複合機を使ってペーパーレス化しよう!ランニングコスト削減する方法をご紹介!
近年よく耳にするペーパーレスという言葉ですが、具体的にどのような取り組みで、どんな効果があるのでしょうか。
本記事では、ペーパーレス化の導入方法と、複合機を使ったペーパーレス化により得られるメリット・デメリットを紹介します。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
まずは複合機のペーパーレスについて知っておこう!
複合機にはいくつもの事務機器の機能が搭載されているため、さまざまな用途で活用できます。
例えば、会社のペーパーレス化にも複合機は使えます。
近年、ペーパーレス化が注目されていますが、そもそもどういった仕組みでどうして注目され、導入の動きが加速しているのでしょうか。
複合機の活用方法を紹介する前に、基礎知識として、なぜペーパーレス化が注目されているのかについて解説します。
『ペーパーレス化とは』
ペーパーレスの、ペーパー(Paper)は「紙」、そしてレス(less)は「より少ない」という意味を持つ形容詞です。
簡単に説明すると、現在、さまざまな用途で使われている紙の使用を減らすこと。ペーパーレス化は、その取り組みです。
現在、記録や保存、業務の報告などのために使っている紙をデジタル化すれば紙の使用頻度を減らせます。
例えば、会社の資料の電子化や電子署名による契約、切符や定期券のICカード化などがペーパーレス化です。
『SDGsの観点から見たペーパーレス化』
ペーパーレス化が注目されている理由のひとつは、現在さまざまな用途で使っている紙の使用頻度を減らす取り組みがSDGsの4つの目標で貢献する可能性があるためです。
SDGsとは「Sustainable Development Goals」の略。日本語訳すると「持続可能な開発目標」という意味で、「持続可能な開発」とは「将来の世代の欲求を満たしつつ、現在の世代の欲求も満足させるような開発」を指します。
2015年9月25日の国連総会では、2030年までに達成するべき持続可能な開発目標として、下記の17の国際目標が採択されています。
達成目標 | 内容 | |
1 | 貧困をなくそう | あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる |
2 | 飢餓をゼロに | 飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する |
3 | すべての人に健康と福祉を | あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する |
4 | 質の高い教育をみんなに | すべての人々へ包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する |
5 | ジェンダー平等を実現しよう | ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う |
6 | 安全な水とトイレを世界中に | すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する |
7 | エネルギーをみんなに | そしてクリーンにすべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する |
8 | 働きがいも経済成長も | 包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用を促進する |
9 | 産業と技術革新の基盤をつくろう | 強靱なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及び技術革新の推進を図る |
10 | 人や国の不平等をなくそう | 各国内及び各国間の不平等を是正する |
11 | 住み続けられるまちづくりを | 包摂的で安全かつ強靱で持続可能な都市及び人間居住を実現する |
12 | つくる責任つかう責任 | 持続可能な生産消費形態を確保する |
13 | 気候変動に具体的な対策を | 気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる |
14 | 海の豊かさを守ろう | 持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する |
15 | 陸の豊かさも守ろう | 陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する |
16 | 平和と公正をすべての人に | 持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する |
17 | パートナーシップで目標を達成しよう | 持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する |
ペーパーレス化は上記の17目標のうちの、「8」「12」「13」「15」の達成に貢献すると考えられています。
『企業に課せられた社会的責任』
企業で導入の動きが加速している理由は、企業にとってペーパーレス化によって得られるメリットがあるためです。
他にも、近年の企業にCSRが強く求められていることも、企業で導入の動きが加速している理由のひとつといわれています。
CSRとは「Corporate Social Responsibility」の略で、訳すと「企業の社会的責任」のこと。企業が倫理的観点から事業活動を通じて、自主的に社会に貢献する責任です。
例えば、下記のような事柄が挙げられます。
- 安全な商品の提供
- 顧客へのアフターフォロー
- 社員の雇用の保障
- 社員への人間性の尊重
- オフィスでの業務改善
- 倒産リスクの回避
- 環境汚染対策
- 地域コミュニティーの尊重
- 法令遵守
- 納税義務
- 出資者に対する配当
導入によって、「5」「7」の達成に繋がります。
複合機印刷におけるペーパーレス導入のポイントを解説!
複合機にはスキャナー機能が搭載されていますから、現在、保管している紙の書類などをすべてデータ化することができます。
さらに、これから送ることになるFAXの送信はパソコンから直接行い、受信時は紙で印刷するのではありません。
パソコンやメールに転送することで、紙を使わないようにすることも可能です。
ただ、個人で行うのであれば、複合機の活用だけでレス化を推し進めるのはそんなに難しくはありませんが、企業全体で行う場合は簡単ではないでしょう。
ここでは、企業で導入を推進する方法や導入ポイントを紹介しています。
『企業の方針を決める』
企業でペーパーレス導入を推進する場合には、いきなり複合機などのレス化に使うツールの導入や活用を開始するのではなく、まず企業の方針を決め、行う目的を明確化することから始めましょう。
方針、そして行う目的が明確になっていなければ、意味のない導入になってしまいます。
『すべての部署で1度に変更しない』
これまでの紙媒体から電子媒体に変えてすぐは、人や業務によっては利便性の低下によって業務効率が低下したり、業務上のミスが起こりやすくなったります。
移行作業は企業全体で取り組む必要もありますが、一気にすべての部署で導入するのではなく、ペーパーレス化に適した部署や、複合機などのツールの扱いに慣れている部署から導入を行います。
段階的に導入を進めていった方がよいでしょう。
『ペーパーレス化の効果を見える化して社内共有』
ペーパーレス化した部署では、導入によってどのような効果が得られたかをわかりやすくデータにして見える化をし、それを導入部署だけでなく、まだ導入していない部署の社員にも伝えることも重要です。
どのくらい効果があったのか理解できれば、導入推進の気運も高まり、未導入の部署への導入も簡単になります。
複合機を活用してペーパーレス化!3つのポイントでメリットを紹介!
