、考えていくとよいです。
『プリンターとFAXを別々で使っている』
プリンターとFAXを別々で使っている場合、場所もとりますしいちいち移動するのも面倒に感じてしまうかもしれません。
一つ一つの手間を減らしていくことは業務改善に繋がりますので、複合機への乗り換えを検討してもよいでしょう。
複合機とは主にスキャナー機能・プリンター機能・FAX機能を1台で備えたものです。近年ではデジタル化がどんどんと進み、オフィス環境は一変しています。
FAXはパソコンで管理し、紙で必要なものだけを印刷するなどの業務改善を考えていくならば、複合機を選ぶことをおすすめします。
『複合機を置く場所があるか』
業務改善のために複合機を導入しようと思っていても、肝心の置く場所がなくてはなりません。
たしかに場所は必要ですが、昔のイメージで広い空間が必要とまでは考える必要はありません。
技術の進歩で、複合機の小型化も進んできています。
大型のものを置くスペースがなければ、機能面は劣りますが小型のものを検討していくのも1つの手段といえます。
複合機は購入するべき?レンタル・リースとの違いとランニングコストとの関係性について紹介!
オフィスに複合機を導入することが決まったものの、購入するにはとても大きなお金が必要になってきます。
そんなときに便利に活用できるものが、複合機のレンタルやリース。ランニングコストも抑えやすいところはおすすめです。
どの導入方法を選ぶかで初期費用は大きく変わってきます。
ここでは、複合機の初期費用を軸にランニングコストとそれぞれのメリット・デメリットを比較していきます。
『複合機の初期費用とランニングコストを比較』
複合機の導入での初期費用とランニングコストですが、新品や中古品なのか?また、持ち合わせる機能でも大きな差が出てきます。
そのため、具体的なコストについては大まかにはなってしまいますが、参考までに下表で比較しました。
導入形式 | 概要 |
購入 | 新品:500,000円~ 中古品:小型のもので約30,000円~、大型で約100,000円~ 購入の場合の初期費用は、そのまま本体の購入費となります。 |
レンタル | 業者によりますが、初期費用が別途かかる場合もあります。 月々の一般的な利用料の目安は約7,000円〜です。 |
リース | 初期費用はありません。リースの場合は月々の利用料にすべて含まれています。 月々の一般的な利用料の目安は約7,000円~です。 |
複合機の導入にあたり、購入とレンタル、リースで大きな差がみられるところは留意するべきポイントです。
『購入のメリット・デメリット』
メーカーや販売店から、扱う環境にあった複合機を選んで購入する場合のメリット・デメリットをそれぞれ下表にまとめます。
複合機を購入した場合のメリット | 複合機を購入した場合のデメリット |
・自己所有になるため後々売却や譲渡もできる ・10万円以上のものであれば資産として計上できる ・トータルコストでリースやレンタルより安く済むケースがある |
・10万円以上のものを購入した場合は固定資産税の支払いとそれに伴う減価償却の手続きが必要 ・立地によっては搬入するためにクレーンなどを使わなくてはならない場合がある ・事務処理面での面倒が発生する ・メンテナンスなどは自分たちで手配する必要がある ・不要になった際に売却・譲渡などをする必要がある ・不要になった際の処分費用がかかる |
一括購入の場合は、トータルで安く済むケースもあります。
大きなお金が動きますが、必ずしも金銭的な不利が発生するわけではないということを覚えておいてください。
『レンタルのメリット・デメリット』
複合機を使う頻度があまりなく、購入するほどでもないという場合には複合機をレンタルするという手段があります。
業者によりますが最短1日単位で契約することができ、契約期間の終了後はレンタル業者へと返却すればよいので、購入のように処分に困るといったことが発生しません。
複合機をレンタルした場合のメリット | 複合機をレンタルした場合のデメリット |
・定まった料金でのレンタルのため、まとまった資金が必要ない ・不要になった際の処分費用を考えなくてよい ・レンタル料として支払うので、ランニングコストを把握・管理しやすい ・固定資産税や減価償却の手続きを行わなくてよい ・短期間での利用が可能 ・災害や損傷被害にあっても保証を受けられる(契約内容の要確認) |
