レーザープリンター/複合機の印刷時ににじむ原因は?対処法についても徹底解説!
複合機の印刷時に、文字や画像がにじむことがあります。
本記事では、複合機でにじむ原因とその対処法について解説しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
複合機での印刷でにじむ原因について解説!
複合機のコピー機能やプリンター機能を使った際、印刷物の文字などがにじむことがあります。
多少にじむぐらいなら問題ありませんが、文字のほとんどがにじんでいたら、再度印刷をし直さなければなりません。
しかし、にじむ原因がわかっていない状態で再度印刷したら、またにじむ可能性が高いため注意が必要です。
一般的に、複合機の印刷物がにじむ原因は下記のとおりです。
- トナー切れ
- インクの使用期限切れ
- 用紙の状態
- 複合機の設定
そもそも、複合機にはインクジェットタイプとレーザープリンターとの2つのタイプがあります。
上記の原因のなかには、レーザープリンタータイプだったらという原因もあればどちらでも可能性がある原因も考えられます。
それぞれについて詳しく解説するとともに、どちらのタイプの場合ににじみの原因である可能性があるのかも紹介します。
詳しくみていきましょう。
『トナー切れ』
複合機の印刷物がにじむのは、トナーが切れかかっていることが原因といえます。
複合機にはインクタイプとトナータイプがあります。
簡単に説明すると、トナータイプとは、レーザープリンターのことで、このタイプの複合機は、コピーやプリントする際の文字などの印字にトナーと呼ばれる粉を使用しています。
トナータイプでは、そのトナー粉を印刷をする用紙にのせ、加熱して溶かし圧着することで色を定着させています。
ちなみにトナーは、インクを粉状にしたものではなく、顔料にプラスチックやワックスを混ぜているところが特徴的。複合機では、主にブラック・シアン・マゼンタ・イエローの4種類のトナーを組み合わせで印刷物の色をつくっています。
しかし、そのトナーのどれかが切れかけていると印刷物がにじむ可能性があります。
通常、4色のトナー粉は、色別にカートリッジに入っているのですが、その色のどれかが粉が切れかけていると、用紙に正しく定着できなくなりやすいです。
そして、用紙に確実に定着していなかったことで、印刷後に定着していなかったトナーが表面で移動したことでにじみを生じさせてしまいます。
また、粉が切れていなくても、カートリッジ内部でどれかの色の粉が偏って一部分に溜まっていたりすると、印刷時に正しい量の粉が出なかったことで、用紙に確実に定着できず、印刷物がにじむことがあるので注意しましょう。
『インクの使用期限切れ』
インクジェットの場合は、使用期限切れが印刷物がにじむ原因かもしれません。
印刷にインクを使うタイプの複合機の場合、用紙に直接インクを吹きかけて色や文字を印刷しています。
直接吹きかけて色を用紙につけていることで繊細で忠実にカラーが再現できますし、印刷時の工程が少なく、機体もコンパクトにできることから、レーザープリンターより消費電力が少なく経済的。ただ、トナーと比べて水に弱いため印刷物はにじみやすいです。
また、乾くまでに時間がかかるので、排紙の際に他の用紙に印刷部分が当たると印刷部分がにじんでしまう可能性があります。
しかも、使用期限が切れているとより印刷物がにじみやすくなります。
インクには使用期限があり、使用期限切れになっていると品質が落ちることにも注意が必要。品質が落ちたものは、正しい色が出ないだけでなく、乾くまでに時間がかかるようになってしまうのが、より印刷物がにじみやすくなってしまいます。
そもそも使用期限は、未開封の場合は2~3年程度大丈夫ですが、開封していたり、複合機にセットしていた場合は約半年しかありません。
『用紙の状態』
印刷物がにじむのは、複合機に原因があるのではなく、使用した用紙に原因がある可能性があります。
どちらのタイプでも、状態の悪い用紙を使っていたら、それが印刷物がにじむ原因になってしまいます。
例えば、保管の仕方が悪くて用紙が湿気を帯びている場合です。
そもそも用紙、つまり、紙の原料は植物です。
植物を原料としている紙は繊維と繊維が絡み合い、結合して層を作っています。
この繊維と繊維が絡み合って結合した層になっている構造は繊維構造と言うのですが、繊維構造で作られている紙は繊維と繊維の間に隙間があるため、非常に水分を取り込みやすくなっいます。
そして、水分を取り込むと膨張し、逆に隙間にある水分を失うと縮小してしまいます。
そのため、用紙が湿気を帯びていたり、逆に乾燥により用紙内の水分が蒸発してしまうと、反り返ったり、うねうねと波打つようになってしまうのです。
この反り返ったり、うねうねと波打った状態の用紙で印刷を行うと、トナー粉が正しく定着しません。
また、インクタイプだと、吹きかけたものが用紙の水分によってにじんでしまうことがあるため注意が必要。用紙が最もよいコンディションを保てるのは、湿度50%から60%だといわれています。
湿度が高い場所や、逆に乾燥しているところで用紙は保管しないようにして、未使用のものは再度包装して空気に触れないようにしましょう。
また、正しく保管していても、用紙の表裏を間違えてセットしていたり、その複合機で対応していない用紙で印刷したりした場合もにじみの原因となってしまいます。
特にインクジェットとレーザープリンターでは対応する用紙の種類が異なっているので注意してください。
『複合機の設定』
どちらのタイプも使用している用紙と複合機の設定が異なっていたりすると、それが原因で印刷物がにじむことがあるので注意しましょう。
インクジェットとレーザープリンターでは対応する用紙の種類が異なっているとにじむことがあると説明しましたが、きちんと対応するものを使っていても、セットしている用紙の種類と設定した用紙種類が合っていないと印刷品質が悪くなりやすいです。
また、それが原因でにじむことがあるのです。
どうして、セットしている用紙の種類と設定した用紙種類が合っていないと印刷物がにじむことがあるのかといえば、複合機は設定した用紙の種類によって、使用するトナー・インクの量を変えているため。そもそも、用紙には非加工紙と加工紙の2つの種類があります。
非加工紙は表面にコーティングが施されていないため、どちらのタイプでも使用できますが、紙の表面に特殊な加工が施されている加工紙の中には、どちらかしか使えないものもあります。
また、非加工紙はどちらでも使えはしますがいくつか種類があり、その種類によって特徴が異なっていて耐水性の高さやインクのにじみやすさが違うのです。
複合機は設定した用紙種類に適した量、時間で印刷を行うため、設定している用紙とセットした用紙の種類が違っていると正しく印刷が行えず、印刷物がにじむことがあるのです。
その他、「印刷濃度」の設定が薄くなり過ぎていたらかすれたように印刷されるため、にじんだようにみえてしまう場合もあります。
複合機でにじんだときの対処法について解説!