企業で、ペーパーレス化導入の動きが加速しているのは、近年の企業にCSRが強く求められているという理由だけでなく、企業にとって得られるメリットがあるためです。
そもそもメリットとは、具体的にはどんなことなのでしょうか。
ここでは、複合機の活用でのペーパーレス化で得られる可能性のある3つのメリットを紹介しています。
『作業コストの削減』
複合機を活用してペーパーレス化することで、作業コストの削減が可能です。
紙でFAXを送信する場合、まず印刷を行い、それを読み取って相手に送る作業となります。
しかし、複合機を活用すればパソコンから直接送れるため、印刷と読み取り作業にかかる時間がカットできます。
また、契約書類の処理も、複合機で電子化した電子契約書を使えば、調印や承認プロセスの簡素化が可能。業務で扱うデータを自動化し、処理を高速化することで銀行の振り込みやクレジットカードの支払いなどの処理時間のカットも可能です。
『印刷コストの削減』
印刷コストの削減は、複合機の活用でのペーパーレス化で得られるもっとも大きなメリットです。
複合機で会議などで使う書類を電子化して個々のパソコンや端末に送れば、紙代だけでなくインク代も節約できます。
また、必要なくなった場合はデータを削除すればよいため、これまで書類の廃棄にかかっていたコストも削減可能。さらに、取引先へ書類を送るためにかかっていた郵送費用も削減できます。
『文書保管時のセキュリティを強化』
文書保管時のセキュリティが強化できることも、複合機でのペーパーレス化で得られるメリットです。
紙の場合、持ち運びが容易で簡単に見ることができ、情報漏洩する可能性が極めて高いためです。
そのため、保管する場合、何かしらの物理的セキュリティで守っておく必要がありました。
また、紙は「盗難」や「紛失」といった、ヒューマンエラーも起きてしまう可能性も高いです。
さらに、複合機で電子化することで個人認証をクリアした方でしか閲覧できないようにすることもできます。
管理しているファイルが最後にいつ閲覧されたかの記録も残るため、文書保管時のセキュリティが紙の時よりも強化できます。
ペーパーレス化の弊害!?複合機でのデメリットを紹介!
複合機を活用し、紹介したポイントを参考にすれば、ペーパーレス化を進めることができるでしょう。
ただ、メリットが得られるというだけのためでなく、SDGsやCSRの達成のためにペーパーレス化の導入はなるべく行った方がよいのです。
しかし、導入によってデメリットが生じる可能性もあるため注意しなければなりません。
ここでは、ペーパーレス導入によって考えられる弊害について紹介しています。
『視認性の問題点』
デジタル文書に慣れた世代だと、あまり気にならないという方もいるでしょう。
一方で、紙に書かれている文字よりデジタル文書は見にくい、読みにくい、目が疲れるという方もいるのではないでしょうか。
また見にくい、読みにくいという他にも、大きさもモニターに依存するため、使っているパソコンやタブレットの画面が小さければ、読みたい部分を拡大しなければなりません。
しかも、紙資料と比べて、資料全体が把握しにくく、複数の資料を同時に閲覧するのも困難です。
『デジタル文書はメモが取りづらい』
会議中に、決まったことや変わったこと、検討事項などを資料にメモしている人は多いでしょう。
しかし、デジタル文書は、そうしたメモ書きをしにくいです。
紙なら、どこにでもペンで書き入れることができますが、デジタル文書はそういうわけにはいきません。
アプリなどを使ってできることはできますが、紙と比べたら手間もかかります。
『紙での保管が義務付けられた文書もある』
現在、さまざまなデータをデジタル文書で保管できるようになってきています。
例えば、少し前までは帳簿書類は紙での保管が原則でした。
しかし、徐々にデシタル文書での保存・保管が認められてきており、2024年以降は改正電子帳簿保存法により紙での保存、保管も許されなくなる書類も出てきています。
しかし、そうした環境下でもまだ紙での保管を義務付けられた文書もあるため、すべてを保管書類を電子化してしまうと、後で困ることにもなってしまいます。
取り扱いには十分注意しなければなりません。
さいごに|複合機をうまく活用してペーパーレス化に取り組もう!
今回は、複合機を活用したペーパーレス化について解説してきました。
企業には社会的責任が求められる時代となってきています。
ほんの小さなことでも、積み重ねていくことで社会全体の利益となります。ぜひ、ペーパーレス化を取り入れていってください。
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