・機種の指定ができない ・基本的には中古品のため、性能面には期待できない ・故障した際のメンテナンスに費用と時間がかかる場合がある ・搬入費用を請求される場合がある |
レンタルの場合メリットもたくさんありますが、デメリットとしてレンタル費用と別の費用が発生するため、ある程度の資金は準備が必要となってきます。
『リースのメリット・デメリット』
複合機のリースは、長期契約になるケースがほとんどです。
また新製品の複合機を導入できることや、人員の変化などで使用頻度が変わってしまったなどの場合も定期的に契約を見直すことができる点も大きな魅力です。
複合機をリースした場合のメリット | 複合機をリースした場合のデメリット |
・機種を指定して利用できるため、最新機種を低コストで導入できる ・新品のため故障の心配が少ない ・リース料金の支払いを経費で計上できる ・減価償却手続きが不要 |
・現金で一括購入した場合と比較すると総支払額は高額になる ・中古品のリース契約はできない ・原則として法人との契約になるので、個人では契約できない ・金融商品のため、リース契約前に審査が必要 ・途中解約することができない |
複合機のリース契約は、原則ファイナンスリースという途中解約ができないものになります。
リース期間中に入れ替えを検討される場合は現時点の残額を一括で支払うか、新たなリース契約に上乗せでの支払いが必要です。
長いスパンで考える契約になりますので、短期的な利用を検討される方にはリース契約はおすすめできません。
『主流はリース契約』
複合機の導入方法には購入・レンタル・リースがあることを説明してきましたが、大半の企業ではリース契約で複合機を導入しています。
理由の1つとしてはメンテナンスが挙げられます。
特に複合機を購入した場合は、すべてのメンテナンスを行わなければなりません。
外部に依頼するのも追加の費用となってしまいます。その点はリース契約の場合、緊急時はもちろんのこと、定期的なメンテナンスもしてもらうことができるので安心です。
レンタルの場合は契約内容にもよりますが、メンテナンス費はレンタル費には含まれていません。また、中古品のため故障や不具合も心配となってきます。
以上のことから長期的な運用を検討する企業ではリース契約が主流となっています。
複合機には種類が豊富!ランニングコストなど機種選びのポイントについて解説!
ただ一言で複合機と言っても、複合機には実に多くの種類があります。
メーカーの違いや印刷方法の違い、業務用と家庭用の違い、それぞれを比較し使用環境にあったものからランニングコストを比較しながら選ぶように心がけることが重要です。
下記の項目ではそれぞれの特徴を説明し、比較していきますので、導入の判断基準の1つとしてご利用ください。
- 取り扱いメーカー
- 印刷方法
- 業務用と家庭用
それでは、詳しくみていきましょう。
『メーカーの違い』
複合機を扱うメーカーで、代表的な5つの企業とそれぞれの複合機の特徴も合わせて説明していきます。
リコー
リコーは全国にサポートのための拠点があり、素早いメンテナンス対応が魅力。耐久力も高いので、故障リスクが少なく済みます。
独自開発のオイルレストナーにより、色鮮やかな印刷品質を可能にしました。
印刷の質はもちろんのことですが、耐久性・アフターフォローを重視した長期利用を検討している企業におすすめとなっています。
キヤノン
キヤノンは液晶ディスプレイやカメラなど、ビジュアル関連の事業実績があることからも、印刷がクリアで高画質な点が魅力です。
写真の取り込みや印刷などが多い企業では特にキヤノンの複合機が力を発揮します。その他利用を便利にするさまざまな機能が組み込まれ、作業効率をあげることが可能。全国にサポート拠点があり、専門スタッフが早急に駆けつけてくれる点での安心感も得られます。
シャープ
シャープの複合機本体の価格は他メーカーと比べると低めに設定されており、コスト面で秀でています。
また操作面でもシンプルな画面表示なため、どなたでも直観的に操作しやすい作りとなっています。