複合機の印刷物が頻繁ににじむようなら、早めに対処しなければ業務に支障が出てしまいます。
しかし、にじむ原因が分からなければ、対処のしようがありません。
そのため、まずどうしてにじんだかの原因を特定しましょう。
ここでは、にじむ原因が前述した3つの原因であった場合の対処法について紹介しています。
『トナー残量を把握する』
複合機の印刷物がにじむ原因がトナー切れであれば、切れているトナーカートリッジを交換しましょう。
トナータイプはインクタイプとは違い、目視で残量が確認できないため、残量を把握しにくいですが本体の操作パネルで残量確認が可能です。
そのため、定期的に大量印刷する前には、残量を確認してトナーが切れかかっていないかチェックしておきましょう。
『期限切れのものは使わない』
メーカーによって場所が異なっていますが、インクの入っていた箱に使用推奨期限が記載されています。
製品の保管状態によっては外箱の刻印が薄くなってい見つけにく場合もありますが、よく見ればあります。
まだ未使用でも使用推奨期限が切れているものは使わないようにしましょう。
また、開封したものは、開封から約半年が使用期限です。
まだ、残量があってもったいないとは思うでしょうが、いつ複合機にセットしたのかどこかにメモ書きしておき、期限が切れていたら新しいものと交換しましょう。
『用紙の表裏を確認する』
用紙の状態が悪かったことが原因であれば、状態のよい用紙と交換すれば対処できます。
また、用紙の表裏が逆だった場合には、正しい方が表になるようにセットし直しましょう。
複合機で使用できる用紙には、表面(印刷面)と裏面で用紙の表面の状態が違っているものがあります。
そうした用紙は、裏面に印刷するとトナーが上手く定着しなかったりインクが吸収されなかったり、逆にインクを吸収し過ぎたりしてしまい、印刷結果がにじむ場合があるため注意が必要です。
裏表をよく確認して、複合機にセットするようにしましょう。
『対応している用紙を使用している』
用紙の表裏を間違えていなくても、使った用紙が非対応であったら上手く印刷ができません。
インクタイプとトナータイプとで、対応用紙が異なるため注意しましょう。
『ピンと設定を調整する』
複合機の設定の誤りが印刷物がにじむ原因であれば、設定を調整することで対処できます。
使用している用紙と同じ「用紙種類」になっていなかったら、設定し直しましょう。
「印刷濃度」は標準に設定しておくとにじみにくく、自動階調補正機能を使えば印刷結果がにじまないように画像の階調や濃度・色味を複合機が自動的に補正してくれて便利です。
ただし、複合機のなかには自動階調補正機能が備わっていない機種もあり、備わっている機種も使い方が機種によって違うため注意が必要です。
『ノズルチェックをする』
トナーが切れてなく状態も悪くなっていない対応用紙を使っており、かつ設定も間違っていなかったという場合は他に原因が考えられます。
例えば、トナー(インク)ノズルが詰まっていることが可能性です。
ホコリの混入や漏れたトナー(インク)がノズルに詰まっていると、印刷結果ににじみが出ることがあります。
複合機には、詰まっていないかノズルをチェックする機能が備わっているのため、まずはその機能を使って確認してみましょう。
チェックで詰まりが確認できたら、クリーニングをすればにじむのが改善されます。
ノズルチェックとクリーニングの仕方も、機種によって違うため要チェックです。
さいごに|複合機印刷時ににじまないよう対策しよう!
今回は、複合機で印刷する際に、文字などがにじむ原因と対処法について解説してきました。
原因を突き止めることは重要ですが、基本的にはトナーを交換すれば改善します。
印刷時に、にじんだりかすんだりしないようメンテナンスはしっかりと行いましょう。
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