ウォームアップも速く、作業時のストレスも少なく済みます。優れた操作性とリーズナブルな価格設定が大きな魅力です。導入費用を少しでも抑えたい企業におすすめです。
京セラ
京セラの複合機はコストパフォーマンスに優れており、消耗品が長持ちすることで知られています。
カウンター料金も安価なため、大量印刷をする企業にとってはランニングコストを抑えることができる点が魅力。トナー残量や紙詰まりなどのエラーをリモートで管理されており、サポート面でも高い技術が感じられます。
複合機の本体価格も比較的安価なため、ランニングコストも含めコスト重視の企業におすすめです。
富士フイルムビジネスイノベーション
富士フイルムビジネスイノベーションの複合機は大手コンビニチェーンで導入されており、業界屈指のシェア率を誇ります。
高い耐久性と省エネ性能、高い画質のレベルで根強い人気。サポート拠点も多くあり、トラブル時のメンテナンスも迅速に対応してもらえます。
本体価格は比較的高めではありますが、トータルバランスに優れたメーカーです。
『印刷方法の違い』
複合機を導入するうえで確認するべきポイントの1つに、印刷方法の違いがあります。
印刷方法にはインクジェットとレーザーという大きな違いがあるのですが、名前くらいは聞いたことがあるのではないでしょうか。
印刷方法の違いはランニングコストにも影響してきますので、導入する際には注意していただきたい点でもあります。それでは、それぞれの特徴と大まかなコストを説明していきます。
インクジェット
インクを紙に吹き付けて印刷する方法。インクの乾き待ちの時間が発生するため大量印刷には不向き。導入コストとインク費用が安い反面、インクの消費が激しいため1枚あたりのコストは約6円となっています。印刷枚数が少なく済めばトータルコストも安く済む計算です。
レーザー
レーザーでトナーを定着させて印刷する方法。トナーは高価ではありますが、かなり長持ちするため交換する手間もなく、大量印刷した場合の1枚あたりのコストは約3円と比較的安価となります。
レーザーの注意点としては電気代がかさむ点が挙げられます。もちろん複合機という機械を動かす以上どちらの印刷方法でも電気代は発生しますが、レーザーの場合は、ドライヤーのように大量の電気が必要になるのです。
『業務用と家庭用』
複合機には業務用と家庭用があり、機能とサイズに大きな違いがあります。
業務用は床置きタイプで大型、様々な機能がついているものが一般的です。家庭用は軽量で机にも置けるようなサイズ、プリンタ・スキャナー・コピー機能がついたものが一般的なものとなっています。
以下では細かな説明を加え、業務用と家庭用を解説していきます。
業務用
印刷方法はレーザーが主流。そのため、大量印刷を必要とする企業向き。コピー・スキャナー・プリンター・FAX機能に加え、豊富なアプリケーションが搭載されており、業務の効率化を図ることができます。
床置きタイプで大型のものが一般的ではありますが、比較的小型の業務用複合機もメーカーからは発売されています。
また、リースなどで保守契約を結べば、故障時のサポートやトナーなどの消耗品補充をサポートしてもらうことが可能で。導入費用は家庭用と比べると高くはなりますが、ランニングコストは長期で考えると安価となる傾向にあります。
家庭用
印刷方法はインクジェットが主流。イラストや写真などの印刷に向いています。
機能面ではプリンター・スキャナー・コピー機能を主に1台でこなすことが可能。コンパクトなデザインのものが多く、場所をとりません。また、小型でシンプルな機能重視のため、業務用のようなアプリケーションは非搭載のものが大半です。
導入費用は約10,000円ほどと安価ではありますが、業務用と比較するとランニングコスト面でインク消耗の早さが目立ちます。さらに、故障時のトラブル対応を個人で行う必要があるなどの手間も発生します。
事業の規模や印刷頻度などを見比べて、どちらが適しているかを判断していくとよいでしょう。
近年では業務用複合機の小型化が進んでいますので、個人で業務用を検討される方もでてきています。
企業だから必ずしも業務用でなくてはならないということはありませんので、お使いの環境に合わせて選択していくことが大切です。
複合機のランニングコストはいくら?プリンターとの徹底比較!
複合機の種類などについて前述してきましたが、ここからは純粋なプリンターとの比較をしていきます。
完全に印刷以外の機能が必要でない方はプリンターでよいかもしれませんが、少なからず他の機能も使っていくのであれば複合機のほうがストレスなく作業が可能です。
ランニングコストの比較を知ることで、ご自身にあったオフィス機器選びができるでしょう。
『導入費用・ランニングコストの比較』
複合機とプリンターを比較していくうえで、間違えなく抑えておいてほしいポイントは機能の違いです。
繰り返しになりますが、複合機はコピー・スキャナー・プリンター・FAX・その他機能が1台に複合されたものです。一方プリンターは、純粋なプリント機能しかありません。
この違いをしっかりと把握したうえで、機器の導入を検討されてください。
それでは、下表で複合機とプリンターの導入費用とランニングコストを比較していきます。
複合機 | プリンター | |
導入費 | 高価 | 安価 |
モノクロ印刷 | 約3円 | 約1.5円 |
カラー印刷 | 約18円 | 約9円 |
スキャナー | あり | なし |
FAX | あり | なし |
その他機能 | あり | なし |
複合機
導入費用として新品であれば約500,000円〜でありますが、機能の差で金額差はかなり大きいため、高いものでは数百万円するものもあります。
中古品を購入することもできますし、リース契約では初期費用はかかりません。
トナー代はリサイクルトナーでも10,000円ほどと高価ではありますが、かなり長持ちすることと、大量印刷であれば1枚あたりの印刷価格は割安となる傾向にあります。
故障時もリース契約であれば即サポートを得ることができるのも複合機の利点です。
プリンター
導入費用として新品で約60,000〜であります。複合機と比較すると機能が制限されている分安価という傾向です。
印刷費用は複合機の半額ほどですが、複合機はカウンター料金も含めた料金なので、実質はそれほど大差はありません。
『仕事で長く使うなら複合機がお得』
仕事で使うことを考えた場合、印刷のみのプリンターよりは複合機のほうが多機能で使いやすく、リース契約などを結ぶことでサポート面でも充実した安心を得られることが分かりました。
長い目で見たときに、プリンターでは不測の事態に対応できず困ってしまうこともあるかもしれません。このようなリスクも検討したうえで、どちらを選ぶかを決めていくようにしてください。
少しでも導入費用・ランニングコストを抑えたいという場合、中古の複合機を購入するもしくは、レンタル契約を結ぶというのも1つの手です。カウンター料金の安い業者を探すなどの工夫をすることでランニングコストも抑えることができます。
個人で扱うもしくは印刷のみの限定的な機能が欲しい場合でなければ、複合機を選択しておいて損をすることはありません。
多くの機能で業務の効率化を図ることができますので、業務での大きな力となってもらえます。
ランニングコストに合わせた用途をしっかりと考慮したうえで複合機を選ぶことが重要!
複合機は、機種によりさまざまな機能の違いがあります。
社内ネットワークに繋ぐことで、部署内で書類や画像のシェアをすることが可能ですし、写真や年賀状の印刷もアプリケーションにより簡単に印刷できるでしょう。
導入しているオフィス内で、どのような作業をしていくのか?どんな目的で複合機を導入するのか?ということをしっかりと考えて、複合機の機種を選んでいくことをおすすめします。
大まかではありますが、複合機導入のメリットを下記にまとめました。
- 複数の機能を1台でこなせるため、コスト削減と省スペースに繋がる
- FAXはパソコンで管理し、必要なものだけ印刷をかける
- 書類作成時の袋綴じなども複合機の設定で簡単にできる
- 書類をデータ化して、ペーパーレスの実現
- 外部の人間が出入りする環境であれば、機能に制限をかけることもできる
- 機密文書の不正コピーを防ぐことができる
- よく使う資料などは複合機から直接印刷ができる
- 追跡情報を印字することができ、文書の不正持ち出しを抑制できる
複合機導入における代理店選びのポイントについては「複合機を導入する際の代理店選びのポイント【大手は対応が悪い!?】」の記事で詳しく解説しています。
さいごに|複合機はランニングコストを比較しながら選ぼう!
今回は複合機のランニングコストについてさまざまな視点から比較し、一般的なプリンターとの比較も交えながら解説してきました。
プリンターは安く手頃ではありますが、長期的な運用でみていけば複合機が安定して使いやすいです。
導入方法の違いでも、メンテナンスなどの面倒ごとはリース契約であれば解決します。まずは一度、ネットサイトなどで見比べてみることをおすすめします。
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